第 65 話:賢明なる獣王
母艦の甲板に着陸した俺たちは、オメガを探して走った。
だが、現れたのはオメガではなく、巨大な戦闘用ゴーレムだった。
「侵入者ヲ排除スル」
「またデカブツかよ!」
ギムレットがハンマーを構える。
「ここは俺に任せろ! お前らは先に行け!」
「でも!」
「鍛冶場に行くんだろ! ハンマーを鍛え直さなきゃ、オメガには勝てねえ!」
ギムレットの言う通りだ。
今のままでは決定打に欠ける。
「わかった! 死ぬなよ!」
「誰に言ってやがる! ドワーフの根性見せてやるぜ!」
俺たちはギムレットを残し、さらに奥へと進んだ。
背後で激しい戦闘音が響く。
頼む、無事でいてくれ。
やがて、俺たちは艦橋にたどり着いた。
そこにはオメガはいなかったが、代わりに通信スクリーンに彼の顔が映し出された。
『やあ、ここまで来るとはね。でも無駄だよ。僕の本体はここにはいない』
「なんだと!?」
『僕は今、世界のコアにアクセスしている最中さ。君たちが遊んでいる間に、世界は僕のものになる』
通信が切れる。
母艦が自爆モードに入ったという警告音が鳴り響く。
「罠か!」
「タクミ、逃げなきゃ!」
俺たちは急いで甲板に戻り、ギムレットを回収してアルファ号で脱出した。
直後、母艦は大爆発を起こし、空の藻屑と消えた。




