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底辺種族の逆転  作者: ナオフミ
一章入学・サテラ編
3/49

初戦

ナオフミです、小説を書くのがこんなにも楽しいと思いませんでした。

頭のなかでどんどんアイディアがわいてきます。

それよりも今回ではついに決闘のところです!

私はとても興奮しながら書きました、小説家になろうを初めてまだ少ししかたっていませんが、皆さまの感想よろしくお願いいたします。

 

 朝、聖也はいつもどうりの時間に目が覚めた、だかいつもよりも、みにまとっている空気が違った。ピリピリとしているその空気からは聖也のやる気がみえる。


 聖也は決闘の時間まで何をしていてもいいと言われたので、軽くランニングと柔軟を済ませ、残りは学園の控え室でイメージトレーニングをしていた。最初は先に攻めるべきか相手の攻撃を見るか、もし自分が攻撃するならどんな攻撃をするか考えられるパターンを頭のなかでシミュレーションしていた。

 聖也の目の前からは光がなくなりまわりの音も消えて、聖也の集中力が極限まで高まったそのときにドアを開けて呼び出しがきたのだ。



「おいっ!試合だ、早く行け」

「ああ、わかった」



 そう言って聖也はドアを出て入場した。

 入った瞬間その場の空気が揺れた、ほぼ全ての生徒が試合を見にきたのだった。もちろんそこにはシャーロットも見に来ていた。

 生徒達はまだ始まらないのかと待ちわびていたそして反対側からも竜人のエラルドが入場した。

 聖也よりも大きな衝撃がはしった、そして聖也とエラルドが中央まで行き、にらみ合った。



「よくもまあ、逃げずに来たものだ誉めてやろう、だが底辺種族に手加減するつもりはない!」

「あまりなめてると痛い目みるぞ?」

「ふん、そんなことを言ったって俺は怖がらないぞ」

「まあいい、どうなっても知らないからな。」



 そして聖也はエラルドを指さしてどんと胸を張って言った。



「ヒューマンをなめるなよ!」

「底辺種族ごときが、よく吠える、待っていろ、すぐに決着をつけてやる!」



 そう言って聖也とエラルドはお互いに背を向けあって距離を取った、そして審判がルールの説明をしだした。



「えぇー、それでは、ただ今より竜人エラルド=ドラグネス対ヒューマン黒鉄聖也の決闘を始める、勝敗はどちらが負けを認めるか、もしくは戦闘不能になるまで戦う、そして負けたらこの学園を追放します。魔法と武器のしようは許可します。反則などをした場合は即座に失格となり永遠にこの学園の奴隷となってもらいます。両者質問はないですか。」

「ないぜ、早く始めろ」

「ない」



 聖也とエラルドはお互いに認め、審判がそれを聞いて、



「それでは!開始ぃぃぃぃー!」



 審判が開始の合図をした瞬間エラルドは足の力を一気に解放して、いた場所に砂ぼこりが上がり聖也に殴りかかってきた、その拳を聖也は、ほんの少し移動してそれをかわした。

 かわした聖也を見てエラルドは驚いた、いやエラルドだけじゃなく、そこにいた生徒のほとんどが驚いていた。



「なっ!底辺種族が俺の突撃をかわしただと?!」



 それを聞いた聖也は呆れて深いため息をした。



「はぁー、全く今のが攻撃か?俺には全くそう見えなかったが?本気でこいって」



 挑発した聖也に顔を真っ赤にしたエラルドが、



「おのれ、底辺種族のくせに生意気な!せっかく手加減して試合を盛り上げてやろうと思ったのに、もうどうでもいい無様に散れ!」



 そう言ったエラルドはさっきより早く鋭く連続して攻撃をするが、聖也は柳のように全て流した。



「くそっ!底辺種族がちょこまかと」

「おいおい、これが本気か?笑い者だな、そろそろ俺も反撃しよう」

「そんな隙を与えると思っ、!!」



 エラルドがしゃべり終わる前に聖也は、そのよく動く口に向かってアッパーをお見舞いした、聖也の全体の3割くらいで放ったアッパーはエラルドに大きなダメージを与え、そしてエラルドは膝を地面についた。



「たった一発だけで倒れるのか、期待外れだったな、もっとできるやつだと思ってた」

「くそっ!こんな底辺種族にこの俺が負けるか!」

 そう言ってエラルドは足をふらつかせながらたち腕を前にかまえて何かを唱え始めた。

「エラルド=ドラグネスが命ずる、今この時、悪を倒すために竜化の力を我にドラゴンフォース!」



 そう唱えた瞬間エラルドの体はどんどん変化していった体に鱗がでてきて、筋肉も爆発的に上がりさっきまでとは段違いに大きくなったのだ。

 聖也は一瞬驚くもすぐに冷静になった、その逆にまわりの生徒はざわついていた。



「おいっ、あれって...」

「ああ、間違いないドラゴンフォースだ」

「だよな!すげー」

「マジか!あれが噂の」



 そう、エラルドが唱えたドラゴンフォースとは、竜人にしか使えず、その竜人の中でも選ばれた者しか使えない身体強化魔法だった。

 そしてエラルドはさっきとは比べ物にならないくらいの覇気で聖也を見た。



「底辺種族ごときにこの魔法を使うことになるとわ。だが!お前を倒せるのならば、それで十分!」



 そう言ってエラルドはその巨体に似合わない速度で接近して振りかぶった右腕で聖也を意図も簡単に吹き飛ばした。

 聖也は殴られる直前に両腕をクロスガードさせて後ろに飛んで衝撃を流した。あまりダメージは入っていないがガードした腕が少しピリピリとした。

 そんな聖也にさらに追撃をかけにエラルドが腕を前にだし、



「業火の炎よ我に従い、悪を消滅するための力を解放せよ、ドラゴンフレア!」



 その手の魔方陣からは物凄い熱風を放つ炎が聖也に向かっていった。

 誰もが決まったなと確信していた、だが聖也はその魔法を()()()のだった。



 そして驚きながらも近づいて来るエラルドの攻撃を受け流し、距離を取った。そして届くはずのないところで右腕を大きく振りかぶった。

 振りかぶった右腕の手の甲には、さっきまでなかった紋章が現れ強く輝きだし、



「メテオストライク」



 そう唱えながら空中に殴った拳は物凄い速さでエラルドに向かって行った。

 それを見て本能で感じたのかエラルドは腕をクロスさせて魔法で壁を作り、全力で防御にまわった。だがそんな壁など豆腐のようにたやすく突破しエラルドにあたり、そのまま吹き飛ばし壁におもっいっきりめり込んだ。



 エラルドは失神していた、見るからに全身がぐちゃぐちゃになり、見るに耐えない姿になっていた。

 そんな姿のエラルドにさらに追撃しようとする聖也に審判が割り入り結果を伝えた。



「なっ、なななんと勝者はヒューマン黒鉄聖也だぁーーーーー!」



 まわりはとても静かだ皆驚きのあまり声を失っているのだ。そんな様子を気にすることなく聖也は退場してその闇の中に消えていった。

 控え室にいる聖也はまわりに誰もいないことを確認すると右腕の手の甲に話しかけた。



「おいっ!聞こえてるんだろ、ギゼル」



 そう言うとさっきの紋章が浮かび上がり光った。



「なんだ?我が(あるじ)よ」

「なんだじゃない、少しは手加減しろよ、危うく殺してしまう所だったぞ!」

「何を言うか、我はただ力を与えているだけであって、制御は主に任せているぞ」

「力はありがたいが、与える量も考えろ、制御しろと簡単に言うけどかなり難しいからな」

「わかっておる、だがそれでも主は我と契約したであろう、悪魔である我と」

「ああ、俺はヒューマンの土地を消し家族までも奪った犯人を突き止めてそして、叩き潰すそれだけだ、すまないな呼び出して、今後ともよろしくなギゼル」

「こちらこそ、我が主」



 そう言って光は消えていった。聖也は控え室をでて家に帰ろうとしたとき、目の前には背の小さなエルフの女の子がいた。



「あんた!さっきのなんなの、底辺種族のくせに竜人に勝つなんてあり得ない!」



 さっきの無惨(むざん)なエラルドを見てもまだそんなこといえるシャーロットに聖也は感心しつつ、ふとあのときの賭けを思い出した。



「勝てたのは俺の実力だ、それよりこの前の賭け、俺が勝ったから今後は俺をしっかりと名前で呼ぶこと、そして、一つ何でも言うことをきくだったな」



 聖也は不気味な笑顔をしながらそう言った。



「そんな賭けした覚えがないわね」



 視線をそらしながら逃げるつもりだ、だが聖也はこのことを予想していた。



「そうか逃げるのか、そうかそうか、あのエルフはこんな負け犬で賭けも守れないグズだったか」



 聖也がそう言うとシャーロットは顔を真っ赤にした。



「なんてことを言ってるの!この私が、エルフである私が負け犬でグズですって!身の程をわきまえなさい底辺種族」

「いや、俺はいいんだぞ、ただ単に序列一位のエルフがこんな負け犬でグズなんだと俺の心のなかでずっと思い続けるだけだ」



 シャーロットは苦虫を噛んだような顔をしながら答えた。



「いいわよ、もうどうにでもしなさいよ底辺...せっ聖也」

「ふん、やっとわかったか、俺からの一つの願いを言う前にお前入試、何位だ?」

「私?私は2位よ」

「そうか、よし俺の練習相手になれ」



 突然の願いにシャーロットはぽかんとしていた、少し時間が過ぎたあとシャーロットは目を覚ました。



「練習相手なんて嫌よ、ヒューマンが近くにいたら私がどんなめに会うかわかったもんじゃないわ」

「そんなの、俺には関係ない賭けに負けたお前が悪い」

「嫌だって言ってるでしょ!他のことにしなさいよ」



 聖也は失望したかのように、



「そうか、エルフは賭けを破るのか、ハァー」

「うっ、しっ、仕方ない、仕方ないだけだからね、一週間よ、そのときまで練習相手になってあげるわ光栄に思いなさい」



 それを聞いた聖也は不敵な笑みを浮かべて、



「そうか、なってくれるか、それじゃあ明日の朝5時から東の町はずれの広場で練習開始だからよろしくな」



 そう言ってシャーロットの意見など聞かず、横を通り過ぎて早足で家に帰って行った。



「ちょっ!せっ聖也、まちなさーい!」



 追いかけた時にはもう影はなかった。

 そしてその日の夜、嫌々思いながら、シャーロットは眠ったのだった。


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