噂はどこにでも広がります
タイピングが進まねえ!
最近考えているのは・・・
ヒロイン全員過去話ってキツくね?
いやでも自分で決めたしなぁ・・・
やっと楽冶と二人で過ごす時間がやってきた。
紅魔館とやらに一週間滞在。
それから帰ってきたと思ったら、白玉楼に拉致られて。
そこから帰ってきてもチルノ、ルーミアと色々あった。
そのため楽冶と二人になる事は殆どなく、今回みたいな恒例行事でやっとだ。
だからといって私が予約などをしていたわけでもなかったし、先に約束していた者がいるのに割って入るなど、さすがにそこまでする訳にはいかない。
だがこの前のルーミアで、楽冶の予約は無くなった。
ならば私が取るしかない。ここまで待ったのだから多少強引でもいいだろう。
さて楽冶が夕食を作ってる間に。過去話でもしましょうか。
誰かが来た。
向日葵畑の真ん中辺り。
屈んで向日葵を見ていた私に花が教えてくれた。
花が教えてくれたなんて変だと思う人もいるかもしれない。
私には 花を操る程度の能力 というものがあり、その能力で花と会話することが可能だ。
「どんな感じ?」
向日葵は背が高い。
そのためしっかりと目標を捕らえる事ができず、花に聞いてみる事にした。
(イマハ……ガイ……ナイ)
向日葵からの答えを聞いて、ひとまず安心。今のところ害はないらしい。
だが、もう一回見ると目標が消えていた。
「どこにいったの?」
(スワッタ……ダケ……)
さっきいた場所に座ったらしい。
さすがに花との会話では限界があるので、ばれないように近づく事にした。
今日の訪問者は男だった。
向日葵畑の前で座って何かをしている。
害は無さそうだが、いったい何をしに来たのだろうか……
折角だし、それを聞いてみようとした時。
男は向日葵に手を伸ばした。
「何やってるのかしら?」
私は一瞬で男に近づき、日傘を喉元に突きつける。
男はその場から動かず、こちらを振り向いた。
「いや、向日葵に虫がいてな」
「虫が?」
「ああ。これアブラムシだと思うんだが……この向日葵にだけついてるんだよな」
見てみると……なるほど。確かにアブラムシがいた。
「どうだ?」
「アブラムシね……」
「どうするんだ?」
「もちろん駆除するわ」
私は一回家に入り、薬を持ってくる。
「何だそりゃ?」
「特殊な薬よ。花を傷めずに虫が駆除できるの」
「ほうほう」
とりあえず分かったようなので、薬をアブラムシに付けていく。
すると簡単にアブラムシは居なくなった。
「は?」
「何よ」
「アブラムシは?」
「消えたわ」
「はあ……」
今度はよく分かってなかったので
「そういう薬なのよ」
と言っておいた。
「それはそうと。少し寄っていかない?教えてくれたお礼にお茶くらいはだすわよ?」
「そうか?悪いな」
男はそう言って私の後に着いてきた。
……私を知らないのだろうか。
ここまで男と話しておいてなんだが、私は フラワーマスター という二つ名を持っており、結構な大妖怪。そしてそこそこ有名であると思う。
噂とは簡単に耳に入るもので、本人である私にも色々聞こえた。
曰く戦闘狂だとか、曰く目が合ったらすでに死んだと思えとか。
さすがに目が合ったからといって、殺しはしないが、だいぶ怖がられているのは理解できた。
ここまでの噂があるのだから、知らない者など殆どいない筈だが……
まあ、お茶をだすと言ったのだから、出してやる事にしよう。
「いかがかしら?」
「うん。全く分からん」
「正直なのはいいことよ?」
「いや美味いよ。うん」
折角だしたお茶に文句をつけさせるものか。
別に久しぶりのお客だから、少し頑張ってみたとか、そういうことは断じてない。
「それで」
「うん?」
「あなた誰?」
「あー。そういえばそれもまだだったな」
お茶までして自己紹介もやっていない。
普通そんな事はありえないのだが、この男の雰囲気から先延ばしにしてしまった。
その雰囲気を説明しろと言われたら、よく分からないのだが……
「俺は楽冶だ。お前さんは?」
「知らないの?」
「ああ」
「……風見幽香よ」
「知ってるよ」
プチッ
と少し何かが切れた。
「あなた……ふざけてるの?」
「痛い痛い痛い!離してくれ!」
「私のことは知ってたのかしら?」
「知ってました!痛いって!」
痛くしてるのだから当たり前だ。
「死ぬ?」
「嫌だ!」
「このまま力を込めれば、顔ごと潰れるのだけど」
「やめろよ!?」
初対面で、そんなに仲良くもなっていないのに、何か……ノリというのだろうか?
そんな感じで話してしまう。
「しょうがないわね」
「……ふう。痛かった」
「虫の事を教えてくれなかったら死んでたわよ?」
「危なっ!?今度からアブラムシを崇めないとな!」
もちろん嘘だが。
花に何もしなければ、基本的には殺したりしない……あとアブラムシはここでは駆除されるから崇めても無駄なのだけれど。
「それは花に害があれば殺す って意味では?」
「そうよ?」
「さすがフラワーマスター……」
楽冶は驚いているが、私は昔から花と共に生きてきた。
そんな花に害を与えれば、なにかしらの報復は覚悟してもらう。
「こえー……って。あ!」
「今度は何よ……」
「時間ねえ!帰らなきゃ!」
「は?」
楽冶はお茶を一気飲み(マナー違反だが)すると、ダッシュで家から出て行こうとして、止まった。
「じゃあまた来るからな!」
「え?ええ……」
「んじゃ」
私が完全に理解する前に帰ってしまった。
しょうがない……
「とりあえず片付けでもしましょうか……」
食器を片付けることにしましょう……
サボり癖つきそう・・・
だからその前に投稿をしてですな・・・
幽香さんに嫐られたい人挙手ノ
幽香「・・・・・」




