第 14 話:天才錬金術師の噂
翌日、俺は作ったポーションを持って、街一番の薬屋「賢者の薬瓶」を訪れた。
「いらっしゃい。何かお探しかな?」
「いえ、ポーションの買取をお願いしたくて」
「買取? うちは品質にうるさいよ。素人の作ったもんじゃ……」
店主の爺さんは、俺が出した小瓶を手に取り、鼻で笑おうとした。
だが、中身を見た瞬間、その表情が凍りついた。
「な……なんじゃこりゃあ!?」
「どうしました?」
「この輝き、この粘度……! まさか、S ランクのハイポーションか!? しかもこんなに大量に!」
爺さんは震える手でポーションを鑑定し、さらに驚愕の声を上げた。
不純物ゼロ。魔力充填率 100%。
王宮の筆頭錬金術師でも作れるかどうかの代物らしい。
「き、君、これをどこで!?」
「俺が作りました」
「君が!? こんな若いのに!?」
結局、ポーションは 1 本金貨 1 枚という破格の値段で買い取られた。
50 本で金貨 50 枚。日本円で 500 万円だ。
一瞬で大金持ちになってしまった。
「ぜひ、今後もウチに卸してくれ! いや、専属契約でもいい!」
「あはは、まあ考えときます」
店を出ると、街はすでに俺の噂で持ちきりだったらしい。
「謎の天才錬金術師が現れた」
「若くてイケメンらしいぞ(これは盛られている)」
「隣にいる銀髪の美少女は女神か?」
冒険者ギルドでも、俺たちの話題が出ていた。
注目されるのは少し恥ずかしいが、悪い気はしない。
これで、この街での地位も確立できた。
あとは、あの約束を果たすだけだ。




