57/90
第 57 話:地熱炉の暴走
地熱炉の修理を終え、俺たちはガンテツのもとへ戻った。
彼は俺たちの顔を見て、ニヤリと笑った。
「よくやった。部下から報告は聞いている。街を救ってくれたこと、礼を言うぞ」
「約束通り、ハンマーを貸してもらえますか?」
「ああ。ついて来い」
ガンテツに案内されたのは、街の最奥にある厳重な保管庫だった。
重厚な扉が開くと、中には一本のハンマーが鎮座していた。
装飾はシンプルだが、神々しいオーラを放っている。
「これが『創生のハンマー』だ。だが、これを使うには資格がいる」
ガンテツがハンマーを指差す。
「資格?」
「うむ。このハンマーは、持ち主を選ぶ。認められぬ者が触れれば、その身を焼かれるだろう」
俺はノアを見た。
彼女なら大丈夫なはずだ。
「ノア、行けるか?」
「……うん」
ノアがおずおずとハンマーに近づく。
手を伸ばし、柄を握る。
その瞬間、ハンマーが眩い光を放った。
「おお……!」
ガンテツとギムレットが声を上げる。
光は優しくノアを包み込み、やがて収束した。
ノアの手には、ハンマーがしっかりと握られていた。
「認められたか……。やはり、そなたが伝説の『神の器』なのだな」
ガンテツが深く頷く。
これで、オメガに対抗する手段を手に入れた。




