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婚約破棄の後は自由に生きます  作者: もも
婚約破棄編
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堅実に依頼を受けていきます

 おはようございます。

 私は今日もギルドに来ています。

 そうだ、家の件だけど、お姉さんに聞いたら、どういう仕組みかは分からないらしいです。でも何かの魔法によるものじゃないかとの事でした。


 それで、今日の依頼はゴブリンを3匹の討伐にすることにした。

 ゴブリンは弱いし、あんまりお金にはならないけど、慣れない内はあまり無茶な事はしたくない。


「すいません、これ受けます」


「あら、今日もゴブリンなのね、アリエルさんは堅実に行くのね、いい選択だわ、最近のルーキーは冒険者に夢見てるのか、ゴブリン討伐なんかしたがらないし、勝手に賞金がついてる魔物に挑んで、死んじゃったりするからね」


 へー、バカな人も居るもんだね、初心者で強い魔物に挑むなんて遠回りな自殺みたいなもんじゃん。


「そうなんですか、無謀な人もいるものですね」


「そうなのよー、だから全然冒険者が増えなくてね、こういう簡単な依頼が残りがちなのよ。だからアリエルさんみたいな冒険者は本当に貴重なの」


「なるほど、なら私はこのまま堅実にやった方がいいんですね」


「ええ、私達ギルド員も本当に助かるわ。あ、そうだベルさんからこれ、鉄のハーフプレートを預かってるわ、アリエルさんにって」


「え? いいんですかね?」


「いいのよ、くれるって言ってるんだから」


 もうベルさんに足向けて寝れないわ。

 今度会ったとき、ちゃんとお礼言わないと。

 そう考えベルさんに感謝しながら私はハーフプレートを着けた。


「どうですか? ちゃんと着れてます?」


「ええ、大丈夫よ、ちゃんと似合ってるから」


「ありがとうございます。じゃあ私はゴブリン討伐に行ってきますね」


「ええ、頑張ってね」


 そして昨日の平原に到着した、そしてゴブリンは居ないかと周りを見回すが何もいない。

 あれ? 今日はいないな。仕方ない足を使って探すか。

 それからしばらく、私は平原を歩き回った。


 ……いた、数は5匹に武器持ちもいる。

 私の先には5匹のゴブリン、その内2匹は武器を持っている。

 これは接近戦は厳しいかも、ここは魔法を使って一気に倒した方がいいね、迂闊に接近戦を挑んであんな気持ち悪いのに食べられたりするのは嫌だし。

 使うのは、範囲魔法のボルトストームと決めて私は詠唱を始める。


「《我は望む、敵を消し去る雷の嵐!》 ボルトストーム!」


 私が精霊眼を発動し、魔法を使うと、精霊達の活動が活発になり、雷の中級魔法であるボルトストームは、上級魔法並の威力で発動した。


 グギャァァァァァ


 ボルトストームは、雷の竜巻を起こす魔法だ。それに巻き込まれたゴブリン達は、雷に体を貫かれ、その熱で体を焼かれ、断末魔をあげながら炭になった。


 ふぅ、久しぶりに精霊眼を使ったけど、相変わらずすごい能力だね。

 別に発動させなくても威力は上がるけど、発動してやると、段違いだ、桁が違うね。

 やっぱりいざという時以外は使わない方がいいか。おかしいと思われたら厄介事の種になりかねないし。


 まぁ倒したし、とりあえず帰ろ。

 依頼完了の報告をしてお金が貰わないといけないしね。


「お姉さん、依頼終わりました。」


「ん? もう終わったの? 早いねー、それと私の名前はカティアよ、名乗るの忘れちゃってたね。」


「はい、カティアさんですね。」


「ええ、じゃあ依頼は完了よ、これが報酬の15000ガルよ。」


「はい、ありがとうございます。」


 よし、これで昨日と合わせて20000ガルだ、それに家から持ってきた100000ガルもあるし、生活は出来そう。


「お疲れ様、そういえばアリエルさんは部屋のお風呂使ってるの?」


「はい、そうです。」


「そっかー、あのねここを出て、左にしばらく進むと、大きな公衆浴場もあるから、足伸ばして入りたかったら、行ってみるといいわよ。」


「え!そんなのあるんですか? それならこれから行って来ます。」


 これはちょっと楽しみ。

 部屋にあるのは狭くて、ちょっと入り心地がよくなかったんだよね。

 私はわくわくしながらちょっと早足で公衆浴場に向かった。


 着いた! 中々立派な建物だ。

 ここに、大きいお風呂があるんだね。

 早速お金を払って浴場に入った。


 うわー広いなぁー。

 ここには、洗い場が20個、そして学校のプール並の大きさの湯船があった。

 これはすごい。ほんと驚いたわ。


 私は頭と体を石鹸で洗うと、湯船に入った。

 ほわぁー、足伸ばせるって最高だねー。

 私は今幸せな顔をしている筈だ、これから毎日来ようと決めた。



 ふう、めっちゃいいお風呂だった。

 ちょっとのんびりしすぎちゃったな、お風呂を上がると空はもう真っ暗になっていた。

 まあいいか、疲れもとれたしギルドにご飯食べに行こっと。


 私がギルドに戻ってくると、カティアさんが一緒に食べようと誘ってきたので、そのお誘いを受けることにした。


「あら、アリエルさんはサイコロステーキにしたの」


「はい、美味しそうだったので、カティアさんはパスタですか?」


「ええ、美味しいのよこれ」


「なら私も明日食べてみますね」


 あ、美味しい。

 やっぱりステーキはサイコロに限るね、食べやすいし柔らかいからね。

 パスタも美味しそう、魚介類のパスタって感じで。

 はぁ、王国に居た時はマナーだなんだって、うるさくて食べた気がしなかったもんなぁ。

 これからは食事も楽しもう! あぁほんと自由って幸せだなぁ。


「冒険者の仕事はどう? まあ見た感じ大丈夫そうだけど」


「はい、大丈夫ですよ。ここでの生活は新鮮ですし、楽しいですから」


「そう、それならいいわ、でも絶対に無理はダメよ? 死んだりしたら、私泣いちゃうからね?」


「あはは、これは死ぬわけにはいかないですね」


「ええ、約束だからね」


「はい約束です」


 そして、カティアさんと話を楽しんだ後は、明日の朝御飯にとパンを買い、家に帰った。

 家に着くと、鎧を脱ぎ、服を着替えて布で鎧をせっせと拭く。

 貰ったものだし、大事にしないとね。

 それからしばらく磨きピカピカになった鎧を見て私は満足する。

 そして私はもう疲れたから寝ようと布団に入り、目を閉じた。

 ああ、今日は色々あって楽しかったなあ。

 そう考えながら、眠りに落ちた。



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