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底辺種族の逆転  作者: ナオフミ
二章生徒会戦編
14/49

挨拶

 いつもの太陽の光と鳥の声で聖也はいつも通り朝を迎えた。

 だが今までと違うことが一つあった、それは聖也の腕を抱き枕のように抱きしめて寝ている幸雨の存在だった。

「おい幸雨起きろ、訓練に行くぞ」

「・・・ん?」

 聖也の声に気づいて、聖也は目をごしごししながら起き上がった。

「おはよう幸雨、速く着替えていくぞ」

「う・・・ん」

 幸雨は起き上がったものの、まだ眠たく頭をかくんかくんとさせていた。

「たく、しょうがねえなぁ」

 そう言って聖也は、急いで幸雨を着替えさせて、家を出た。


 目的地はもちろんいつもの場所だ、東の端にある公園、聖也は幸雨を抱っこしながら目的地に着いた、その間幸雨はぐっすりと聖也の腕の中で夢を見ていた。

「そら幸雨着いたぞ、いい加減に起きろ」

「むにゃむにゃ・・・」

「幸雨の分まで朝ごはん食べちゃうぞ」

「だめ~!」

 朝ごはんにつられて幸雨はバッと起きた。

「やっと起きたか、それじゃあパパと同じ動きをしろよ」

「朝ごはんは!」

「・・・帰ったら作ってやるから、今はパパの言うことを聞いててくれ」

「わかった!」

 そして聖也はいつもよりも遅いテンポで、幸雨に教えながら準備体操を済ませて、幸雨は一生懸命に聖也の真似をしようとして、そうした姿はまさに聖也の癒しだった。

 準備体操を念入りにやっていると遠くから腕を振ってこちらを呼んでいる二人の女子を見つけた。

「おーい、せいや~」

「黒鉄く~ん」

「おっ来たな、幸雨いいか挨拶はとても大切だからしっかり挨拶するんだぞ」

「うん!幸雨しっかり挨拶する」

 元気のいい返事を返している間に、近づいてくる女子シャーロットとサテラは聖也達の目の前まで移動していた。

「おはようございます、黒鉄君、幸雨ちゃん」

「おはよう、聖也、幸雨」

「ああ、おはよう」

 聖也は軽く挨拶をして、幸雨の方を見てみると緊張しているのか、チラチラと見てはすぐに下を向いている。無理もないだろう今まで挨拶をするという習慣がなかったのだから。

 そんな幸雨を見て聖也はそっと幸雨の方に手を置いて、幸雨がこっちを向いて聖也は精一杯の()()()()()で目で「大丈夫だ」と伝えた。

 すると聖也がさらに下を向いて肩をプルプルと震えだした。

「~~~~」

「・・・幸雨?」

 もしかしたらさらに追い込んでしまったと聖也が声を掛けたら、幸雨はとうとう限界が来た。

「プッハハハハハハハ、パパ面白い顔!アッハッハッハ!」

「・・・・」

 聖也は絶句した。

「クックックック、何よその顔は!」

「・・・、すいませっ・・ん・・・・、ですがこれは耐えられませんプクク・・・」

 シャーロットとサテラも幸雨につられるようにクスクスと笑いだして、聖也は全く何のことで笑っているのかさっぱりだった、だがさっき幸雨が少し言っていた「面白い顔」と、聖也は今までの人生で笑ったと言えばまだ聖也の住んでいた土地があり親が生きていた頃と、最近幸雨が家族になったときしか覚えていない、小さい頃なんてあんまり覚えていないし、幸雨の時は自然と出たからこれもあんまり覚えていない、そんな笑顔を作ったことのない奴が笑顔を作ろうとしたら結果は見えていた。

 だがそんな奴でも頑張って可愛い娘のために頑張って作った笑顔が「面白い」と言われれば誰だろうと不快に思うだろう。しかし「面白い」言ったのはまさかの娘なのでダメージが大きく、怒りたくても怒れなかった。

 だから聖也はいろんな感情がぐるぐると回る中グッと抑えてん内容を戻した。

「そんなこといいから、幸雨早く挨拶を済ませろ」

「あっ!そうだった、おはようお姉ちゃん達」

「よし、よく言えたな、お前らすぐに走るぞ」

 そう言って聖也はすぐにシャーロットとサテラを置いて走り出した。

「ちょっと、いきなり」

「ああ、待ってください」

 すぐに二人は聖也に追いつくために走りだした、いつもは聖也の後ろをついて行き三周走って終了するのだが、今日はいつもと違い一向に聖也に追いつけず逆にどんどん差が広がって言っている。

「ちょっ!速い」

「黒鉄君、速すぎですよ」

 だが聖也は聞く耳を持たずどんどんと加速していく、そして三周目の終盤に入って終わりかと思ったら三周が終わってもそのまま走り続けた聖也を見て、二人もそれを見て終われずにそのまま聖也について行きその後も、終わるはなく結局十周も走り、二人は今まで以上に息が上がりその場に座り込んでしまった。「どごっ!」二人が座り込んでまだ十秒くらいしかたっていないのに二人の目の前には聖也オリジナルの蝋燭が入ったリュックが置かれた。

「「・・・・・・・」」

 二人とも言葉を失った、リュックを置いた聖也は何も言わずすぐに座禅に入った、二人は聖也が何も言わなくても「やれ!」というような意識が伝わった、もうちょっと休みたいと思ったが聖也の訓練風景を見てそんなことが言えなくなり、二人はすぐに座禅に入りその後の組み手を聖也に容赦なくやられ、今までで一番きつい訓練となった、二人はこうなった原因に心当たりがあり、後ですぐに謝ることとあまり聖也を怒らせないようにしようと心の中で誓ったのだった。


 シャーロットとサテラにきついお灸を添えて、訓練を終わり解散して、聖也は家に帰ってすぐに幸雨とともにシャワーに入り今は聖也が全部洗ってやってるが、速く幸雨にはいろんなものの使い方を覚えてほしい。

 シャワーを上がったら聖也はすぐに朝食の準備をして、出来上がった朝食をすぐに食べ、幸雨にも食べさせて、食べ終わった食器を下げて、身だしなみを整え、制服を着て聖也は家を出た。


 幸雨の世話をしているといつもより時間がギリギリになり聖也はまたも走っていたそして途中シャーロットとサテラと出会って走るのをやめて一緒に登校した、その途中で二人が謝ってきたので聖也は軽く許してやり、学園の前まで来た。

 するとそこにはでかでかと貼られている紙を発見した。

「何だあれ?」

 目を細めてよく見てみると、


 愛しのシャーロット様とサテラ様を解放しろ、底辺種族!!


 とでかでかと貼られていた、そして聖也達の周りには、紙に書かれている女子二人のファンクラブの奴らが目をギラギラさせながらこちらを見ていた。

 聖也は心の中で大きくため息をついて二人に「このまま俺といると面倒なことになるから、先に教室に行く」と目で伝えて教室に向かった。

 教室に向かい聖也が中に入るといつものように静まり、ひそひそと話される、今回の内容もまた根拠のないものばかりだった。

 そうして時間が過ぎていくと教室のドアが開き、担任のガイア先生が入ってきていつものように話をしてそのまま終わりと思ったが、ガイア先生が話そうとしている最後の報告を聖也は聞き逃すことはでいなかった。

「最後の報告になるが、今日生徒会戦に出る奴は生徒会室で大会についての詳細の話があるらしいから、忘れずに行くように以上、今日も頑張っていこう」

 そう言ってガイア先生は教室を出た、聖也は心の中でこみあげて来るものがあった、生徒会戦に出るメンバーがどれほどのものなのか、教室でも廊下でも話されるエグゼとエミリーという先輩がどんなものなのか、聖也はワクワクしていた。


 ワクワクが高まる中ようやく授業が終わり、聖也は素早く準備を済ませて幸雨を連れて生徒会室に向かった、いつもはただ素通りしていた生徒会室、聖也は少しだけ背筋を伸ばし身だしなみを整えて中に入った。

「失礼します」

 中には真ん中を開けてその周りに机といすが並べてあり、そしてそこには一人の女性がいた、その女性はこれまたとても美しくシャーロットとサテラとはまた違う美しさを持っている女性だった。

「どうも、あんたも生徒会戦に出るのか?名前はなんて言うんだ?」

「・・・・」

 女性はこちらを見向きもせずに黙ったままだ。

 聖也はあまり質問しても、嫌がられるだけだと思い気にせず、席に座ろうとするときに、女性の隣に置かれてある一つの剣に目が言った。

「何だこの剣?いや大剣って言った方が正しいか、それにしてもでかい」

 聖也が大剣に感心して誰のものかわからないが少し触ろうとしたとき、

「その大剣に触れるな!」

 ものすごい気迫でさっきまで黙っていた少女が叫んだ。

「っ!なんだよいきなり、もしかしてこれお前のものなのか?」

「黙れ、私は、私が認めたものしか会話はしない、そしてこれが最後だもしもその剣に触れたらこのエミリー・レオベルトが貴様を殺す」

 聖也は心の中で嬉しく思った、聖也が気にしていたエミリーにこんなにも早く会うとは思いもしなかったからだ、そして聖也は自然とエミリーの実力が知りたくなった。

「へ~、あんたが噂のエミリーか、なら少し実力を見せてくれ、幸雨少し離れてろ」

「わかった!」

 そして聖也はためらうことなくその大きな大剣の柄を握った、するといきなり目の前から何か物体が近づいてきた、聖也は手を放し体を後ろにそらしてよけそのまま距離を取った、それはエミリーが聖也に向かって放った裏拳だった。

「私は注意したからな、死ね!」

 そう言ってエミリーは大剣を片手で持ち上げて聖也の方に向けた。

 エミリーが放つ気迫と殺気はものすごいものだが、それよりも驚いたことがあった。

「おいおい、それかなり重いはずだろ?一体どんな体してんだよ」

 そうさっき聖也が大剣の柄を握ったときにこの大剣はかなりの白物とそして重さだということが分かった、聖也でも少し苦戦するくらいの重さなのに目の前のエミリーはそれを片手で軽々と持ち上げた、そしてさっきの裏拳も確実に聖也の急所を狙ってきていた、この少しの動作でエミリーがかなりの実力者であることがわかる。

「言い分はそれだけだな、ならば死ね!」

「そうはいかないぜ!」

 エミリーが聖也に向かって攻めてきたので、反撃をしようと聖也も前に出た、エミリーが剣を振り上げて聖也を狙い、聖也も右腕を引いてためを作りエミリーを狙い、二人が一斉に攻撃を放った瞬間、黒い影が聖也達の間に入った。

「ズドォーン!」

 ものすごい衝突音にそれに伴った衝撃波だが聖也はエミリーは相手を倒していないことが感覚で分かった。

「こらこら、戦いはまだ先なんだから、二人とも落ち着けって」

 聖也とエミリーの間には聖也の拳を止めエミリーの剣をつかんで止めている、一人の男がいた。








































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