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第 9 話:チート能力の有効活用
森に入り、薬草を探す。
普通なら、草むらの中から目当ての薬草を見分けるのは至難の業だ。
だが、俺にはアルファがいる。
「アルファ、薬草の場所をハイライト表示してくれ」
『了解。視界にマーカーを表示します』
視界に、光る矢印が出現する。
その先を見ると、確かに薬草が生えていた。
「これだ。鑑定」
**【名称:ヒールグラス】**
**【品質:良】**
「よし、採取」
俺は次々と薬草を摘んでいく。
まるでゲームのアイテム回収だ。
ノアも俺の真似をして、一生懸命薬草を探してくれている。
「あった」
「おお、すごいなノア。それも正解だ」
ノアが差し出した薬草を褒めると、彼女は少しだけ嬉しそうに目を細めた。
さらに、アルファの探索範囲を広げる。
「もっといい薬草はないか?」
『北へ 200 メートルの地点に、希少な「月光草」の群生地を確認しました』
「月光草? 高そうだな」
行ってみると、青白く光る花が咲き乱れていた。
これは依頼にはないが、ギルドで買い取ってくれるはずだ。
俺たちは袋いっぱいに薬草と月光草を詰め込んだ。
「これだけあれば十分すぎるな」
依頼のノルマは 10 束だが、その倍以上は採れた。
所要時間はわずか 1 時間。
チート能力、便利すぎる。




