外伝1 紅魔館のバレンタイン①
外伝やっちゃいました!
14日からだいぶ間があるけど2月中だからいいかなという作者の個人的な判断によるもの
目が覚める。
何日か滞在してやっと見慣れてきた天井が目に入る。
ああ。紅魔館だったな……
朝食作らないと……
ゆっくりと体を起こし伸びをする。
さてさて行きますか。
朝食、掃除と仕事を終え咲夜に報告。
さて何をするかなーと……
「楽冶」
「ん?」
「これあげるわ」
「なんだこれ?」
立ち去ろうとしたところで咲夜に呼び止められて箱を渡された。
なんだ?
「チョコレート。今日はバレンタインだから」
「……おおう。そんな日もあったな」
「そういう訳だから。貰っときなさい」
「お!まさか本め「義理よ」そか……」
いつか本命貰えるのかね……
まずチョコが初めてだけど。
「そのかわりこれから色々手伝って頂戴ね?」
「返す」
「ダメよ。女性からの贈り物を返すなんて」
「えー」
「それにそろそろ本命貰えるんじゃない?」
「それはないな」
俺みたいな奴にチョコ渡すなんて逆に怖いわ。
何入ってんの?みたいな感じで。
「はあ……」
「ん?どした?」
「なんでもないわ……鈍感だと思っただけよ」
「はあ?」
「もういいから好きな所に行きなさい」
なんなんだ?
まあいいや。言われたとおり好きにしよう。
暇だから美鈴にちょっかいでもだそうと思い門へ。
だが美鈴は珍しく起きていた。
「起きてるのかよー」
「楽冶さん!?」
「何いきなり驚いてんだ?」
「お……驚いてなんかないですよ?」
「そうか?」
「はい。というか起きてて当たり前でしょう!」
いつも刺されてる癖によく言うよ……
しょうがない……美鈴が起きていたならどこか他の……
「楽冶さん!」
「おわっ!いきなり大きい声だすな!びっくりするだろ!」
「あ。すいません……そ!それでですね!」
「……なんだ?」
まだ声大きいけどな。
そんなに焦ってどうしたんだ?
「ええっとですね……これを……」
「ん?まさかチョコレートか?」
「そ、そうです……えーと。あの……ちゃんとできたか分かりませんけど……」
「それは……怖いな」
「だ!大丈夫ですよ!変なものは入れてないです!」
いやそこは安心してるわ。
美鈴は常識人だし。
「じゃあありがたく受け取っとくな」
「あ……ありがとうございます……」
そんなに赤くならなくてもいいのにな……
「義理でも嬉しいからな……」
「そうですか!……って。え?」
「俺チョコとか貰ったことないからなー」
「え?いや義理じゃ……その……」
「義理じゃないのか?」
「だからその……ええと。ぎ!義理ですよ!もうっ!」
え!?いきなり何!?
「ちょ!?美鈴どうした!?」
「うるさいです!早くどっか行ってください!」
「ええー」
美鈴はそれから口を聞いてくれなかったため退散。
ふう。
なんだったんだ?美鈴は?
いきなり怒鳴らなくてもいいじゃないか……
まさか義理じゃなくて本命とか?
いや。それは自惚れすぎというものだ、それはないだろう。
「あ!お兄様!やっと見つけた!」
「フラン?まだ寝てなかったのか?」
吸血鬼であるフランはこの時間は寝てるハズなんだが……
姉のレミリアも同様。
「お兄様に渡したいものがあって」
そういうとフランはチョコレートを差し出してくる。
これは……
「板チョコ?」
「咲夜に教えてもらいながら作ったんだけど失敗しちゃった……」
「そうか……」
「だけどお兄様なら気持ちを込めてれば喜んでくれるって言われて……」
「そっか。ありがとうな」
お礼にフランの頭をなでてやる。
「えへへー。お兄様嬉しい?」
「ああ。嬉しいぞ」
「フランのは板チョコだけど?」
「かまわんよ。気持ちは込めてるんだろ?」
「うん!じゃあじゃあ」
「?」
「フランをお嫁さんにしてよ!」
「それは……フランがもう少し成長したら考えよう」
「ぶー。フランはもう大人だもん!」
まさかの大胆発言をしてきた。
まあフランにはまだ早いと思いそっと流す。
「そう言ってる内はまだまだ子どもだな」
「じゃあフランが大人になったらお嫁さんにしてくれるの?」
「それまで俺もフランも結婚していなかったら貰ってやろう」
「本当?約束だよ!約束!」
フランと約束し部屋へ帰す。
そろそろ寝ないと夜起きれないだろうから。
フランが大人になるまで俺は生きてるのかね?
そう思いながらもチョコを食べてみる。
とても甘いミルクチョコだった。
そろそろ頑張って絵でも描こうかと・・・
だけどさすがに暇がない!
今日からテスト?関係ないよ!




