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第 75 話:守護者の試練
神殿の内部は、空気があった。
古代の維持システムが生きているようだ。
俺たちは船を降り、神殿の中を歩いた。
青白い光に満ちた、静寂の空間。
壁には美しいレリーフが刻まれている。
かつてここで暮らしていた人々の姿だろうか。
「きれい……でも、寂しい」
ノアが呟く。
確かに、人の気配はない。
あるのは、冷たい機械と、静寂だけ。
「オメガはどこだ?」
『反応あり。最深部の中枢区画です』
俺たちは警戒しながら進んだ。
だが、敵の姿はない。
罠か?
中枢区画の扉を開けると、そこにはオメガが待っていた。
彼は巨大なクリスタルの前に立っていた。
「遅かったね。もう手遅れだよ」
オメガがクリスタルに手を触れる。
すると、神殿全体が赤く明滅し始めた。
『警告。自爆シークエンス起動。崩壊まであと 10 分』
「自爆だと!?」
「僕はこの神殿のエネルギーを全て吸収した。用済みになった殻は捨てるだけさ」
オメガが笑う。
海水が隔壁を破って流れ込んでくる。
「じゃあね。海の底で永遠に眠りなよ」
オメガは転移魔法で姿を消した。
残されたのは、崩壊寸前の神殿と俺たちだけ。




