私は全てを知りました
すみません、無理に書こうとして、意味わかんなくなってましたのでちょっと変えました
あれから1週間たった、特に変わった事も無く、私は毎日依頼を受けて過ごしていた。
はぁ、あれから毎日カティアさんに王国が無くなったか聞いてるのに、まだ存続してるなんてね。
でも6日前変な話をしてたよね、確か、国民が突然ほとんど全員消えたとか、確か残っているのは王族と一部の貴族と兵士だけなんだっけ。
どういう事だろう、全員隣国の技術国アカシアに逃げたとか? いや、それはないよね、あの国は豊かで、仕事が豊富に有るから難民が一人も居ないらしいけど、技術の発展だけに力を注いでいる国だし、そんな人数の亡命を受け入れるとは思えない。
でもこの街に来たって話も聞いてないし、どこに消えたんだろう?
うーん、気になるけど私にはどうしようも無いし、情報が入り次第って所だよね、今のところは。
とりあえずギルドに行こう、今日もどんな様子か聞かないといけないし。
私は家から出て、ギルドに向かう。
「アリエル様」
「え?」
私は聞き覚えのある声に慌てて振り向いた。
そして、そこには何故かカリーナがいた。
「お久しぶりです、アリエル様」
「え……なんで貴女がここに……」
え? なんで彼女がここにいるの?
「決まっているじゃないですか、私はアリエル様に会いにきたのです」
「な……なんで?」
「それはもちろん、貴女と一緒に居たいからです」
は? 今彼女はなんて言った? 私と一緒に居たい? 何を考えてるの?
「そ……そんなこと言って、本当は私を捕まえに来たとかじゃないですか?」
「どうして私がそのような事をしなければならないのでしょう? 私はもうワール国の人間では無いのに」
「そんなわけないでしょう!? 貴女は第二王子の婚約者のはずです!」
「いいえ、私は最初からあの男と結婚するつもりなんてありませんでしたよ? 」
意味がわからない、この人は前から謎だったけど、一体何がしたかったの? くそ! なんかミステリアスな感じが出てて、格好いいと思っちゃったよ!
「それなら、何故私を押し退けてまで、婚約者になったのですか?」
「それはアリエル様にはあの男では釣り合わないからです。私は不満でしたよ、だってあの男は何の取り柄もないクズですからね」
いや、マジで何を言ってるの!? 本当に怖いよ!目のハイライトが消えてるし、無表情とかヤバすぎるって!
「ちょ…ちょっと、意味がわからないのですが」
「ですから、これは全て私がアリエル様と一緒に居れるようにするための計画だったのですよ。貴女が婚約破棄され国外追放されたのも、あの男からアリエル様を解放し、他の国に逃がすためで、ワール王国をあえて見捨てたのは、私にはもうあの国に用が無かったからです。ですが国民は技術国に逃がしたのですよ? 私の農作技術、それに食品の保存の技術、すべてを技術国に渡し、後から来る人も居るかもしれないので、国民全員の亡命と、生活場所と働き口の提供を認めてもらいましたし、私が技術で稼いだお金も全部国民に分配し送り出しました。なので国民達はワール王国に居たときよりも、間違いなく幸せに暮らせます。技術国は契約は必ず守る国ですから」
「す、すごいですね 」
すごっ! まあ確かに関係のない国民には悪いと思ってたからありがたいけど。
「アリエル様の為ですよ。貴女が国民に罪悪感を感じているだろうと思いましてね、だから私が代わりに国民にはワール王国よりも良い国を紹介し、これまでよりいい生活が出来るようにしたのです。まぁあの国に思い入れがある人も居るでしょうけど、それは諦めて貰いました、それでもその内、技術国の方に来て良かったと思うかも知れません、これからも農業で働けるでしょうし、技術員になる人も居るかもしれませんね、しかもあの国は税金も安いですから、路頭に迷うことはないと思いますよ」
「私の為にわざわざ?」
へぇ、そこまでしてくれたんだ。
私は彼女を誤解してたのかもね、ちょっとやり方があれだけど……誰かにここまで思ってもらえるのは嬉しいものだし、彼女が無事で良かったと思う自分もいる。
「はい、貴女と一緒に居たいですから、少しくらい無理もします」
「そうですか……正直私は、貴女に苦手意識を持っていました、婚約者を奪われたり、無理矢理国を追い出されたりもしましたからね……ですが、私はそれを望んでいました。今まで感謝していたのです、まぁ色々ありましたが、結果として私は貴女に助けられた、だからお礼をしたいですので何かありますか?」
「……私は、アリエル様と一緒に暮らしたいです。それだけを目標にここまで頑張りました…」
「わかりました、それなら一緒に暮らしましょう、私も貴女と一緒に過ごすのはいいと思います、今まで一人でしたから、きっとこれからはもっと楽しいと思うんですよ」
「ありがとうございます、これでやっと……私の夢が叶いました、これからはずっと一緒に居れるのですね」
「ええ。ですが貴女は大丈夫なのですか、ワール王国から捜索とかもあるでしょう?」
「それなら問題ありません、国民登録を消してきましたから、今の私は国を持たない女ということで突っぱねればいいのです」
確かに国民登録を消せばその国には存在しない事になるもんね。もし、何か言われても、書類に関してはその国の管理不足だし、国民に聞こうにも、多分お金を渡す時に根回しはすんでるだろうし、国民も曲がりなりにも恩があるから言わないだろう、だから本当に彼女が存在してたのかを証明できないだろうね。
「なるほど、なら大丈夫ですね」
「ええ、まず問題にはならないので安心してくださいね」
「わかりました、ではこれからはよろしくお願いします」
「こちらこそ、お世話になります」
私は彼女と行動を共にする決めた。
私は彼女に感謝しているし、彼女の知識や魔法はヤバすぎるから近くにいてもらった方が安心できるからね。
でも……何かさっきと違う意味で怖いような気がする……。
何て言うか身の危険を感じるって言うか。
まあいいや、細かいことは気にせずとりあえず予定変更して、カリーナの生活用品を買いに行かないとね、ふふ、これからは二人かぁ、きっと一人で居るときより楽しい生活になるよね。




