外伝3 そうだ。花見にいこう③
よく分からない話になってしまった・・・
申し訳ない。
ただ。萃香はだしてよかったと思う
「「「かんぱーい」」」
結局こうなりました。
魔理沙が買ってきてくれた食材の調理も終え、萃香もお酒を持ってきた。
お花見で酒と肴が揃えば、こうなるのは当たり前といえば当たり前だ。
「チルノとルーミアは飲んだらダメだぞ?」
「どうして!?」
「小さくなったら回りが早いだろうが」
「うう……」
今は料理を食べて元の姿に戻っているが、小さくなるとどうなるか分からない。
念のためルーミアには、酒を飲まさないでおく。
「アタイもー?」
「チルノ。お酒は身体が熱くなるからな。危ないぞ?」
「そうなの?じゃあ我慢する!」
「よしよし。ほらラムネだ」
「アタイ!ラムネ好き!」
うむ。ルーミアと違って素直でよろしい。
つか、俺の周りって素直な奴少なくね?
「私がいるじゃないか」
「そりゃ鬼だからな。鬼が嘘ついてばっかじゃびっくりだ」
「あんたは嘘ばっかりだけどね」
「だから褒めるなって」
「……霊夢ー。楽冶殴っていい?」
「いいわよ」
「やめて!?謝るから!」
「それも嘘だろう?」
嘘じゃないわ!
鬼に殴られると聞いて、さすがに嘘付ききれないぞ!?
「それよりも萃香。あんたどんなお酒持ってきたのよ。ちょっと強すぎない?」
「そう?普通のを選んだつもりなんだけどなあ……」
「鬼の普通感覚で持ってこないで欲しいわ」
「幽香。そんなこと言わないでもいいじゃないか。鬼は酒が好きなんだから」
「だからって皆と飲むのに、強すぎるのはいかんだろう……」
皆で話しながら、箸は進み、どんどん重箱や皿の中身が無くなっていく。
肴というものは、酒が進むように少し味が濃い。
皿の中身。つまり肴がそれだけ無くなるということは、酒も無くなっているって事なのだ。
ところで気付いてると思うが、宴会が始まってから俺と話してないやつが一人いる。
俺もさっき気付いたのだが、気付くのが少し遅かったようだ。
「あれ?魔理沙は?」
「さっきからずっとチルノのところで飲んでるわよ?一升瓶持って」
え?一升瓶?
さっき霊夢が言っていたように、この強い酒を一升?(約1.8リットル)
「霊夢。あいつって酒そんなに強くなかったよな……」
「魔理沙?そうね。別に弱いってわけじゃないけど……このお酒を一升は無理じゃないかしら」
「…………」
霊夢の返答を聞いて、恐る恐る後ろを見ると……
「あー……」
「ふにゃー……」
「何だ?もうへばったのか?そんなんじゃ最強とは言えないな!」
「くっ……アタイ負けないもん!」
「私だってまだまだ飲めるぜ!」
ああ……あいつは悪酔いするんだよなあ……
「って魔理沙!チルノに飲ませるなよ!」
「あん?何だ?楽冶も飲みたいのか?」
魔理沙を止めにいったらヘッドロックされた。
そして目の前には一升瓶が。
「おいやめろ!」
「はっはっはっ。何て言ってるか分からないぜ!」
「重症だコイツ!おい!誰か助けろ!」
だが現実とは無情なもので。
誰も助けてはくれずに、萃香の持ってきた強い酒を、思いっきり飲まされた。
「……つう」
目が覚めると。まず頭に強い痛みが走る。
そしてその原因を探そうと周りを見渡すと、すぐに現状を把握する事ができた。
「あー。さすがだな……」
酒や肴は所々にぶちまけられ、服は乱れてるし、地面に寝てる奴もいる。
せめてシートで寝ろよ。とは思いつつも、幻想郷で酒が絡むと毎回こんな感じであるので仕方がない。
「お。起きたのかい?」
「ああ。唯一の生き残りがいた……」
「どういうことだい?それは」
「一人だけ酒に呑まれてないってことだ」
「そりゃ私は鬼だからね。このくらいじゃまだまだ元気だよ」
さいですか。
まあ。いつもあんだけ酒を飲んでりゃ、嫌でも耐性つくだろうしな。
つか、その瓢箪に入ってる酒のほうが度が強い気がしてならない。
「お?よく分かったね。飲んでみる?」
「遠慮しとく。俺だってそんなに強くはないからな」
「能力あるのに?」
「限度があるわ!」
おー。頭いてー……能力使おう……
未だに頭が痛むため、ちょっと能力を使って楽にしておく。
さすがに行動できないのは嫌だから。
「そりゃー!」
「うおっ!?ぐ……」
「飲め飲めー!」
「んぐんぐ……ぶはっ!やめんかバカ!」
「ちょっと飲んだでしょ?おいしかった?」
「美味かったけど滅茶苦茶体が熱い……」
うう……だから飲まないと言ったのに。
なんつー強さだよ……二口ぐらいしか飲んでないぞ?
「ところでさー」
「うっぷ……何だ?」
「吐かないでよ?それより酔ってる楽冶に質問があるんだよ」
「了承しかねる。して質問内容はなんぞや?」
「だいぶきてるね……その質問内容は」
萃香は何をもったいぶっているのか、そこで一回止めた。
その間にも俺の体には酔いが回ってくる。
……あー。ヤバイな。
「楽冶って好きな奴とか……ってああ!嘘だろう!?」
萃香が何を言っているのか分からなかったが、自分の意識が遠くなっていくのは分かった。
ムクッ。
多数の影が起き上がる。
そしてその影は一斉に。鬼である萃香を見つめた。
「な、何だよー!」
「何だよじゃないわよ……重要なところが聞けなかったじゃない」
「あんな無理矢理な飲ませ方するからだぜ」
「魔理沙は言えないでしょ?私も頑張って、この状態を保ってたのに」
「すいかのバカー!」
「とりあえず罰として、その瓢箪は没収よ」
「ちょっと霊夢!?嘘でしょ!?」
「鬼に嘘付く訳ないじゃない」
萃香は必死に抵抗したものの……鬼といっても多勢に無勢。
しかも多勢側には異変解決のスペシャリストと大妖怪。
すぐに捕まり、瓢箪を取られたのだった。
「うぅ……楽冶のバカァ!」
そういうお話でしたw
いや本当に何か・・・すいません・・・
あーうー・・・




