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【詩集】Shangri-La

トロピカルフルーツ色のさよなら

作者: 野鶴善明


 夏の夕暮れは

 熟れたトロピカルフルーツの色

 甘酸っぱく揺れる想い

 冷めかけた熱気が

 ビルの谷間に吹く


 クラクション鳴り響く

 賑やかなラッシュアワー

 ガジュマルの樹のしたで

 いつものように遅刻する

 君を待ち続けた


  ようやく現われた君は

  淡い愁いを眉根に浮かべ

  ひっそりと笑顔をつくろう

  あゝ 心のノートに

  さよならを書きつけてきたんだね


 夢を語るときも

 君はどこか冷たい横顔

 あこがれたひとなのに

 ひと夏の恋で終わりそうな

 予感がさびしかった


 素敵な思い出をありがとうって

 僕に言わせるつもりなの

 それでもいいいけど

 とろけるようなkissを

 お別れの前にもう一度


  君が欲しいものを

  僕はあげられない

  君がなにを望んでいるのか

  僕にはわからない

  あゝ 出会った初めから

  すれ違っていたんだね

  さ・よ・な・ら


 せめて君が

 華やいだ街角を曲がるまで

 その背中を見送らさせて

 ちぎれた恋

 風にさらわれる

 夏の夕暮れは

 熟れたトロピカルフルーツの色



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