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序章
あの日、俺は死んだ。
朝は普通に家を出て、学校で友達とふざけ合い、家に着くことなく...。
親は悲しんでいるのだろうか、妹は?
こんなクズみたいな俺のことを思い、泣いてくれるやつなんているんだろうか?
死ぬ間際そんなことばかり考えていた。
気がつけば目の前には白い世界が広がっていて、死んだことを自覚した。
白い世界に白い服を着たおじいさんが立っていて、俺に笑いかけてくる。
なんだか知っているようで安心するその微笑みに近づくと、したには床もなにもなく、頭から落ちていく。
そんな感覚に陥った。
死んでもまた死ぬのか、そう思って目を瞑った。