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婚約破棄の後は自由に生きます  作者: もも
婚約破棄編
14/67

カリーナの初依頼です

 あれから私とカリーナは生活用品を買いに行き、その後ギルドに行くことにした。

 カリーナも冒険者登録するからね。


「おはようございます」


「おはよう、あらそっちの子は? 初めて見る子だけど」


「この子は私のお友達のカリーナです」


「初めまして、カリーナです。今日は、冒険者登録をしに来ました」


「そうなの、じゃあパーティーも登録しておいたら?」


 パーティーか、私も遂にパーティーを作るほどになったんだね。


「はい、そうします」


「じゃあそっちも登録しておくわ、じゃあカリーナさんはこれ書いてね」


「はい」


 私は依頼でも選んどこうかな、何が良いかな? 採取依頼が一番いいんだけど、もう無いよね。

 うーん、ならゴブリンが良いかな、カリーナは初めてだもんね。


「出来ました」


「はい、じゃあカード発行するから、少し待っててね」


 カティアさんが奥に行った。

 カード発行は微妙に時間掛かるんだよね。


「カリーナ、長くなるからお茶でもして待とうよ」


「ええ、そうしましょうか」


 ちなみに私とカリーナは堅苦しい話し方をするのを止めた。

 カリーナが、私達はもう平民だし、これからは一緒に暮らすわけだから止めようって言ったので、普通に喋ることにした、そして私はもうやりたいことを我慢するのは止めることにした。


「ここのお茶美味しいんだよ」


「そうなの? 楽しみね、アリエルとお茶するのも初めてだから嬉しいわ」


 中々嬉しいことを言ってくれる。

 お世辞でも嬉しいよ私は。


「そっか、でもこれからは一緒にお茶する事も多くなるよ。パーティーだしね」


「ふふ、そういう意味じゃないんだけどね」


 ちょっと、その意味深な笑いかた止めてよ、少し怖いから。


「そういえばさ、カリーナは武器なに使うの?」


「私、武器なんか持ったことないわ」


「え? じゃあどうするの?」


「どうしようかしらね」


「え……」


 待って、どうするのこれ? 魔法だけじゃ危ないし、私の剣の腕には自信があるけど、守るなんて出来るかわかんない。

 盾でも持たせるか? いや、重くて持てないなんて可能性すらあり得る、私は持てなかったから。

 あ、そうだ、私一本持ってるしナイフでも持たせよう。


「大丈夫よ、武器無くても」


「ダメだよ、危ないからナイフ位持って、ほら、私一本持ってるからあげるよ」


私はカリーナにナイフを無理矢理渡した。


「ありがとう、大切にするわね」


「いや、ちゃんと使ってね?」


 大丈夫かな? 何か大事そうに抱えてんだけど。

 ちょっと不安だな。


「カリーナさん、カード出来たから来てくださーい」


「あ、ほら呼んでるよ」


「そうね、貰ってくるわ」


 カリーナは席を立ち、受付に行った。

 あ、私もゴブリン討伐を受けなきゃ。

 私も受付に向かった。


「カティアさん、今日はゴブリン討伐受けますね」


「そうね、カリーナさんは今日が初めてだからいいかもね」


「じゃあ行ってきます」


「私も行って参りますわ」


「ええ、二人とも頑張ってね。」


 私達はギルドを出て、城門の方に歩いて行く。


「アリエル、ゴブリンってどんなの?」


「ゴブリンはね、緑で、背が低くて、弱い」


 私が最初ゴブリンと戦ったときはあまりの弱さに驚いたなあ。

 あれからもう3週間位経ったんだよね。

 その内、カリーナと旅でもしてみようかな。まあそれもランクCになってからだけどね、護衛の依頼はランクCからだから。それを受けながら旅をすればいいしね。


「見たことないから楽しみね」


「楽しみにするほど良いものじゃないけどね」


 そうして、私達は平原に着いた。

 私は辺りを見回してゴブリンを探す。

 あ、結構遠いけど見つけた。


「ほらカリーナ、あそこにいるよ」


「あれなの? …何か人の形なのにあの色なのは不気味ね」


 カリーナは嫌そうな顔をしてゴブリンを見ている。

 大丈夫かなあ。


「カリーナ、戦えそう?」


「ええ、大丈夫よ、任せておいて」


 カリーナがゴブリンに手を向けると、ゴブリンの周囲に魔方陣が4つ現れ、そこから黒い槍が出てゴブリンを串刺しにした。

 なにこれ!? 詠唱無しで魔法を使ったの!?

 あり得ないでしょ……。カリーナ、恐ろしい子。


「カリーナは何で詠唱無しで魔法を使えるの?」


「それがね、私にもわからないのよ、ただ使えるって事が分かるだけなの」


 うーん、よくわかんない。

 でもカリーナはかなりの戦力になるってことは分かった。


「でもすごかったよ! 頼りにしてるね!」


「ええ、私に任せておいて、アリエルの為に頑張るから」


 その後カリーナの実力が解ったゴブリンは止めて、私達は二人で話しながらギルドに戻ってきた。


「依頼終わりました」


「はい、お疲れさま、カリーナさんはどうだったの?」


「凄かったですよ、びっくりしました」


「そうなの? 意外に戦える子だったのね、武器も持てないんじゃないかと思ってたのよ。」


 カティアさん勘が鋭いな。

 確かにカリーナは武器は使えなかった、でも魔法を詠唱無しで撃てるから、武器なんか必要なかったのです。


「まあ、そう見えるのもしかたないですよ」


「ええ、私はひ弱そうに見えるでしょうから」


 見た目はね、ただ実際戦うと確実に勝てないよね。


「じゃあ報酬を渡すわね」


「はい」


「ちょっとアリエル、それ止めなさい」


カリーナが小声で私に話しかけてきた。


「何のこと?」


「その手をすりすりするのを止めなさいって言ってるの、強欲な商人みたいで馬鹿みたいよ」


「そんなことしてた?」


「してたわ、横から見てて唖然としたわよ」


 そして私は手をすらないように気を付けながら報酬を受け取って、カリーナに渡した。

 今回は私何もしてないからお小遣いとしてあげよう。


「じゃあ私達は行きますね」


「失礼します」


「ええ、また明日ね」


 挨拶をして、私達はご飯を食べた。

 カリーナはパスタを凄く美味しそうに食べてた。

 ちなみに私のドリアも美味しかった。


「じゃあお風呂行こっか」


「そうね、久しぶりにまともにお風呂入るわ」


 そう話ながら、私達は歩いて公衆浴場に向かった。


「じゃあ、入ろ」


 私は速攻で服を脱ぎ、待っていた。


「アリエル、もう少し慎みを持って行動して、何あの服の脱ぎかたは、子供じゃないんだから、服くらい落ち着いて脱いで」


「ごめん」


「次からは気を付けてね」


 怒られたんだけど、まあ確かに落ち着きが無かったことは認める。でもそれだけお風呂が魅力的なんだよ。

 だから仕方ないんだよ。


 そして、私達は体と頭を洗い、湯船に入った。


「はー、いいお湯だねー」


「そうね、アリエルとお風呂に入れる日が来るとは思わなかったわ」


「そう? まあこれからは毎日だから、慣れてね」


「それは良いことね」


 ん?何か最後話が噛み合ってなかったような.。

 いや、今はいいや、お風呂を楽しもう。


「あ、そうだカリーナ、私がランクCになったら一緒に旅しない?」


「いいわよ。どこ行きたいの?」


「目的地はないの、その時の気分でいろんな所を旅してみたいなって思ってさ」


「ええ、それは大変そうだけど楽しそうね」


「じゃあ行く?」


「そうね、その時が来たら行きましょう」


 旅のことを話ながら、私達はお風呂を上がり、家に帰った。


「まずアリエル、今日1日見て気付いたのだけど、貴女変な所が多いわよ」


「え? そんなことないでしょ?」


「いえ、あるわ、まずご飯の時食べる前に舌なめずりをするのを止めなさい、それとお風呂の時だけど、何で洗髪剤を持っているのに石鹸で頭まで洗ってしまうの? 外にもあるわ…………」


こうしてカリーナの説教は長く続き、疲れた私がダウンしかけると、カリーナが支えながらベッドまで連れていってくれた。


 そして、一緒の部屋で眠りに着いた。

 

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