これが力の差か…
訂正
予想を裏切りたい。それが私クオリティww
「永琳お姉さん。これどうやって着るの?」
「それはね。ここをこうして」
この会話から分かるように、永琳は服の着方を教えていた。
……小さい楽冶に。
「異常ありね」
「嘘だろ絶対!」
「診察はちゃんとするわ。嘘じゃないわよ」
結局兎コンビに連れて行かれた楽冶は、永琳に入院宣告されていた。
ピンピンしている楽冶は、もう必要ない!と思っているが、永琳に異常がある言われたらあるのである。決して無くても、あると思ってしまう。
「どのくらいだ?」
「一週間くらいかしら」
「また怒られるじゃねえか……家のやつらに」
「イナバ達に言伝を頼んどくわ」
そういう問題じゃないんだけどな…… と思ってる楽冶を余所に、永琳はカルテに色々書き始めた。
「まあ……薬は必要ないわね」
「どんな異常だよ……」
「前回と一緒よ。頭」
「それは把握してる。じゃあ問題ないな。帰る」
そう言って楽冶は背を向ける。
そして、ドアに手を掛けた瞬間
グサッ
耳スレスレの所を矢が通り抜け、壁に刺さっていた。
「…………」
「一番簡単な方法は、頭にコレを当てることなんだけど・・・・・・どうする?」
「……入院させて頂きます」
「よろしい」
にこやかに笑う永琳に言いながら、こんな会話多いな。と内心思う楽冶であった。
「楽冶~。ごはーん」
「俺は一応患者なんだよな!?」
「関係ないわ。早く~」
輝夜が楽冶にじゃれついているかと思ったら、昼食の支度をしろとの事らしい。
楽冶は嫌がったが、時間は昼食時だし、お腹も減っている。鈴仙がいるから大丈夫だろうし……
など、色々思う事があったが、結局は
「暇だし……作るか」
「さすが楽冶!期待してるわよ!」
「……お前を料理して食ってやろうか?」
「いやん。エッチ」
「……ていっ」
スコン!
変なことを言い出した輝夜に、何回目か分からない攻撃を楽冶は繰り出した。
「いたっ!何よ!」
「何よ! じゃないわ!仮にも姫様だろうが!何変な事言ってやがる!」
「仮じゃないわ!姫よ!」
「尚更悪いわ!」
輝夜を背中に引っつけたままギャーギャー言い合いをしていると、そこに現れるのは一つの影。
「楽冶。呼んだ?」
「は?」
「いや。楽冶に呼ばれた気がしたから……」
「ああ。お前は てゐ だろ。俺は ていっ って言ったんだ」
「あ~。成る程ね。で?何を言い合ってたのさ」
ニヤニヤとした顔で言ってくるてゐ。
どうせ聞いていたのだろうが、一応楽冶は微妙に変えて言ってみる……というか背中に輝夜がいるのはスルーなのだろうか。
「今日の昼飯を何にするか」
「あ~。そうなんだ。何にするの?」
「まだ決めてない」
「へえ。私でもいいよ?」
「でてけっ!」
「ウサアアア!?」
大体予想がついていた楽冶は、素早くてゐの耳を持って投げ飛ばした。
「ふぎゃ!」
と声が聞こえたところで、襖を閉める。
「あらあら。人気ねえ」
「いや、お前のせいだろ」
「え?どっちかっていうと楽冶じゃないの?」
「え?」
「「…………」」
思い返してみると……どっちもどっちだったことに気付く。
「……昼飯作るわ」
「……そうね。お願い」
楽冶が動き出そうとしたので、輝夜は背中からすぐに離れる。
何とも微妙な空気だった。
「おい……何をしている」
昼食ができて、皆が集まる。
ご飯を持ってきている最中に、何やらやっていたようなので、楽冶は不思議に思った。
「何もしてないわよ」
「何もしてないわ」
「何もしてませんよ」
てゐ以外の全員が 何もしていない と言った。
てゐが言っていれば、ん?と思うだろう。
だが、てゐが言っていないのから大丈夫。と思ったのだろうか、楽冶は
「いただきます」
と言った後、普通にご飯を食べた。
「う?」
「やったわ!成功よ!永琳!」
「一回作ったものをミスなんてしませんよ」
「うわあ!やっぱり可愛い!」
こうして、また小さい楽冶が誕生したのである。
え?予想してた?
ショボーン
ま、まぁ次は永琳です!(多分)




