こんぺえとお
人里でやっとあの人が。
チルノ恋愛成分少なめ・・・
ここは人里。
チルノのお願いによって金平糖を買いに来た。
「チルノ。冷気の調整上手くなったな」
「そう?やっぱりアタイ天才ね!」
「おお。天才天才」
多分花の世話をする際に、気を付けているから少しずつ上手くなったんだろうな。と思う。
今までは気付かなかったが今なら分かる。
なぜなら
「楽冶!次はあっち!」
「あいよ」
チルノを肩車しているからである。
湖でチルノが肩に飛び乗ってから、ずっとしているが殆ど顔は冷たくない。
これは純粋に凄いと思う。
「そういえばこの先が丁度駄菓子屋だな」
「そうなの?こんぺえとお!こんぺえとお!」
「ああ。買ってやるぞ」
「わーい!」
そのまま顔に抱きつかれた。
やはりそこら辺は妖精だな。そこら辺のよりはマシだけど……って
「チルノ!冷たい冷たい!」
「あ。ごめん」
スッと離れるチルノ。肩からは降りないけど。
「だいじょーぶ?」
「ああ。それより謝ってくれたのが嬉しいな」
「それは!だって……」
「?」
急に口ごもるチルノ。
どうしたのかなー。と考えるも駄菓子屋の前でストップ。
さあ。どれを買おうか……
「お?楽冶じゃないか」
「ん?ああ。慧音か。久しぶりだな」
ここで会ったのは上白沢慧音
人里の守護者と呼ばれており、寺子屋で先生をしている。
因みに半人半獣で、通常は人だが満月になると獣に変化する。正確な呼び方があるらしいけど……ハクタクだったっけ?
「寺子屋はどうしたんだ?」
「今日は昼前に終わったよ。そして少し甘いものが食べたくなって……」
「太るぞ?」
「天誅!って。できないじゃないか!」
ふふふ。今の俺の頭にはチルノがいる。
それで慧音は 必殺「ヘッドバッド」 ができないのだ。
ここで補足しておくとスペルカードではない。
「……金平糖ならあっちだ」
「こんぺえとお!」
「おい!チルノ!」
「甘いな楽冶!天誅!」
「ごふうっ!!」
ガツンッ!
と通常の頭突きには考えられない音がして。俺の意識はまた沈んだ。
ここはどこだ?
あまり飾られていない部屋。
周りを見渡すと……金平糖を食べてるチルノが。
「おお。起きたか」
「ああ……そういえばそうだったな」
「……何がだ?」
「いや。何でもない」
ここに居る理由なんて思い出さなくてよかった……
頭突きがトラウマになりそうだ。
「全く。お前が女性に対してあんな事を言うからだぞ?」
「今忘れようとしてたんだが……」
「忘れるんじゃない。同じ失敗をしないようにしないとな」
「……そういえば慧音は何を買ったんだ?」
「チョコとかだが……どうした?」
「いや。美味いよな。いきなり幻想郷入りしてからお菓子は人気だ」
「ああ!美味しいのはいいんだが、それでつい食べ過ぎて「太るぞ?」……」
ピタッ。と慧音が固まった。
その一瞬でチルノ捕獲。
「わわっ!」
「……ハッ!楽冶!どこにいった!」
「じゃあな慧音!また今度!」
「なっ……天誅から逃げれると思うな!」
慧音が追ってくるが、逃げるのが早い俺には追いつけない。
何故早いか?こんな事いつもしてるからだよ!
「楽冶。だいじょーぶ?」
「問題ない。もう逃げ切れた」
「そっちじゃなくて……頭。頭突きされたとこ……」
ああ。そっちか。
「そっちも大丈夫だぞ?心配してくれたのか?」
「あぅ……」
「ははっ。チルノは優しいなあ」
「う、うるさいわね!心配してもいいでしょ!」
頭をなでながら言うと、顔を真っ赤にして言うチルノ。
……溶けないだろうな。
「それで……その楽冶……」
「ん?」
「こんぺえとお。けーねの家に……」
「あ……」
やべ……回収忘れたのか。
だからといって今から行けないし(頭的に)俺が悪いし……
「じゃあまた買いに行くか!」
「本当!?」
「ああ。しかも次はラムネもつけてやるぞ?」
「あれ好き!早く行こう!楽冶!」
そう言ってチルノはまた肩に乗る。
よし行くか!
「早く早く!」
「ああ。可愛いチルノの為に急ぐぞ!」
「え?かわ……」
ピシャン
「うおう!?」
何故かチルノが溶けてしまった。
あ~。服がびしょびしょ……
「暑かったのか?」
……また迎えに行きますかね
次は我が家ですよー。
チルノもっと可愛くしたいな・・・
駄菓子菓子。我が家にはあの二人




