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第4話 因縁の再会

 


ダンジョンの入口前は、

朝から騒がしかった。


 


複数のパーティが、

準備をしている。


 


ロンドは、

掲示板の前に立っていた。


 


――中型ダンジョン調査

――報酬:銀貨三枚


 


以前なら、

見向きもしなかった依頼だ。


 


だが今は。


 


「……行ける」


 


自分に言い聞かせ、

紙を剥がす。


 


中へ入ると、

湿った空気が肌に張りつく。


 


松明の火が、

壁を赤く照らす。


 


奥から、

剣戟の音が聞こえた。


 


「うおおお!」


 


叫び声。


 


ロンドは、

音のする方へ走る。


 


通路の先。


 


三人の冒険者が、

オークと戦っていた。


 


大柄な魔物。


 


斧を振り回している。


 


その中に、

見覚えのある顔。


 


ガルム。


 


以前より、

装備が良くなっている。


 


だが。


 


仲間の一人が、

吹き飛ばされる。


 


もう一人が、

壁に叩きつけられる。


 


ガルムだけが、

立っていた。


 


「くそっ……」


 


オークが、

斧を振り上げる。


 


ガルムは、

間に合わない。


 


ロンドは、

迷った。


 


――関係ない。


 


――でも。


 


体が、

勝手に動いた。


 


「雷撃!」


 


稲妻が走る。


 


オークの肩に命中。


 


だが、

止まらない。


 


ガルムは、

吹き飛ばされる。


 


壁に、

叩きつけられた。


 


血が、

口元から流れる。


 


オークが、

咆哮する。


 


ロンドは、

前へ出た。


 


心臓が、

うるさい。


 


「来い」


 


オークが、

突進。


 


ロンドは、

横へ跳ぶ。


 


斧が、

床を砕く。


 


雷撃。


 


腹部に命中。


 


焦げる臭い。


 


だが、

まだ動く。


 


ロンドは、

短剣を抜く。


 


刃に、

雷をまとわせる。


 


「うおお!」


 


斬る。


 


雷が、

爆ぜる。


 


オークの腕が、

裂ける。


 


怒りの咆哮。


 


棍棒のような斧が、

横薙ぎ。


 


ロンドは、

転がる。


 


頬が、

切れた。


 


痛み。


 


だが、

止まらない。


 


雷撃。


 


頭部。


 


直撃。


 


オークが、

膝をつく。


 


ロンドは、

踏み込む。


 


雷を、

最大まで込める。


 


「終わりだ!」


 


胸を、

突き刺す。


 


稲妻が、

体内を駆け巡る。


 


オークは、

仰向けに倒れた。


 


静寂。


 


ロンドは、

肩で息をする。


 


ガルムが、

ゆっくり起き上がる。


 


ロンドを見る。


 


目を、

見開く。


 


「……お前」


 


沈黙。


 


ガルムは、

頭を下げた。


 


「この前は、

 悪かった」


 


ロンドは、

驚く。


 


「俺も……

 弱かったです」


 


ガルムは、

小さく笑う。


 


「強くなったな」


 


ロンドは、

視線を逸らす。


 


「……まだです」


 


仲間の冒険者が、

目を覚ます。


 


ガルムのパーティは、

撤退することになった。


 


別れ際。


 


ガルムは言う。


 


「次は、

 同じ場所で戦おう」


 


ロンドは、

頷いた。


 


一人になる。


 


胸が、

不思議と軽い。


 


過去は、

消えない。


 


だが。


 


乗り越えられる。


 


ロンドは、

歩き出す。


 


まだ知らない。


 


その魂に、

雷神が眠っていることを。


 


物語は、

運命へ近づく。


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