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第 8 話:初めての依頼
「まずは簡単な依頼から始めましょう」
受付のお姉さん、リリアさんが掲示板を案内してくれた。
F ランクが受けられる依頼は、街中の雑用や、近場での採取がメインだ。
「これなんてどうでしょう? 『薬草採取』。森の浅い場所で採れる薬草を 10 束納品する依頼です」
「いいですね。それにします」
依頼書を剥がし、カウンターへ持っていく。
その時、後ろから声をかけられた。
「お、新人さんかい?」
振り返ると、赤毛の活発そうな女性冒険者が立っていた。
革鎧に身を包み、腰には剣を下げている。
「あ、はい。今日登録したばかりで」
「私はサラ。C ランク冒険者よ。薬草採取なら、森の東側がおすすめだわ。あそこは魔物も少ないし、良質な薬草が生えてる」
「へえ、ありがとうございます! 助かります」
「いいってことよ。困ったときはお互い様だしね」
サラさんは笑顔で手を振り、去っていった。
いい人だ。
異世界、意外と優しい人が多いのかもしれない。
「ノア、行こうか」
「……ん」
俺たちは装備を整え(といっても、俺はジャージにスニーカー、ノアは古着屋で買ったワンピースだが)、再び森へと向かった。




