2-Ⅱ
家に着く。
「お邪魔します。」
「どうぞ。」
家に女の人上げることめったにないから何か緊張する。
「うわー、広いですね。」
「ちょっと寒いかな?」
「大丈夫ですよ。」
「本当?でも一応エアコンつけとこうか。」
小陽がなんで?って顔してるのが目に入る。小陽が風邪ひいたら会えなくなるかもしれないからだよ。
あ、でも小陽が風邪ひいたら看病できるなー。俺が作ったおかゆをふーふー冷ましながら食べる小陽、かわいいだろうなー。
いやいや健康第一。
「映画見ますか?」
「そうだね、見ようか。DVD何借りたの?」
一緒にレンタルしに行ったけど、全部小陽のお任せにしたから何を借りたか知らない玄。
「ラブコメです!ずっと見たかったやつなんです。」
「そうなの?」
「はい!めっちゃキュンキュンするって話題になってたやつなんです。」
「そうなんだ、知らなかったなー。」
現実だったら俺が小陽の事キュンキュンさせるんだけどなー。
借りてきたDVDはもちろん面白かった。
だけどDVD中の小陽の表情の変化が面白くて、感想を伝えてくるのが愛おしかった。
映画を見た後に夜ご飯を食べに行くことにした。
「何食べに行く?、小陽の行きたい所に行こうよ。」
「え、玄君の行きたい所で良いですよ。」
「玄君、?」
「あっ、げ、玄の行きたい所で。」
ただただかわいいんですけど。
「小陽ってさ好き嫌いとかある?」
「無いです!」
そこははっきり言うのね。
「玄く、、、やっぱり玄君にしませんか?」
「さっき練習したから言えるって。あと、今から『玄君』って呼んだら今日は家に帰さないからね。」
「えっ、いじわる言わないでくださいよ。」
小陽の頬がぱっ、と赤くなる。
小陽が話しかける。
「とんかつ好きですよね?」
「うん、好きだよ。」
「じゃあ、とんかつ屋さんに行きませんか?」
「良いの?」
「もちろんです!」
笑顔でうなずく小陽。
「場所調べるからちょっと待っててねー」
調べながら小陽とは反対方向に顔を向ける。
そうでもしないと顔が赤くなっているのがばれてしまいそうだったから。
感想も書いていただければと思います!
読んでくださりありがとうございます