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東方楽々記  作者: COPPE
第八章 妖怪の山を登ってみた
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秋姉妹が少し怒るようです

前回よりは更新期間空いてない気がする。よし、そう思っておこう。


怒るといってもあれです。いつもの楽冶クオリティ。

何故か頭なでるの書くと、可愛く書ける不思議。



熱いという感覚から、痛いという感覚に変わってくる。少しずつ肌が突っ張ってくることも分かる。だが灰で黒くなってしまった右手が正確にどうなっているのかは分からない。が、間違いなく火傷をしているようだ。



「ど、どうしよう!楽冶の手が!手が!」

「落ち着きなさい穣子!家に帰れば水はあるから運ぶわよ。楽冶は飛ぶの苦手だしね」



俺が痛みに耐えている中、一人冷静な静葉がテキパキと纏めてくれる。穣子も言われて少しは冷静さを取り戻したようで、「うん」と頷くと二人で俺の肩に手を回してきた。



「いくよー。せーの!」



静葉の掛け声と共に、俺の身体が浮き上がる。さすが姉妹というべきか、バランス感はばっちりで滑り落ちそうな気配はない。そしてそのまま最高速で空飛んで、二人の家へと運んでもらう。

そんな時俺は火傷をして運ばれている身でありながら、「あー。こりゃ特別美味しい焼き芋を作ってやらなきゃな……」とか思っていたりした。















「よし。これで大丈夫ね」

「ありがとな」

「別にいいわよ。楽冶だって私たちが同じ立場になったらやってくれるでしょ」

「さあ。それはどうかな?」

「その返しはどうかと思うわ……」



そうか?俺がやるっているのを分かってくれているからこその冗談だったんだが……

静葉に手当てしてもらった右手は、思ったよりも酷い火傷ではなかったが、右手掌という日常生活にかなりの支障をきたす場所に火傷してしまっている。握るほうにはあまり問題はないが、開こうとすると皮が引きつってしまうので注意が必要だ。

穣子はというと、今日は焼き芋が中止(というか放置してしまったので恐らく焦げている)になってしまったので、夕食を作ってくれている。穣子の料理が大丈夫かって?まあ……結構上手いと思うぞ。



「全く。そんな怪我でこれからどうするのよ」

「うーん。右手の掌はかなり不便だよな……」

「それに楽冶、家ないんでしょ?」

「何故知っている」



そんなことを言った記憶はないのだが。ミスティアから聞いたのか?



「楽冶の家がなくなったことなんて、あなたの知り合いの殆どが知ってるわよ?」

「何で!?」



誰だ!個人情報を勝手に教えまくったやつ……あ。そんなことやるやつは一人しかいないか。

あの烏天狗め。今度あったら覚えてやがれ。



「ご名答。さすがね」

「いや分かるだろ。この幻想郷でそんなことを言いまわるやつなんて、俺の知ってる中では一人しかいないぞ」



そう。皆様も分かっていると思うが、そいつの名は射命丸文だ。だいぶ最初のほうに話したきりだが、よもやこんなところであいつの名前を出すことになるとは……

そういえばミスティアは知らなかったな。まあ大方、店の準備とかで忙しかったんだろう。



「楽冶ー。これだよ」

「ん?わざわざ探してくれたのか。さんきゅーな穣子」

「いいよ。どうせ泊まっていくことになるんだし」



そうかそうか……待て。幻聴が聞こえたぞ。いや、聞こえたら幻じゃないのか?まあそれは置いといて。料理はどうした料理は。



「後は煮込むだけだから。あと幻聴じゃないよ?右手を怪我して自炊もできないような人間を、神として放っておけないじゃない。特に私たちは人里との関わりが強いんだから」

「その申し出は正直ありがたいが、いいのか?」

「いいわよそのくらい。一週間もあれば治るだろうしね」



と、この後も色々話すことはあったが、右手の引きつりが生活に支障なくなるまで滞在していいそうだ。家がない俺としては大助かりである。

というわけでなでなでタイム。



「……ん」

「……ふにゃ」

「穣子……可愛い声あげるなあ。お前」

「ううう、うるさい!いきなりだったから驚いただけよ!」



そうかい。それは悪かった。だが穣子がやって可愛かったってことは、静葉もやると可愛いんじゃね?ここはお願いするしかないな。

これは静葉も可愛いんじゃないか?という実験であり、俺の好奇心を満たしたり、目の保養だったり、耳の保養であるわけではない。断じてない。

というわけで実験開始。



「……んにゃ」

「お前は「ん」から入るんだな」

「何か癖になっちゃってて……変?」

「いや、「ん」でも可愛いな」

「そ、そう……」



おお。赤くなっちゃって。可愛いな。マジで。

だが姉が二回なでられたのに、自分は一回なのが嫌なのか、ここで穣子が反抗。要約すると、「私ももう一回なでろ!」ということらしい。減るわけでもないしなでてやることにする。



なでなで。なでなで。

「ふう」

「ふわあ」



このなで心地に何か忘れて……あ。新聞か。














何々?『楽冶の家消失!原因は主人の鈍感と女同士のトラブルによるものか!?』

だと。こんな記事をトップで載せるなんて、あいつどんだけネタないんだよ……

しかも記事にするのは一歩、いや無断だから十歩譲って許してやるとしよう。だが何だこれは。俺が鈍感だから消失ってどういうことだ。確かに妹紅とルーミアと幽香が喧嘩みたいな感じにはなったから、女同士のトラブルというのは間違いではない。だが、俺が鈍感なのは関係ないだろ!



「いや、関係しかないわよ……」

「関係しかないわね」



まさかの秋姉妹によるダブル否定。だがそもそも間違っていることがある。前にも、しかも何回も言っているが俺は鈍感ではないと思う。



「私も前に言ったけど、それが間違いなのよ!」

「楽冶が鈍感じゃなかったら、この幻想郷の誰が鈍感なのよ……」

「おい穣子。それは少し酷くないか?」

「本当の事だもん」



さらっと言うなさらっと!ならば教えて貰おうじゃないか。俺が鈍感だということを。納得できる理由がなければ、俺は認めないからな。今まで結構な人に言われてきた感じがするが……それは気のせいだということにしておこう。



「それはちょっと……」

「そ、それは自分で気付いてもらうしかないわね」

「何じゃそりゃ」



全く分からないじゃねえか……せめてヒントを与えるくらいは、してくれてもいいんじゃないか?いくらなんでも、その言い方じゃ俺には一割も理解できんぞ。



「いやでも、気付こうと思えば気付けると思うんだけど……」

「え?そんなに分かりやすいの?」

「まあ気付いてないの本人だけだと思うし」

「穣子お前バッサリだな!」



本人が気付いてないのをいいことに!っていうか俺以外分かってることに、少し寒気を感じるな……



「「それは間違ってないと思うわ」」

「お前らが揃って言うから余計寒気が増したわ!」



何なんだよこのアウェー感……まあ少しくらい努力してみるか。もしかしたら分かるかもしれないしな。

と、一応心の中で思っておくことにする。忘れるな。忘れるなよ俺……



「……ところで楽冶。さっき何で二回目催促したか分かる?」

「え?久しぶりに頭なでられたからじゃないのか?」



この日、夕食ができるまで正座のまま静葉に怒られることになった……何故だ。


はっ!大⑨州まで約1ヶ月じゃないか!

金を貯めなくては……


サークル参加とか少しやってみたいよねー。とか思ってみたり(笑)


更新に時間かかると、好きな時に書ける分何を書きたかったか忘れる罠。今回もそんな感じ。

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