第 60 話:新たなる仲間
空の旅は順調だった。
ギムレットは初めて見る空の景色に感動しっぱなしだ。
ノアも、ハンマーの手入れをしながら楽しそうにしている。
「なあ、タクミ。ザファリアってどんな国なんだ?」
「獣人の国だからな。きっと野性味あふれる場所なんじゃないか?」
「強い奴がいっぱいいるって聞いたことあるぜ。腕が鳴るな」
ギムレットは好戦的だ。
頼もしいが、トラブルメーカーにならないか少し心配だ。
数日後、雲の切れ間に巨大な浮遊大陸が見えてきた。
緑豊かな大地と、岩山が混在するワイルドな地形。
あれがザファリアだ。
「着陸するぞ!」
俺は慎重に船を下ろした。
広場のような場所に着陸すると、すぐに獣人たちが集まってきた。
ライオンや狼、虎の特徴を持つ彼らは、武器を構えて警戒している。
「何者だ! 空から来るとは、怪しい奴らめ!」
「俺たちは敵じゃない! 獣王に会いに来たんだ!」
俺が叫ぶと、一人の巨漢が進み出てきた。
ライオンの獣人だ。
彼がリーダーらしい。
「獣王陛下に会いたければ、まずは我らに力を示せ! 弱き者の言葉など、我らは聞かん!」
やっぱりこうなるか。
実力主義の国、ザファリア。
俺たちは顔を見合わせ、苦笑いした。
「やるしかないみたいだな」
「おう! 望むところだ!」
「……頑張る」
俺たちは武器を構えた。
新たな試練の始まりだ。




