第 32 話:好奇心旺盛な王女
謁見が終わった後、俺たちは王女殿下に呼び止められた。
アリス王女。
金髪碧眼の美少女で、お転婆だという噂の姫様だ。
「そなたが噂の錬金術師か! 面白い道具を作ると聞いたぞ!」
「はあ、まあ……」
「見せてみろ! 今すぐだ!」
王女の勢いに押され、俺はゴーレム馬車や、いくつかの魔道具を披露することになった。
王女は目を輝かせてそれらをいじり回す。
「すごい! これはどうなっているのじゃ!? 魔力回路がこう……ふむふむ!」
「殿下、あまり乱暴に扱わないでください……」
意外とメカ好きらしい。
一通り満足すると、王女は俺の手を握った。
「気に入った! そなたたちのパトロンになってやろう!」
「パトロン?」
「うむ。旅の資金や便宜を図ってやる。その代わり、旅先で見つけた面白いものや、新しい発明品を一番に見せるのじゃ!」
王女直々のスポンサー契約。
断る理由はない。
王家の後ろ盾があれば、どこの国へ行っても動きやすいだろう。
「わかりました。よろしくお願いします、アリス殿下」
「うむ! 期待しておるぞ!」
王女は上機嫌で去っていった。
嵐のような人だったが、強力な味方ができたのは間違いない。
「……タクミ、モテモテ?」
「まさか。ただの物好きだよ」
ノアが少しむっとしているように見えたのは、気のせいだろうか。




