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光の欠片、闇の余白  作者: こっくん
第六章 果て

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18/20

聖なるもの?あぁ、あんなのは今頃釘を打つのに使われているさ。

 ..アモル自身、どうすればいいかわからなかった。あの光の波の襲来後、アモルの視界はさらに悪くなった。まるで、洞窟の中を松明で彷徨っているかのように、目に見える世界は数メートルほどしかなかったのだ。それ以降は、「無」だ。あの「像」は波によってすべてが消えたようだ。そこには何もない。敬意を。どこかはわからないが。


 目の前を進むと、奥から新しい世界が出てくる。まるでゲームの読み込みのようだ。その空気は、とても薄暗かった。あなた自身がそこから浮かびうかびあがってくる。そして、奥へ、また奥へ。後ろを振り返る。そこは先ほどみた景色とはまるで違っていた。「観測」されていないからだ。わかりきっている。わかえいきっていた。敬意を。この世界の絶望へ。


 一度止まって何かをしようとした。しかし、やはり世界も止まるということだ。世界が止まるということは、「観測者」も自動的に止まるということだ。心拍数はどんどんと低下していき、呼吸回数も減少してゆく。「死」というのは、あまり考えたくなかったし、する気概もなかったが、考えざるを得なくなっているのかもしれない。


 観測者でさえ、止まろうとしかけているのだ。では、観測者が止まった後の世界はどうなる?ただ単にゴミ箱にティッシュのごとく捨てられるだけなのだろうか?


 おそらく、止まる、つまり目を閉じたりとかすること自体は消滅ではないだろう。ただ単に、この周りにあるように「無」と同化するようなものだ。しかし、「無」を受け入れる覚悟がアモル自身にあるのだろうか?多分、ないだろう。


 「……世界の果てはこんなにも静かだったのか。」


 この記憶が短くなるのと同じく、この世界自体も、小さくなっていくのを感じた。

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