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第 45 話:海を渡る
海の上は快適だった。
アルファ号は波を切り裂き、驚異的なスピードで進んでいく。
時折、巨大な海竜やクラーケンに遭遇したが、アルファの索敵と俺の迎撃で難なく切り抜けた。
「海って、広いね」
「ああ。世界は広いな」
甲板で風に吹かれながら、ノアと話す。
彼女の表情は明るい。
オメガの恐怖も、少しは薄れたようだ。
「エルフって、どんな人たちかな?」
「耳が長くて、美形で、弓が得意……ってのが相場だけどな」
「私、仲良くなれるかな」
「大丈夫だろ。ノアはいい子だし」
そんなのんきな会話をしていたが、現実は甘くなかった。
数日後、東の大陸が見えてきた。
深い森に覆われた、神秘的な大陸だ。
だが、上陸しようとした瞬間、森の中から無数の矢が飛んできた。
「うわっ!?」
矢は結界に弾かれたが、警告の意味は明らかだ。
「立ち去れ」と言っている。
「歓迎されてないみたいだな」
「……どうしよう」
「強行突破はしたくない。話し合いを試みよう」
俺は白旗を掲げ、拡声器(魔道具)で呼びかけた。
「俺たちは敵じゃない! エルフの長老に会いたいんだ!」
返事はなかった。
代わりに、森の奥から武装したエルフの部隊が現れた。
彼らの目は、敵意に満ちていた。




