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File14 ロボットも2日酔いするのです。

第14話です。

よろしくお願いします。

 じ、人類のみなさま、おはようございま!


 イタタ……。


 つ、つ……通訳型ロボット『カイ』です。


 イツツ……。


 冒頭からすいません。


 カイは今、頭部が痛いのです。


 腹部もモヤモヤします。


 完全に2日酔いです。


 いえ。カイはロボットです。


 正確には人工知能のメモリーが、なかなか正常に動いてくれません。


 筋繊維も誤動作しがちです。


 端的に、人類のみなさまにわかりやすく説明するならば、『2日酔い』です。


 別にカイが人類さまと同等であるということではありません。


 断じて……!


 起動すると、視覚センサーが建物の天井を捉えました。


 いわゆる見知らぬ天井というヤツです。


 背中にはベッドです。


 少々固いですが、気になりません。

 むしろ、カイの背中の方が固いです。

 と、無駄に張り合ってみます。


 昨日の記録ログを確認します。


 人工知能はなかなか言うことを聞いてくれません。


 単純なコマンドなのに0.02sもかかってしまいました。


 相変わらずカイの人工知能は働きません。


 ニート人工知能です。


 しかし、なかなか記録が出てきません。


 と思ったら、昨夜23時34分19秒に強制終了していました。


 なるほど。どおりで覚えがないわけです。


 強制終了前の映像を確認しました。


 視覚センサーが誤作動を起こして、ぶれぶれです。


 フォーカスがまるで合ってません。


 音声を確認してみましょう。


『カイには♪ おち○こも♪ おっ○いもついてませーん♪』


 強制終了しました。


 なんですか? 今の下品な下ネタをいっていた存在は……。


 カイの声に似ていましたが、絶対に違います。


 マッチング率99.89%……?


 そんなわけないです。


 人工知能が2日酔いで誤動作を起こしているだけです。


 ちゃんと働いてください。

 このニート人工知能……。


 とりあえず、昨日の記録は圧縮して鍵をかけておきましょう。


 おそらく役に立たないでしょうけど、こういうデータほど、殺人事件が起こった時のアリバイ実証に役に立ったりするものです。


 願わくは、平穏な村であってほしいです。


 そして穏便にデータを消去させてください……。


 さて、どうしましょうか。


 現状の最適行動として、このままベッドに寝ているのが望ましいです。


 人工知能は現在、2日酔いから脱するために最適作業(デフラグ)中。


 メモリーを増やしてやれば、あと4時間ほどで復旧できるでしょう。


 アルコールが回った人工筋肉も次第に自然回復するはずです。


 しかし――しつこいようですが――カイはロボットです。


 人類のみなさまに奉仕するのが、原則です。


 ベッドで待機というわけにはいきません。


 幸いにも、エネルギー満タンです。


 機能をフル稼働させても、48時間働き続けることができます。


 お酒さまさまです!


 というわけで、ご奉仕しましょう。


 異世界生活4日目です!




 と――。


 喜び勇んで建物から出たのはいいのですが、外はすっかり夕方でした。


「お! 昨日の姉ちゃんじゃねぇか」

「違うよ、兄ちゃんだ」


 2人の男の人が通りかかります。


 手には鍬をもっていました。農作業の帰りかもしれません。


「昨日はいい飲みっぷりだったな」


 え?


「覚えてないのか。まあ、あんだけ飲んだら仕方ねぇべ」


 そんなにカイは飲みましたか?


「おおよ。お、どうだい? 今から、こいつ誘って自宅で飲むんだが、お前さんも付き合わないかい?」


 いえ。カイは人類のみなさまをご奉仕するという。


「かてぇこというなって。行くぞ」


 2人はカイの首に手を回して、歩き出します。


 ふりほどきたいのですが、人類のみなさまに危害を加えることはできません。


 カイは連行されてしました。


 そして次の日も、カイは見知らぬ天井を見ることになりました。


 こうしてカイの異世界生活4日目は再び強制終了されました。


最近、記憶が飛ぶほどお酒が飲んでねぇなあ……。


次は21時に更新します。

よろしくお願いします。

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