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歓楽都市ゴールドフォールです

 まずはクラウンからと決めたアリエル達は、クロードから聞いた本拠地の前に着き門番を見ると、驚いた…なぜなら視界の中に居る門番は、モヒカンに大きな肩パット、服の至る所に棘が付いて居る筋肉ムキムキの男だったからだ。


 これは酷い、ここに胸に7つの傷を持つ男が居たら色んな意味でやばかったなとアリエルは思った。


「よし、強行突破しよっか」


「はや! もうちょっと作戦とか考えませんか?」


「いや行く」


 アリエルはそう言って門番の1人に近づき、腹にパンチを繰り出した。


「お前はもう…死んでいる」


「何言ってんだこの小、む、すめゃ!」


 パンチをくらった男はなんだこいつとアリエルを見て、脅して帰らせようとしたが、何故か体が膨れ上がって破裂した。


「アリエル神拳奥義、爆発パンチ」


「ちょ! なにやってるんですか! アリエルさん!」


 それからアリエルは手当たり次第モヒカン達に技を繰り出して破裂させクラウンのボスの部屋らしき場所に辿り着いた。


「よく来たな小娘共」


「おっとこれは良くない、大変よろしくない状況になっちゃったなぁ」


「す、すごい筋肉ですね、しかも胸に7つの」


「ローズちゃん、それ以上はいけないよ! 世の中言っていい事といけない事があるんだ」


 アリエル達の会話に嫌気がさしたのか、人物描写のできないボスは無言で構えた、忌々しい事に格闘スタイルのようだった。


「あたあ! ほわたあ! あたたたたた! 」


「だめぇー! それ以上はやめてぇー!」


 これには流石に参ったアリエルは、無詠唱でボスの体を麻痺させ、ロープでぐるぐる巻きにした。


「ちっ、やりやがったな小娘が」


「うるさい、今から質問するからそれにだけ答えて」


「あ、じゃあ質問します、貴方はアジダハーカの本拠地を知っていますか?」


「ああ、知っているぞ」


「アジダハーカは何処ですか?」


 ローズの問いにボスは不敵に笑った。


「くくっ、どうせ辿り着けないだろうから教えてやる、奴らの居場所は領主の館だ…行くなら行くといい、だがそれをしたらお前らは犯罪者だぞ」


「そう、ありがと…そしてさようなら」


 アリエルはボスの首をはねた、絶対にこの男を生かしておく訳にはいかないのだ、そう…絶対に。


「はぁ…やはり私ではアリエルさんを抑える事は出来ないのでしょうか…」


「どうしたのローズちゃん、疲れちゃった? 少し休んでから行こっか」


「はい…そうですね」


 休むと決めた2人は、一度ホテルに戻りのんびりしていた。

 アリエルはソファーに寝転びクッキーを食べ、ローズはイスに座って行儀良く紅茶を飲んでいる。

 ローズは横目でアリエル見て思う、酷い、まるで年頃の女性とは思えない有様だと。

 スカート捲れあがり下着が丸見え、何度もポジションを変える為に髪の毛はボサボサという状態。

 流石のローズでも我慢できずに注意する事にした。


「アリエルさんは女性としてなってないと思います」


「いきなりどうしたの?」


「いきなりではありません、最近いつも思ってましたが、何故下着が見えてしまっているのに平気な顔をしているのですか?」


 ローズの指摘にアリエルはスカートを見る、見事にめくれ上がっているが全く動じた様子を見せず、怒った様子のローズの方を見て首をかしげた。


「ローズちゃんにはいつも見られてるし、今更じゃない?」


「そういう問題ではありません! そもそもどうして毎日私が下着や服を選んでいるのですか!?」


「ローズちゃんおしゃれだから」


 確かにアリエルに任せると下着の上と下の柄が違っていたり、明らかにおかしな組み合わせの服装をしたりするのだ。

 ちなみに今日のアリエルは、半袖のシャツにチェックのミニスカートに黒いブーツを履いている。

 そしてローズは白のワンピースにカーディガンを羽織ってシンプルだがおしゃれに決まっている。


「はぁ…もういいです、ですが人前では見えないように気をつけて下さいね」


「わかったぁー」


 ローズは説得を諦めた後、アリエルを立たせて服を直してから外に出た。


「そういえば服で思い出したんだけどさ、私なんでいつもミニスカートなの?」


「アリエルさんは足が綺麗ですから、隠すのは勿体無いんですよ」


「そうかなぁ? まぁいいや、そろそろ続き行こっか」


 2人は話をしながら歩き、人混みの中に消えた。


 それから3時間、アリエルはマフィアが関係している場所を手当たり次第魔法で破壊していった。

 その結果、ゴールドフォールにいる裏組織の8割以上が崩壊した。



 …………………………


 アリエル達が暴れまわっている時、領主の館でも騒ぎが起きていた。


「そいつらを捕まえられないとはどういう事だ! 街中で魔法ぶっ放して建物を破壊して人殺してんだぞ!」


「無理なものは無理だ、魔王から特務の為その2人が何をしても罪には問われないと通達がきたからな」


 男の1人、凶人ベータが怒り狂って喚き散らすが、領主は何かを諦めたようにそう言った。


「そんなのありえねぇだろ! 誰だそいつらは! 」


「1人はローズ、階級は大佐、もう1人はアリエル、階級は…大将だ」


「ちっ! 佐官に将官か…厄介だな」


 領主が読み上げた敵の階級を聞き、凶獣ガルムスは舌打ちし、苦い顔をした。


「問題ねぇだろ、将官なら前に殺した事があるからな」


「確かに…さらに幸いな事にこの街は俺達のホームだしな、こちらが優位なのは間違いないな」


「だろ、俺達アジダハーカは裏の世界で最強だからな! 表でぬくぬくやってる腑抜けなんぞ赤子の手を捻るようなもんだろうよ!」


「そうだな…では全員を集めてこちらから出向いてやろうではないか!」


「おうよ!」


 アジダハーカ最強の2人は確信する、これから戦う相手に負ける訳が無いと。


 …それがただの思い込みだと気付くことなく。



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