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婚約破棄の後は自由に生きます  作者: もも
婚約破棄編
9/67

初めてのランクD依頼の後、不審者が襲ってきました

 ランクDになりました。

 だから今日の依頼はランクDの依頼を受けようと思ってる。

 どんなのがあるか今から楽しみだね。

 それじゃ、ギルドに行こうかな。

 

「おはようございます」


「おはよう、アリエルさん、今日はランクDの依頼受けるんでしょ? 昨日から楽しみにしていたみたいだし、用意してあるわよ」


「よ、よく分かりましたね、私が楽しみにしていたの」


「あんだけ顔に出てればねぇ、付き合いはまだ短いけど、それくらいは分かるわよ」


 なんてこった、そんなに顔に出てたんだ。

 おかしいな? 私、顔に出やすい性格じゃ無かったんだけどな。令嬢時代に鍛えたポーカーフェイスの実力が落ちたか?


「まあ、その通りなのでいいんですが、それで何かおすすめなのありますか?」


「そうね、ボアなんてどうかしら? 木を背にして、ボアを木に突っ込ませるのよ、そしたら目を回している隙に頭を刺す、これが必勝法よ。」


 ボア、その魔物は、簡単に言うと猪だ。突進力が凄いが真っ直ぐにしか来ないため誘導しやすい、だから必勝法が木に突っ込ませて、頭を刺すことらしい。ただ避けられずに突っ込まれると、大怪我は免れないし、下手したら死ぬらしい。


 これは油断できない相手だね。

 一瞬の判断のミスが死を招くってことだし。


「なるほど、ありがとうございます。そのやり方でやってみますね」


「ええ、くれぐれも気をつけてね、本当に避け損なったら大怪我じゃ済まないかもしれないんだから」


「はい、油断せず全力でやってきます」


「じゃあ、頑張って、怪我しないで帰ってきてね」


「はい、頑張ってきます」


 ふう、ボアか、強敵だけど頑張ろう。

 私は気合いを入れて、森に向かう。


 よし、ここからは一瞬たりとも油断は出来ない。

 今までは森に来ても余裕ぶっこいてたけど、こんなにヤバい所だったんだね……あの頃の私を殴ってやりたい。

 まぁそれは今はいい、とにかく、木を背にする前に先手を打たれたらまずいから、精霊眼も発動して、ボアを探す。

 私は周囲を警戒しながら、慎重に進む。

 額から汗が出てきた、緊張感が半端じゃない。


 ……いた、あれがボアだね。


 私の目線の先には真っ黒な毛に二本の大きな牙を持つ3メートル程の猪がいた。


 大きいな。

 そう思いながら、私は剣を抜き、大きな木を背にして、ボアに石を投げた。

 そして、此方に気付いたボアが私を威嚇している、多分すぐ突っ込んでくると思う。


 …………来た!

 私は唸り声をあげながら突進してきたボアを避けるために、横に大きく飛び退く、そのすぐ後にボアがドンッという鈍い音を立て、木にぶつかった。


 ボアは目を回している、私は急いでボアに近づき、体重をかけて勢いよく頭に剣を深く突き刺した、よし! 仕留めた!と思ったが、ボアは最後の足掻きとばかりに暴れだし、剣を握ったままだった私は、ボアに思い切り頭を振られ、ぽいっと投げ飛ばされた。


 私は、飛ばされ、パニクりながらも、辛うじて転がり受け身はとれたが、結構飛ばされたので体が痛い、だが、運良く外傷は無いようだ、そして、まだ戦いの最中なのを思い出した私は、焦ってボアを見るが、どうやらもう死んでるみたい、だけど油断せず近づき、体を蹴って、動かないのを確認して、やっと倒せたとため息をついた。


 その後は、ボアを袋に入れ、痛めた体を少し休めてから、帰ることにした。

 ここに来てからずっと緊張していたから、精神的にも疲れてるし、投げ飛ばされて、森を転がったから、身体的にもダメージがある。だから森で少し休んでいる。


 そして、休んだ後急いで森を出て、よたよた歩いて街に帰った。

 街に着いたときは、もう夜になっていた。


「依頼終わりましたぁ」


「アリエルさん!? 大丈夫だったの!?」


「はい、少し手間取りましたけど、大丈夫でした」

「そう…それにしても泥だらけねぇ、服に葉っぱもくっついてるじゃない」


「はい、ちょっと転がっちゃいまして」


「もう、気を付けないとダメよ? 今日はもうお風呂に行きなさい、ちゃんと着替えを持っていくのよ? 報酬は明日あげるから」


「はい、分かりました。それでは失礼しますね」


 はあ……早くお風呂に入りたい。

 私がアパートの目の前に着き、ふと後ろを見ると……全身真っ黒な人が100メートル先位に立っていた。


 私は本能的に、奴を不審者だと判断し、逃げようとすると、奴はメイスを取りだし襲いかかってきた。

 私は急いで剣を抜き、敵の放った凪ぎ払いを止め、思い切り弾いた、すると相手はよろけ、その後もフラフラし出す、何か様子がおかしいなと思いつつ、私は剣を構える。


 そして、また敵が力なく凪ぎ払いを放ってきたので、後ろに飛んで避け、敵に飛び蹴りをし、倒れたところで頭を剣の柄で叩きつけ、気絶させた。

 なんだったんだろうこいつと思いつつ、取り敢えず顔を見ようと覆面を外し、顔を見て驚いた。


 不審者は、この前来たワール王国の兵士だった。



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