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東方楽々記  作者: COPPE
第三章 帰っても休まる場所がない
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楽冶の頭(の上)

楽冶も休みがないようです







「ただいまー」

「ただいま!」




チルノとやっと帰宅。

あれから湖に迎えに行ったものの、何故か中々出てこようとせずに時間がかかってしまった。


まあそこは金平糖により簡単に解決できた。

チルノはまた肩車状態である。金平糖を食べながら。




「チルノ。こぼすなよ?」

「だいじょーぶよ。舐めてるから」

「そかそか」

「あ。涎が……」

「おおい!?」




冷たっ!チルノの涎冷たっ!

頭を触ってみると何かカチカチになってるっぽい。




「おい……」

「だ、だいじょーぶ!溶かせば!」




そりゃな。

だが砂糖入りだから粘つくんじゃないか?




「楽冶おかえり!って、ああ!」




何だ何だ?

ルーミアはよく分からない事を言いながら、こちらにやってくる。




「ズルイ!」

「何が?」

「チルノが!」

「アタイ!?」

「ずーるーいー!」

「ちゃんと言え!」




いくらなんでも分からんわ!

チルノも上でこんがらがってるだろうが!




「だからそれよそれ!」

「どれ!?」

「肩車!」

「は?」

「え?」




チルノと二人して沈黙した。












「変わってー!」

「嫌よ!」




俺の頭の上にいるチルノと、前に座っているルーミアが喧嘩中である。

何を取り合ってるかって、俺の頭の上だけど……




「じゃあ弾幕ごっこでケリをつけましょう」

「望むところよ!コテンパンにしてやるんだから!」




そういって二人は出て行く。

残されたのは俺と




「止めなくていいの?」

「まあ大丈夫だろ。あの二人なら」




幽香である。

ドSな幽香が、そんな心配をするとは……何が起こんだ?




「あなた私を馬鹿にしてるの?」

「はっはっはっ。そんな訳ないだろう」

「やっぱり馬鹿にしてるわね?」




やべ。ちょっとやりすぎた?

さて。逃げますかね。




「じゃ!」

「何言ってるの?逃がさないわよ?」




幽香が迫ってくる。

だが捕まる前に……


ドゴォ!




「うお!?」

「きゃっ!」




ちょうど俺と幽香の間に何かが飛んできた。

これは……




「チルノ?」

「うぅ……さいきょーのアタイが負けるなんて……」




どうやら弾幕ごっこで負けたらしいチルノだった。

ということは?




「これこそ愛の力よ!」

「何言ってんだ?」

「愛の力で勝利を得た私こそが!楽冶の頭の上を占拠できるのよ!」




ルーミアは中々意味不明な事を言っていた。

とりあえずルーミアが勝ったことしか分からない。




「つまりチルノが負けて、ルーミアが勝ったから」

「うんうん!」

「ルーミアが俺に乗るって事か?」

「そういう事!」




いや、そういう事!ってな……




「無理だろ」

「何で!?」

「よく考えてみなさい。あなたの体の大きさで乗れるわけないでしょう?」




幽香が説明してくれる。

ルーミアは「そんな……」とか言ってるが、幽香は間違っていない。


というか、何故最初にそれを考えなかったのかが不思議でならない。




「がーん……」

「声に出すか?」

「それくらいショックなのよ。察しなさい」

「何でそこまでショックを受けるかが分からん」

「楽冶のバカァ……」




俺かい!

最近何かあったら俺を馬鹿呼ばわりしてない!?




「幽香……助けてくれ……」

「あなたがバカなのも悪いのよ」

「お前もか……」




天は我を見放したようです。

……今度あいつに会ったら叩いておこう。何となく。




「うぅ……折角勝ったのに……」

「まあ。そこは残念だったとしか」

「……そうだ!代わりに楽冶に何かしてもらえば!」




また変な事を言い出した……

いや。二人の勝手な勝負だから俺は関係ないだろ。




「じゃあアタイは楽冶の頭の上にいていいの!?」

「いいわよ?だから代わりに楽冶をちょっと借りるわよ?」

「うん!」

「おい!勝手に決め「ガッ!」




何故かルーミアに顔を鷲掴み。




「何か文句あるかしら?」

「イエ……ナニモナイデス……」

「よろしい」




お前は幽香か!




「だって私が教えたもの」

「本当にお前かよ!?結構怖いからやめろよ!」




マジで教えてたのか……

怖かったぞ。あの顔は……




「だけど……」

「ん?何だ?」

「ルーミアの言う事を聞くのは明日からね?」

「えー!何でよ!」

「今から楽冶は私と花の世話をするのよ」




一瞬でルーミアの目の前に移動した幽香。

こちらから幽香の顔をうかがうことはできないが、ルーミアが若干冷や汗をかいているのは分かる。




「じゃ、じゃあ!楽冶!明日!明日ね!」




私焦ってます!みたいな感じで言うと、ルーミアは部屋へと走っていった。


本当に怖かったんだろうな……




「じゃあ楽冶。行きましょうか?」

「あいよ……」

「あ!アタイも世話しなきゃ!」




軽く返事ができるチルノを羨ましく思いながら、三人で庭へと歩いていった。


さすが幽香さん みたいな感じにしたかったw


誰が何といおうと今からルーミア√(多分)

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