外伝3 そうだ。花見にいこう②
話が進まないー。
実は楽冶は予想してたらしいです。
階段を最高速で登った俺が話すぜ!
チルノを頭に乗せていたため、この暖かい陽気の中、汗も掻かずに神社の階段を登りきった俺。
その先に映ったものとは……
「やっぱり楽冶のご飯おいしい!」
「あいつ無駄に家事できるわよね……」
「しょうがないから私も食べてやるぜ!」
先に行ったルーミア。博麗神社の巫女である霊夢。そしてこういう時に限っている魔理沙の姿だった。
いや、それはまだいいんだ。
だが何故。すでに桜の下にブルーシートなるものを敷いて、重箱が開いているんだ?
しかもあの三人食う速度が早すぎる。
まさかルーミアが先に行っただけで、こんなことになるとは……
「思ってたわ!このバカども!!!」
「「「ひゃあっ!!!」」」
珍しく三人とも同じ悲鳴。
誰だ 想像もしていなかった展開が…… とか言ってた作者は。
いやそんなことはどうでもいい。
「何勝手に食ってるんだよ!」
「楽冶の料理おいしいから」
「いつも食ってるだろ!何回も皆を待てと言ってるだろうが!」
「う……」
ルーミア無力化&幼女化
「最近お金がないのよ」
「堂々と言うな。お前は紫から支援をうけてるハズだが?」
「なくなったのよ」
「いつもの癖でお金が手に入った途端に、いいもん食ったんだろうが!」
「……お賽銭が」
「神社にいるだけで客が来るか!人里で少しくらい呼びかけろ!」
「…………」
霊夢は目を逸らした。
「いや弁当は食うためにあるんだろ?」
「今はそのタイミングじゃないわ!」
「最近キノコしか食べてなくてな」
「研究に没頭してるからってやめろと言ってるだろ!倒れたらどうするんだ!」
「な!なんで私には微妙に気遣うんだぜ!?」
魔理沙は赤くなって下を向いた。
敵。全機沈黙を保っています。
「楽冶。どうしたのかしら?そんなに大きい声をだして」
「三人がねー。楽冶のお弁当。食べちゃった……」
「……へえ」
幽香の問いかけにチルノが答えてくれた。
だがその答えが、お気に召さなかったようで……
「幽香!ストップ!ストップ!」
「何故?」
「ご飯が!」
「ちょっと楽冶!私たちは気にしないの!?」
「大丈夫よ。そんなに下手じゃないわ」
「そうか。なら一発やっちゃってくれ」
「ええ!?」
少し、向こう側からの声が混じったが、二人とも気にしない。
「じゃあ。いくわよ」
「ちょっと!まっ!」
ピチューン!×3
「「「すいませんでした」」」
三人の謝罪を聞いて、花見を(やっと)始める。
だが俺は、足りなくなった分の料理を作らないといけない為、台所と呼ばれる場所に来ていた。
「やべ。何もねえ……」
花見できないじゃん……
しょうがない。魔理沙を使おう。
「魔理沙ー」
「お?何だぜ?」
「人里に買い物に行ってきてくれ。食材がない」
「めんどいぜ……」
「あ゛?」
「行く行く!何を買ってくればいいんだ?」
「おー。悪いな」
俺のだしたオーラを感じ取ったのか、すぐに行くと行ってくれたので、食材をお願いする。
少し多いが心配ないだろう。
「あとチルノをつれていけ」
「アタイ?」
「魔理沙のお目付け役だ。仕事ができたら金平糖を買ってやるぞ?」
「ホントっ?」
「ああ。魔理沙が寄り道したり、変な物買ったりしたら教えてくれ」
「うん!アタイ頑張る!」
「私の扱い。酷くないか?」
魔理沙のその言葉は無視して、早く行けと急かす。
時間は有限なんだ。
「いつも暇暇言ってるくせによく言うわ……」
「霊夢とルーミアは片付け頼むからな」
「何で!?」
「言わせるか?」
「……やればいいんでしょ。やれば」
そう。やればいいんだよ。
片付けめんどくさいから……おっと本音が。
「片付けなんて簡単じゃない。シート片付けて重箱洗えばいいんでしょ?」
「甘いな霊夢」
「……何がよ」
多分そろそろ現れると思うぜ。
宴会好きな誰かさんが。
そう思ったとき。丁度現れる。二本角を持った鬼。
「楽冶。私を花見に誘わないとは……いい度胸してるねえ」
「いやいや。今から誘おうと思ってたぞ」
「本当かい?私は嘘は嫌いだよ」
「お前についた嘘なんて数え切れないんだが……」
鬼の伊吹萃香。宴会好きの酒好き。
やっぱ来たか。
「まあ。鬼に嘘をつくのなんてアンタくらいだよ……」
「褒めるなよ。照れるじゃないか」
「……本当なら殴ってるんだけどね」
「いや。昔は殴られたからな?」
鬼は嘘が嫌いな種族らしい。
特に萃香はその気持ちが強く、殴られた者は多いという……俺もだけど。
「どうして殴らないのかしら?」
「幽香かい。それにはね。理由があるんだよ」
「何かあったの?」
まあ俺はその萃香に嘘をついてるわけだが。
それで怒られない理由が
「楽冶の肴が美味しいんだよ!」
「はあ?」
「楽冶の作る酒の肴が美味しくてね……それを貰う条件に」
「そんなことで……」
「そんなことじゃ無いんだよ!鬼の総意なんだ!」
「それは知らなかったぞ!?おい!」
肴を提供するかわりに、多少の嘘を認めてもらえたのは知ってるが。
まさか鬼の総意だったとは……
恐るべき酒の力
「楽冶!ちゃんと肴はあるんだろうね!」
「大丈夫だ。魔理沙が買ってくる」
「じゃあ私はお酒持ってくるから!」
そう言うと、萃香は消えてしまった。
本当に酒を取りに行ったのだろうが。
「楽冶。鬼が来るの?」
「いやまあ。あいつだけだろうが」
「そーなのかー」
「いやタイミングおかしいだろ……まあそうだよ」
「どうして?」
「肴を独り占めしたいからだよ」
「……なるほどね」
その肴の材料を買ってくる魔理沙とチルノが、帰ってこないとどうしようもないので、結局お花見は一時中断するのであった。
萃香さん登場。
まあお花見ですからw
PCだと 萃 が変換できない罠。
学校嫌だー




