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2-Ⅵ


小陽が初めて呼び捨て+敬語なしで話してくれた時のこと、今でも覚えているよ。


「玄、コップちょうだい、洗ってくるから」って一生懸命言ってたのを。


いや、何でそんなかわいいんですか?


敬語禁止令守れてことに対して「よくできました」って言ったら小陽照れちゃって、


またそれもかわいいんだけど。


もうこれ以上キュンキュンさせるのはやめてくれって思ってしまう。


俺の心臓が耐えられなくなってしまうから。


ただ、本当にやめたらだめだからね?


言葉の綾っていうものです。


小陽にはずっと笑顔でいてもらわないと困ります。


前の日の仕事が終わるのが遅くて、睡眠時間が短かったせいかいつの間にかうたた寝していた。


小陽が「もう10時だから帰るね」って言った言葉がうっすらと聞こえたのは覚えてる。


小陽からあとから聞いた話では


「小陽ほんとかわいい」、「付き合いたい」


って寝言で言ってたらしいね。


まさか心の声が漏れてしまっていたとは。


しかもそれを小陽に聞かれていたなんて。


小陽はその寝言でドキドキしたらしいけど、俺は違った意味で心臓がどきどきしたよ。


小陽が俺を起こして、「疲れてるんじゃない?」って気遣ってくれて、心配してくれる人が近くにい


るのってこんなに安心するんだって思えた。


「じゃあ、そろそろ帰るね」


玄の家を後にしようとする小陽。


「え?何言ってんの?」


「え?」


玄が何言ってんのと言いたげな顔で見つめてくる小陽。


「今日は帰らせないよ?」


「え、なんで。」


「だって昼に俺がソファで寝っちゃってるときにくん付けしてたでしょう?


条約により今日は帰しません。」


前言撤回。


条約発効しました。


昼、寝てはいたんだけど小陽の声で起きちゃってた。


だからくん付けしたのにも気づいてた。


別に昼のことを持ち出さなくても良かったんだけど、俺から帰したくなかった。


だって、ほら夜道なんて危ないでしょ?だから。


本当のことを言うと俺の傍から離れないでほしかった。


「玄ってさ、」


「ん?」


「独占欲強いよね」


「そりゃあ、小陽にベタぼれだからね///」


なんで俺が照れてるんだよ。


小陽の何気ない表情を見るだけで高鳴るこの気持ちに嘘はつけない。


素直に気持ちを伝えるにはどうすれば良い?


もっと喜んでもらえるにはどうしたらいい?


俺はただ小陽の傍で小陽と一緒に笑っていたいんだ。


読んでくださりありがとうございます!

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