日付の変わり目は零時です
誰かルーミアと寝ませんか?
※寝かせません
ただいまの時刻。二十三時五十五分。
今日やることは特に無いし、後は歯磨いて寝るだけだな。
シャコシャコシャコ……
「ふう。こんなもんか。日付が変わる前には寝たいしな」
俺は朝早いため、寝るのは毎日このくらいだ。
早寝早起き。皆も挑戦してみないか?
「それでは皆さん。おやすみ」
これにてこの話は終了。
しなかった。
ただいまの時刻。零時。
「楽冶ー!一緒に寝よー!」
どうやら静かに寝れないらしかった。
「楽冶ー!起きてー!」
「ええい!うるさいぞ!寝かせなさい!」
「一緒に寝よ?」
「何故お前と一緒に寝らなならんのだ……」
うるさくて寝れたもんじゃない。
どうせ寝るときも、色々話しかけてくるだろうしな。
「だって……」
「何だよ」
「今日は私の言う事聞いてくれるんでしょ?」
「は?それは明日だろ?」
幽香の脅しによって。
「だから……今日でしょ?」
「は?」
「零時過ぎたから。その話は昨日よ?」
「なんつー……」
子どもかこいつは。
月曜の深夜一時くらいに 明日から寺子屋だー とか言ったら え?今日からだよ?
と言うタイプだな。
「でも一応そうでしょ?」
「そうだから面倒なんだよ。お前の言う事聞かなきゃいけないから」
「さすが楽冶っ!」
だからって零時狙って突撃してくんなよ……
「楽しい事は早くしないとね」
「俺は楽しくないがな」
「またまた~。こんな可愛い子が夜這いしてあげるんだよ?」
「あ~。はいはい。可愛い可愛い」
だからって夜這いはしたらダメだから。
「……何してるんだ?」
「……ハッ!何でもない!何でもない!」
何故か頬を両手で押さえて、下を向いてたルルーミア。
熱でもあるのか、押さえてた部分……つまり頬が赤い。
「大丈夫か?」
どのくらいの熱さか確認するために、両手で頬を押さえてやる。
「ひゃああ!?」
「暴れるな!……うーん。熱いな」
「あうう~」
おとなしくなったが、ルーミアの頬は熱かった。
これは危ないかもしれないな……
「しょうがない……一緒に寝るか」
「いいの!?」
「まあ何か病気とかかもだし……危なくなったら近くに人いたほうがいいだろ?」
「じゃあ寝よっ!」
あれ?別に体調悪くない?むしろ健康?
いやいや、さすがにここまで完全に欺けないだろ……
「ったく……電気消すぞ?」
「うんっ!」
さて。今度こそおやすみだ。
特に何事も無く朝起きる。
さて……朝食の準備だな。
今日も四人分の食事を作る。
チルノの為に砂糖水で氷を作ってと……ん?あれは……
「ルーミアのリボン?」
ルーミアのリボンが落ちていた。
そういえば忘れてたが……これ着けなきゃいけないんだっけ?
だいぶ前の事だから忘れてたぞ……
しょうがない。着けに行くか。
けど約束もあるし。うーん……
後ででいいか。
「ダメよ」
後ろから声がする。
この声は聞き覚えがある。そう。前回ルーミアを封印する際も、この声が聞こえた。
「紫……」
「楽冶。ダメよ。分かっているでしょう?」
「ああ。まあな」
ルーミアの能力 闇を操る程度の能力 このような強い能力を所持していた場合、力が強すぎるため封印等の措置をとらねばならない。
一生物の力じゃ制御できないからだ。
「幻想郷はすべてを受け入れるわ。だけど、その幻想郷を壊すほどの力を持っているなら制御してもらわないと」
「分かってる。ルーミアを殺したくはないからな」
その者には二つの選択肢。
封印されるか、殺されるか。
生きていくには能力を封印するしかないのだ。
「楽冶!また勝手にいなくなって!」
ルーミアの声がする。
いつの間にか紫はいなくなっていた。
「おはようルーミア」
もう少し。もう少しだけ……
このルーミアと一緒にいたいと思った。
「おはようじゃないわよ!勝手にいなくならないで!」
「俺には家事があるんだ」
「……朝ご飯は?」
「もうそっちに準備してる」
「ご飯ー!」
ルーミアは走っていった。
いつもなら注意するが、今はそんな気は起きない。
「本当。お人好しね」
「そんなことないだろ」
「自分が一番最初に害を受けると分かっていて、今のルーミアと一緒にいたいと思ってるんでしょう?」
「……さすがだな」
全部お見通しか。
またもスキマから現れた紫に話しかけられた。
「そうねえ……一日だけよ?」
「……いいのか?」
「あなたならダメって言ったら逃げたりするでしょ?手間がかかるのは嫌なのよ」
そう言っているが、気遣ってくれているのは分かる。
本当……お人好しな妖怪だな。
「感謝するぜ……」
そして、ルーミアが待っているであろう場所へ向かった。
さぁ次でルーミア√終わり(?)
まだ幽香さんいるのにねー
頑張れモチベーション!




