なんだ!俺が悪いのか?
女心は複雑です。
理解してあげて!
※楽冶には無理です
「全く楽冶さんは……幽々子様と二人だったからって甘やかさないでくださいよ」
「いや、甘やかしてはなかっただろ」
先ほど目が覚めたら夕食時になっていた。
食べるのは許可されたが、代わりに妖夢による説教を受ける羽目になっている。
「膝枕をしてあげていて、さらに頭なでてたじゃないですか!」
「だって死にたくなかったし……」
膝枕はしてなかったら俺は蝶の餌食になってたぞ?
頭はうん。
「駄々こねられたし」
「甘いですよ!」
「いや。俺もなでたかったし」
「違う意味で甘いですよ!」
「は?」
妖夢がよく分からないことを言っている。
あと顔が滅茶苦茶赤いぞ?大丈夫か?
「まあまあ楽冶~。妖夢は私たちの仲に妬いてるのよ~」
「な!?幽々子様!何言ってるんですか!」
「そうなのか?」
「ええ。だって私たち恋人同士でしょ?」
「(今は)確かにな」
「え?」
妖夢が固まっている。
「お~い。妖夢~?」
「……はっ!」
「お?」
「どどど!どういうことですか!恋人って!?」
「ああ。それはな「そのまんまよ?。楽冶と私は付き合ってるの」……おい」
俺の説明を遮った幽々子の話によって、妖夢はさらにテンパりだした。
「ええ?楽冶さんの恋人は幽々様で、幽々子様の恋人は楽冶さんで……」
「そうよ~」
「えとえと……つまり楽冶さんの愛人は私で……」
「え?」
「ということは……あれ?恋人は楽冶さんで……じゃあお嫁さんは……」
「おい妖夢落ち着け」
「あう……」
妖夢の肩を掴んで落ち着かせる。
そして状況説明。
「カクカクシカジカでな……」
「分かりませんよ……」
「ここは妖夢にだけ分かればいいんだ。読者の方は分かってくれているから」
「はあ……よく分かりませんが」
「つまり今回の状況は……カクカクシカジカなんだよ」
「成る程。幽々子様とゲームをしていたわけですか」
本当に分かるなんて……便利な世の中だねえ。
「いやこれは何故か頭の中に思考がですね」
「それは作者によるものだ。気にするな」
「じゃあ気にしません」
妖夢はその後
「まあゲームなら」
と言って片付けの体勢に入った。
俺と幽々子はまだ食事を続ける。
ふう。やっと平和に「楽冶……」ならなかった。
「何だ?」
「はい。あーん」
「……だから何だ?」
「私がいるのに妖夢とずっと話してた罰よ。絶対食べなさい」
「ええー」
じっと幽々子を見るが、一向に引く気がないのが分かる。
しょうがない……
「はぐ」
「ああ!?」
「んぐんぐ。うむ。おいしい」
「ちょっと楽冶!何するのよう!」
「何って・・・・・・くれたから食べただけだ」
というより、俺は幽々子の言ってることに従ったよな?
箸の先にあった料理食べろ。ってやつ食べたよな?
つまりこれで安心「あーん!」……できないのが幻想郷である。
「いやもうしないぞ?」
「あーん!」
「駄々をこねても「えい!」ぐふう!?」
ゲホッゴホッ!……カハッ!
は……吐くかと思った。
「何しやがる!」
「だって~。楽冶がやってくれないんだもの~」
「だからってスプーンを無理矢理!しかも喉まで突っ込むな!」
「楽冶が悪い!」
「何故!?」
だが幽々子は自分の食事に戻ってしまった。
くそう……何か……そうだ!
「し!しないわよ!」
「何でだ?それとも無理矢理がいいのか?」
「それの方が嫌よ!」
幽々子へのやり返し。
あんな事をされたらこれしかないだろう。
「ほら幽々子。あーん」
「ううぅ……」
「どうしたんだ?やらないのか?」
「だって……恥ずかしいじゃない……」
それが先にさせようとしたやつの台詞か!
「でも……」
「じゃあ妖夢にやってくるからいいや」
「ええ!?」
「だって幽々子やらないんだろ?」
「だからって妖夢もやらないでしょう!?」
「いや分からんぞ?逆にすぐ食べるかもだな」
まあ妖夢にやる気なんてないけどね。
絶対また楼観剣抜かれるし……
「もう!分かったわよ!やるわよ!」
「そうか?じゃあほあら。あーん」
「あ。あーん」
パクッ
「うん。うまい」
「へ?」
「まあ。あれだ。慌てる幽々子が見たかっただけだ」
「…………」
ごちそうさま。
さて俺も食器片付けないと……
唖然としている幽々子を横目で見ながら食器を片付ける。
と。いきなり睨みつけられた。
「楽冶……」
「ん?どうした?」
「一緒に寝るわよ……」
は?
「今。何と?」
「一緒に寝るわよ」
「何故……」
「いいから」
「いやよくな「いいから一緒に寝るの!」分かった!分かったから蝶はやめて!」
亡霊と添い寝か……死なないだろうな。
多分次かその次くらいで白玉楼編終了します。
さぁさぁ次は…何だろう?




