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事件は解決しました

「では、カリーナは出入り口て待機、アリエルは会場内を回って犯人探しを、妾は壇上でこの件の事を発表しながら怪しいのを探す、作戦は以上じゃ、二人ともよろしく頼むのじゃ。」


「了解しました!」


「解ったわ」


 私はリップちゃんにサッと敬礼をした後、会場に出て一人一人を見ながら歩き始める。


 ふむ、半分くらい歩いて見たけど、反動食らった様な人はいないね…それにしても何かこう制服をびしっと着てるエリートみたいな人が多いな、やっぱ研究所も兼ねた学校だからエリート校なのかな?


 そんな事を考えながら私が客席最上段の右側を歩いているときに、一人の男の右手が目にはいった。


 あの人…右手に呪紋に指が三本無いね…。

 これは当たりかな?


 取り敢えず声をかけてみようと後ろから近づく。


「こんにちは」


 私が声をかけると、その男、エルフの男は此方を向き怪訝そうな顔をした。


「なんだ君は」


「あぁ、突然ごめんなさいね、貴方の右手が気になったものだから」


 私がエルフの右手を見ながらそう言うと、エルフは焦ったようにサッと右手を自分の背に隠した。


「この手の事は気にするな、実験で失敗した時に出来たものだ」


 はいダウトー、どうやったら実験の失敗で呪紋がつくような呪いを受けるのさ、それにそんな綺麗に切り取ったみたいに指がなくなるわけ無いでしょうが。

 私が何も知らないと思って誤魔化そうとしてるのが見え見えだよ。


「嘘つかないでよ、実験で呪紋がつくわけないでしょ? それは闇に属するゴースト、死霊、それか悪魔しか掛けられない呪いだよ? 冒険者なら誰でも知ってる。」



「なっ!?」


 冷や汗をかいて目に見えて焦るエルフ、それを見た私はニヤっと笑って続ける。


「そういえばさっき悪魔召喚した馬鹿が居てね、ほらさっき魔王様が言ってたやつなんだけどさ、あれ私が途中で魔法陣壊したから術者に反動が行ってると思うんだよ、数が多かったから結構きついのが来た筈なんだよねぇ…例えば貴方の右手みたいにさ」


「こ、これは違う! そういうのではないのだ!」


「なら教えて貰える? いつ何処で呪紋をつけられたのか、後誰に指を切られたのかをさ」


 エルフは私を睨み付けている、どうせどうやったら切り抜けられるかとか誤魔化す言い訳でも考えてるんだろうけど。


「これは痴情の縺れで掛けられたもので…」


「誰に? まさかゾンビ? 貴方、ゾンビと痴情の縺れなんて…ネクロフィリアか何かなの?」


 私が急にそんなことを大きい声で言うものだから周りの人はエルフを頭のおかしいサイコパスを見るような目で見ている。


「ち…違う! 失礼な事を言うな!」


「もういい、呪紋といい指といい貴方は怪しすぎる。無理にでも連れて行かせて貰うよ」


 私はもうこいつで間違いないからいいやと、話し合いが面倒になり剣を抜きエルフに突きつける。

 するとエルフの顔が鬼のようになり、目は充血させ目を限界まで開き激怒した。


「ふ…ふざけるなぁ! この私を馬鹿にしおって! 貴様のせいで私の完璧な計画は全てを台無しだ! 成功さえすれば私は魔王になれたのに! くそぉ! こうなったらここに居る全員道連れだ!」


 エルフはキレながら何かをしようとするが何の反応も無い。

 おかしいと思ったのか一瞬ぽかんとした顔をしたが、焦ってまた何かをし始める、しかし一向に何かが起こる気配がない。


「もしかして魔法でも使おうとしてる? だとしたら無理だから諦めた方がいいよ、それよりほら、回りを見てみなよ、警備の人が貴方を囲んでるよ?」


 私は剣を突きつけながら右手の人差し指をくるくる回し、警備の人が武器を構えているのをエルフに教えてあげる。

 するとエルフは周りを見た後私を睨み付け、諦めたようにその場に膝をついた。


「こいつかの?」


 リップちゃんは私の横に来て聞いてきた。


「そうだよ、自分でそうだって言ったし」


「そうか…ならここで取り調べをしよう」


 リップちゃんがそう言うと、警備の人が「魔王様それは」と言うが、リップちゃんそれを手で制し続ける。


「まず、貴様の目的はなんじゃ」


 リップちゃんが聞くと、エルフは青白い顔をノロノロ上げ、消え入りそうな声で話し始めた。


「私の目的は魔王になることだ…お前はおかしいと思わないか? 何故私のような絶対的な天才ではなくこんな子供が魔王になるのだ…お前達もあの素晴らしい悪魔召喚を見ただろう? あれほどの数の魔法陣を展開できるのは魔法の天才である私にしか出来ない…なのにどうして……」


「まぁ禁呪である悪魔召喚をやるような人だからね、そりゃあ選ばれないって、魔法がどうこう以前に人として終わってるもん」


「ふざけるな… 魔王は実力で選ぶべきなんだ、そうすれば研究者としても魔法使いとしても一流の私が選ばれた」


「いや、アリエルの言うとおりじゃ、それに貴様は研究者としても、魔法使いとしても終わっておるよ、だから死ぬまで監獄で過ごすといい」


「く…くそぉぉぉぉぉぉ!!」


 エルフは顔を上げ咆哮し、その後顔を伏せて何も言わなくなり、警備の人に引き摺られて行った。

 私達はそんなエルフが連れていかれるのを冷たい目で見送った。


「終わったねぇ、良かったよちゃんと捕まえられて」


「今回はアリエルのお手柄ね」


 おぉ褒められた、さすが私って感じだよね。

 これから何かあっても名探偵アリエルが解決するよ!


「うむ、だが今日はもう疲れたのぉ、そろそろ帰らんか?」


 リップちゃんが小さな口を開けてあくびをする、超かわいい。


「うん、私も疲れたから帰ろー」


「そうね」


 私達は帰ると決め、校長に挨拶をした後学校から出て城に向かって歩き出す。

 移動中は今日はどうだった? とか面倒事の多い日だったねとか他愛の無い話を皆笑顔で話していた。


 そして城に帰った後、私は一人でお風呂に直行した。

 特に意味はない、何か入りたくなったから入るだけだ。

 ここのお風呂は広くていい、泳げそうだし、ライオンの口からお湯が出てるのも高級っぽくて素敵だ。

 なにより、偶然入っていたメイドが体と頭を洗ってくれたのがポイント高い、まぁ胸を揉むように洗われたのは許容しよう、私は寛大だからね。

 ちなみに用意されていたパジャマは牛柄だった…深い意味はないよね? あったら許さない。


 その後は部屋で三人でご飯を食べた。

 なんかその時私のパジャマを見てカリーナが笑ってたけど、気にせずに沢山食べて、二人がお風呂を上がった後、明日は街の外に行ってみようと決めて三人一緒に寝た。


 明日が楽しみだなぁ。



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