第 48 話:浄化の光と開かれる道
エルヴヘイムは、巨木の上に作られた美しい都市だった。
俺たちは長老の館に通された。
長老は長い髭を蓄えた、威厳のある老人だった。
「よく来てくれた。森を救ってくれたこと、心より感謝する」
「いえ、当然のことをしたまでです」
挨拶もそこそこに、俺は本題を切り出した。
オメガのこと、人工神計画のこと。
長老は静かに頷きながら聞いていた。
「やはり、動き出したか……。恐れていた時が来たようじゃ」
長老はノアを見つめた。
「そなた、名は?」
「……ノア」
「そうか。ノアよ、そなたは『神の器』。かつて我らが祖先が封印しようとした、禁忌の技術の結晶じゃ」
長老は語り始めた。
数千年前、古代文明はマナを制御し、神の領域に踏み込もうとした。
だが、その実験は失敗し、暴走したマナが世界を滅ぼしかけた。
エルフたちはその災厄を生き延び、二度と同じ過ちを繰り返さないよう、森に引きこもったのだという。
「オメガは、その計画を再開させようとしている。奴を止めねば、世界は終わる」
「どうすれば止められますか?」
「奴は強力なマナのバリアに守られている。通常の攻撃は通じぬ。だが、唯一対抗できる手段がある」
長老は立ち上がり、古びた地図を広げた。
「『創生のハンマー』。ドワーフの国に伝わる、神代の武具じゃ。それがあれば、オメガのバリアを打ち砕けるかもしれん」
「創生のハンマー……」
新たな希望が見えた。
俺たちは顔を見合わせた。




