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4話・キャラメイク

 --------------------------------------------

 [ユーティリー大陸]

 《国》 消費ポイント

 エリストロ帝国 0

 マズメイル王国 1

 迷宮地下都市ゴルドー 4

 ルーラーン魔法王国 7

 エルフの里=リーンの森 3

 ランカスター王国 0

 アストロ帝国 −2

 マーグッドッグ港湾自治都市 1

 商業国家ハチハチ 1

 聖インパルス教皇国 2

  :

  :

  :

 -----------------------------------------



 選べる国が五十以上あって、どれを選べばいいのか一瞬迷ってしまう。

 細かく内容を見る時間が勿体無い!

 思ったより消費するポイントが安いんだから、一番ポイントが高いルーラーン魔法王国にしよう。

 こういうのは即断即決だ。


 次は種族っと……何が出るかな?


 -----------------------------------------

 《種族》

 普人族

 獣人族

 森妖精族

 土妖精族

 水妖精族

 火妖精族

 魔族

 精霊族

 天空族

  :

  :

  :

 -----------------------------------------


 ポイントが書いてないな、どういうことだ?

 種族の所を押して、と……お、説明が出てきた。

 更に項目を押すとまた選択肢が出てきて……それにハーフ設定もできるのか。

 取り敢えず普人族の項目を押してみよう。


 -----------------------------------------

 《普人族》 消費ポイント

 ネッタイオ系 −5

 オータム系 −1

 アウローラ系 1

 ネスメド系 0

 ルーラ系 3

 ラダウリオ系 −1

  :

  :

 -----------------------------------------


 種族は正直言ってかなり大事だけど、俺は転生するならどの種族にするのかもう決めている。

 人とエルフのハーフ、ハーフエルフだ!

 俺が大好きな小説の主人公がハーフエルフだったからここは譲れない。

 まずはハーフに設定っと。

 ルーラ系の項目に指先を触れてその内容を確かめる。


 成る程、ルーラ系は俺が選んだルーラン王国の国民が中心の民族なんだな。

 それならエルフの相方としては一番自然だ。

 よし、これにしよう。

 次はエルフって、また種類があるのかよ!


 -----------------------------------------

 《森妖精族》 消費ポイント

 リーンエルフ 3

 マスカエルフ 2

 ルネットエルフ 3

 ダークエルフ −8

 ハイエルフ 150

 -----------------------------------------


 よし、これはハイエルフに決定だな。

 間違いなくこの中だと最強だろう。


 次は性別だけどここは考える必要もなく決まっている。


 ----------------------------------------

 《性別》 消費ポイント

 男 0

 女 0

 無 −15

 -----------------------------------------


 無ってなんだよ!

 そんなのアリなのかよ。

 それにさっきからポイントがマイナスってあるけど、選ぶと逆に増えるのか?

 いや、そういうのは後から考えよう。


 容姿の項目はポイントを増やせば数値が上がっていくタイプか。

 成る程、百ポイント消費までが限界なのか。

 取り敢えず限界まで上げて、後でポイントが足りないなら下げよう。

 これでイケメン確定だ。


 -----------------------------------------

 《家柄》 消費ポイント

 王族 50

 高級魔導貴族 25

 下級魔導貴族 10

 赤魔導家 7

 青魔導家 5

 緑魔導家 5

 黄魔導家 4

 白魔導家 25

 黒魔導家 25

 無能市民 −5

 大商人 10

 商人 1

 冒険者 0

  :

  :

 浮浪者 −20

 簡易奴隷 −10

 永続奴隷 −50

 -----------------------------------------



 家柄の選択はこの先の人生を大きく左右しそうだから慎重に、と言いいた所だけどポイントがたんまりあるから王族でっと。


 無能市民とか奴隷からの成り上がりも面白そうだけど、現実に選ぶとなるとキッツイし、取り敢えずこれで将来は安泰だな。



 次は能力値だけど、これはさっきどんな内容があるのかチェック済みだ。

 取り敢えず能力値は保留で資質の項目に進む。

 確かめたいことがあるからだ。


 -----------------------------------------

 《資質》 消費ポイント

 魔力 34 5

 知力 13 2

 筋力 8 2

 体力 7 2

 頑強 5 2

 器用 16 2

 敏捷 15 3


 火属性適性 40

 水属性適性 20

 風属性適性 10

 土属性適性 20

 光属性適性 40

 闇属性適性 70


 -----------------------------------------


 資質の説明を見てみると俺の予想通り、数値が高ければ高いほど能力値の上がりが大きくなるようだ。

 能力値を上げて最初から強いのを選ぶべきか、資質を選んで徐々に強くなっていくのを選ぶべきか。

 それともバランスよく上げるか。

 俺は資質に全振りするつもりだ。


 理由として第一に、俺が見た小説の中に筋力に全振りした馬鹿が居て、自分の筋肉に耐えきれなくなり、転生早々爆死して肉片になるという悲惨な結末を迎えた奴がいたからだ。

 それだけは避けたい。


 第二に転移じゃなくて転生ということなら、自分を鍛える時間は十分にあるから資質を選ぶ方が得な気がする。

 唯の直感だけど俺の直感は結構当たる。


 第三に、最初から最強っていうよりも、成長して強くなる方が熱くなれるからだ。

 これが一番重要!


 ということで、早速資質に割り振っていこう!

 一律じゃなくて魔力だけ消費ポイントが多いっていうことは、魔力の力が大きい世界ってことなのか?

 うーん、魔力は出来るだけ多く振り分けるべきだよな。


 取り敢えず魔力に一振ってと、これで魔力は三十五になって残りXPが五減ったわけか。

 となると消費ポイントは、資質を一上げるのに必要なポイントが載っているようだ。

 ここでどれだけのポイントを使うべきか……。

 最初に見ていた時は敏捷特化型にするつもりだったけど、これだけポイントがあるしな。

 残りXPは3290ポイントもあるから殆ど減ってないに等しい。

 取り敢えず全部の資質に五十と、魔力と敏捷は更に五十上げておいて、後はスキルとの兼ね合いで決めよう。

 残りXPは……1990ポイントか、だいぶ減ったな。

 属性適正はもちろん全部とっておく。

 ポイントは痛いけど説明文を見てみると、適正がないと魔力がいくらあってもその系統のスキルを覚えることができないらしい。

 これで残りは1790ポイント。


 次は遂にスキルだ!

 かかった時間は体感だと十分、余分に見て二十分てとこか。

 よしッ、遅くとも十分で決めるぞ!!


 -----------------------------------------

 《スキル》 消費ポイント

 [武器系]

 剣術 レベル1 1

 剣技 レベル1 選択不可

 刀術 レベル1 1

 刀技 レベル1 選択不可

 斧術 レベル1 1

 斧技 レベル1 選択不可

 槍術 レベル1 1

 槍技 レベル1 選択不可

 弓術 レベル1 1

 弓技 レベル1 選択不可

  :

  :

 -----------------------------------------


 武器系のスキルは一ポイントか……術と技の違いは多分、上位スキルってことなのかな?

 それなら選択不可になっている理由も分かるし、取り敢えず武器系スキルは王道の剣術を取っておくか。

 剣術スキルにどんどんポイントを振って行く。


 消費ポイントはスキルレベル二で四になって、九で十八になった。

 そして九以上は何回押しても上がらない。

 スキルレベルは九が限界なのかもしれない。


 そして選択不可となっていた剣技が、消費ポイント二十になっている。

 ここから先は必要なポイントが大幅に増えるので、剣技は取らずに様子を見ることにした。


 見ていくと欲しいスキルはいくらでもある。

 武器系スキル、魔法系スキル、生産系スキル、耐性スキル、どれもポイントは安くて取りやすいようになっているが、所々で消費ポイントが多いスキルが出てきたりする。

 そして消費ポイントが多いのは[ユニークスキル]が殆どだ。


 気になっていたいくつかのユニークスキルを抜き出して、そのスキルを軸に他のスキルを選んでいく方法を選ぼうと思う。

 いや、だって、スキルの数が多過ぎて全部見るのは無理だし……。

 とりあえず抜き出したユニークスキルはこれだ。


 賢者

 魔を統べる者

 武王

 神剣の勇者

 雷速の魔法剣士

 超人

 剣聖

 双刀の金狼

 限界突破

 宝具使い

 全てを喰らう者

 強奪者

 六光星の加護

 武神の加護

 魔神の加護

 神の目

 魔眼

 レーダー

 神域使い


 必要ポイントは一番低い【限界突破】の五十から、【六光星の加護】の千九百まである。

 残ったポイント的には複数取ることもできるが、どうにも【六光星の加護】の必要ポイントがずば抜けているのが気になる。

 同じ加護でも【武神の加護】と【魔神の加護】は三百ポイントだ。

 しかもこの二つが、必要ポイント的には二番目に多いというのだから断トツだ。

 取り敢えず一番気になっていた【強奪者】の説明を見てみる。


 《強奪者》

 効果

 他人の攻撃系スキルを奪い、自身のスキルにすることができる。

 補足

 ただし実際に自身のスキルにすることは非常に難しく、また[ユニークスキル]を強奪することはできない。

 強奪条件

 1、強奪するスキルを一度見ること。

 2、強奪するスキルを10回その身に受けること。

 3、強奪対象がスキルを発動中に対象を殺すこと。

 4、1、2、3の条件を満たすと10%の確率で、相手の体から魂が浮上する。

 5、その魂に触れると相手のスキルを吸収することができるが、自身の魂にスキルが定着する確率は50%となっている。



 人を殺さないといけないのか……。

 しかも殺しといて確率は五%しかないっていうのは、俺には無理だな。

 まあ、簡単にスキルを奪われないっていうのが分かったのは収穫か。


 次はポイントが足りてないけど【六光星の加護】を見てみるか。


 《六光星の加護》

 効果

 自身の持つ資質が10倍となる。

 全てのスキルの習得速度、成長速度が50倍となる。

 ユニークスキル以外のスキルの所持可能数に限界がなくなる。

 ユニークスキルの所持可能数が10になる。

 ??????

 ??????


 補足

 世界の始まりは、揺らぐような輝きを放つ六つの光だった。

 六つの光は自らの意思を示すようにそれぞれが違った色の光を放ち、競うようにして自らの体を膨張させていった。

 原初の光はやがて一つの星となり、恵みある大地をその身に宿した。

 更に恵みある大地は、意思を持つ生物を生み出した。

 しかし原初の光とは違い、意思を持つ生物は脆弱で、何度も滅びを迎えることになる。

 原初の光はそれぞれの大地に住まう、意思を持つ生物に憐れみを与えた。

 脆弱な生物は原初の光の憐れみを受けたことで、劇的に力を手に入れることになり、世界は大きく広がった。

 これを始まりの加護と呼ぶ。



 これは成長系チートっていうやつか。

 かなりエゲツない効果だ。

 資質が十倍って、資質に割り振ったポイントと掛け合わせたら、千ポイントを超える数値も有るんだが……。

 スキルも成長速度五十倍なら、無理してスキルを取るよりよりも、【六光星の加護】を取って、転生後に育てる方がより強くなれそうだ。

 文字化けしているところが気になるけど……。


 他のユニークもサラッと目を通して決めてしまうか。







 ーーよし、【六光星の加護】を取るぞ!!


 どう考えてもこのユニークスキルが抜けているし、試しに二つ目のユニークスキルを取れるか試してみたけど取れなかった。

 もしかしたらユニークスキルは一人一つが原則なのかもしれない。

 それも含めると断然【六光星の加護】だ。


 そのためにはポイントを削ってと………剣術はレベル一まで下げて、残りは111ポイントか。

 魔法適性を削るのは嫌だし、切りよく魔力十四削って百二十にして、敏捷も十五削って百でいいか。

 これで115ポイント余ったから【六光星の加護】を取って、残り4ポイントは鑑定レベル一で残り2ポイント。

 後は風魔法をとって残り0だ。


 っていうか思ったよりポイント的にはギリギリだし、容姿とか削ってスキルをとった方がいいよな。

 そう思った時、不意に声が聞こえてくる。


「それでは三十分が経ちましたのでここで終わらせて頂きます」


 あれ? 画面がなくなったぞ?

 強制終了かよ、クッソ。

 まあ、思ったより時間がギリギリだったわけだ。

 なんとか最高のユニークスキルを取れたし、成功っていうことにしておこう。


 周りを見てみると悔しそうな顔をしている人間が大半だが、一部満足げに顔を上げているやつもいる。


「では早速、皆様方には新しい世界へ旅立ってもらいましょう。夢夢も私が話したことを忘れないでいて下さい。それでは皆様方のご武運をお祈りいたします」


 視界が真っ暗になると同時に、意識の奥底で何度も『理の管理者』の言葉が響いてくる。

 最初に話したことってなんだろう?


 いくら考えてもわからない。


 あれ? 俺って今何してたんだっけ?


 次第に疑問は広がっていく。


 あれ? 俺って誰だ?


 まあ、そんなこといいや。

 今、なんだか凄く気持ちいいんだ。


 そして自分が何をしているのか、何者なのかよく分からないまま考えることを止めた。





 △▲△▲△▲




 何もない青白い空間の中で、囁くような小さい声が独り言のように続いていく。


「あの少年は一体何なのでしょう? どうしてこのような階層の低い世界で、あのような化け物が存在していたのか……。しかし、勿体無いですね。あれだけの力を手に入れてしまえば、赤子の体に馴染む前に身を滅ぼしてしまう。何かいい手はないのでしょうか? 」


 少しの沈黙後、先ほどまで抑揚のなかった声が少しだけ感情のこもったような声に変わる。


「少年には新しい体と魂が馴染むまで、十年間待ってもらいましょう」


 その声を最後に青白い空間は塵となって崩れ去り、小さな砂粒となって底なしの暗闇の中を漂い出した。

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