1/5
プロローグ
ある時教室の窓からやって来た吸血鬼は「生け贄を貰いに来た。」と、言い小さな町の教室の人達を一瞬でパニックにさせた彼は、かわいそうに選ばれた生け贄に向かって一言言った。
「お前、鉄分薄いな。ちゃんと鉄分とってないな。却下だ。」
と、告げた彼は、キョロキョロと周りを見渡し、1人の小さな少女の前に立った。小さな少女は首をかしげ不思議そうに彼を見た。そんな不思議な状況の2人は見合い、彼は口を開いた。
「こいつがいい。こいつは良い血だ。きっと、綺麗な赤なのだろう。」
そういった彼に周りはザワザワとなるが、彼女はささっと走り出し、自分のカバンからトマトを取り出し、彼の前に戻り、笑顔で話した。
「あたりっ!私がトマト持ってるよ〜!はいっ、どーぞ!」
そんな2人の不思議な物語。