花宮カナ、見つめられる
お疲れ様でございます
なんか、部屋に置いてたおつまみにカビが生えてました
漬物なんですけど
どうやらこの時期、食べ物が悪くなるのも早い模様です
皆様に於かれましては、どうぞお気をつけて
私みたいに、トイレから出られなくなってしまいます
それでは本日のぼくコレ、どうぞ
「はーい!じゃあ、プリント後ろから前に回してー!?一番前の子は、先生のとこに持って来てねー!?」
担任の田島は、朝から機嫌が悪そうである―――
夕べは銀行員だという自称イケオジとシャレオツなバーに飲みに行ったのだが、上っ面だけの気に入らない話を始めたので論争を吹っ掛けてやったら、思いの外腰抜けだったのだ
カードで会計を済ませ、そそくさと先に立ち去る銀行員を冷たい目で睨みつけながら、タクシーで帰った田島は部屋で飲み直してから眠りに落ちた
おかげで少々二日酔いであり、機嫌が悪い理由とはそれである
「おい、学級委員、…ええと、竹田だっけか。お前後で職員室に来い。ちょっと仕事がある」
なんか面倒臭そうな気配がするが、泰恒とカナ以外に学級委員は居ない
仕方なく、返事をする
「はい、始業前で間に合いますか?お昼の方が良いでしょうか?」
「バカモン、昼に決まってるだろ。もう1時間目まで時間が無いんだ。お前達はとりあえず教科書でも読んどけ。日本史の百田先生は怒ると怖いぞ?しっかり予習しとけよ?」
生徒達をビシッと指差し、担任の田島が学級日誌を教壇にタンと叩きつける
この先生の存在感、半端ないよな…
教室の誰もが思った事であり、指名された泰恒は目を閉じて額に親指を当てている
ああコレ、絶対に面倒臭いヤツだわ
せめて、カナちゃんだけは巻き込むまい
「はい、ではお昼休みにお伺い致します。花宮さんには、後ほどぼくの方から伝えておきます。二人とも来なくても大丈夫でしょう?」
「…そうだな。お前だけで良いだろう。じゃあ、昼になったら必ず職員室に来いよ?私の席は、職員室に入って右側の角から2つ手前だ。多分そこでお弁当を食べているから、声を掛けろ。分かったな?」
泰恒もお昼は食べたいのだが、先に話を済ませろという事らしい
ホントこの人、マジで面倒臭え―――
そんな気持ちを抱えながら、背筋を伸ばして返事をする泰恒
「はい。では、お昼になったらまず職員室にお伺いします。お話は、その際にお伺い致します」
「おし、じゃあ竹田、ちゃんと来いよ?来なかったら小一時間説教してやるから、覚悟しとけ」
言うだけ言ったら、ピシャッと教室の扉を閉めて職員室へと戻っていく田島
やれやれ、これから半年間、学級委員としてあの先生と付き合っていくのか―――
先が思いやられる話に、目を閉じて俯く泰恒であった
気を取り直して顔を上げると、ふと、ある光景が目に入った
屋敷が、カナを見ているのだ―――
そしてあろう事か、カナも屋敷の事を見ている
二人の時間は、まるで止まっているかのようである―――
ンンンンンンンンンンン!!(バタッ
ようやく、少しだけ寝られます
ちょっと欲しい物があって、お出かけです
おやすみなさい




