第 56 話:オメガの刺客
「おい、あれを見ろ!」
ギムレットが叫ぶ。
炉の周囲に、黒い影がうごめいていた。
オメガの配下、機械兵だ。
奴らは炉のパイプを破壊し、暴走を加速させていた。
「やっぱりオメガの手先か!」
「排除するぞ!」
俺は銃を構え、機械兵を撃ち抜く。
ギムレットも巨大なハンマーを振り回し、敵を粉砕していく。
「うおおお! 俺の街に何しやがる!」
ドワーフのパワーは凄まじい。
一撃で機械兵がスクラップになっていく。
ノアも魔法で援護する。
「タクミ、後ろ!」
「っと!」
背後から迫っていた敵を、ノアの光弾が吹き飛ばす。
ナイス連携だ。
「よし、敵は片付いた! 急いで炉を修理するぞ!」
俺は炉の制御盤に駆け寄った。
配管が破裂し、蒸気が噴き出している。
このままでは爆発する。
「アルファ、冷却手順を!」
『了解。冷却水を循環させつつ、魔力制御弁を閉鎖してください』
俺は錬金術で破損したパイプを修復し、冷却水を送り込む。
だが、熱暴走は止まらない。
マナの供給過多だ。
「ノア! 余剰マナを吸い取ってくれ!」
「わかった!」
ノアが炉に手を当てる。
彼女の力が、暴れ狂うマナを鎮めていく。
炉の振動が徐々に収まり、赤い警告灯が緑に変わった。
「……ふぅ。なんとかなったか」
俺たちはその場に座り込んだ。
汗だくだが、心地よい疲労感だった。




