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東方楽々記  作者: COPPE
第八章 妖怪の山を登ってみた
206/223

焼き芋は現在ありません

久しぶりの本編。そうか。外伝4話すると1ヶ月潰れるのか……

まあ好きなプリズムさん書けたからいいかな(自己満足


さて、秋姉妹から再開です。久しぶりすぎて何がなんやら……



ずっと笑顔を絶やさずに見つめてくる穣子。非常に可愛らしい。そう、非常に可愛らしい笑顔なのだが……目が笑ってないんだよな。

しかし穣子の望む焼き芋、つまりサツマイモは手持ちにはない。もしかすると季節的に妖怪の山のどこかに生えているのかもしれないが、それでも手持ちにないことに変わりはないし、なにより取りに行くのは面倒だ。しかし、ここで穣子の機嫌を損ねたままだと俺のせいで大勢の人が餓死するかもしれないと脅しをかけられれば、いくら自由に生きたいと思っている俺でも何とかしようとする。いや、するしかない。多分そんなことになったら霊夢&紫の制裁コンボがくるだろうし。



「ええとだな。まだサツマイモがないんで……」

「うんうん」

「生えてる場所知らないか?」

「もちろん知ってるわよ」



おお。さすがサツマイモの香りを身にまとっているだけあるな。

ここですかさず、生えている場所までの案内を約束する。よし、このまま穣子が流されてくれれば何とか……



「……で?」

「ん?」

「焼き芋があるんじゃなかったの?」



ですよね。いくら何でもそんなすぐに忘れないですよね。



「それは……あれだ」

「どれ?」

「お前を呼ぶためのネタだったから実際にはない」

「…………」



おお穣子よ。そんな目をしながら無言で俺を見るのはやめてくれないか?非常に良心が痛むんだが。いや、確かに申し訳ないことをしたけれども!



「…………」

「その。何だ……」

「…………」

「……すまん」



すいません。この圧力に耐えられる自信がありません。だって今だいぶ神の力みたいな効果でてましたよ?多分弾幕ごっこになったら、また小町の世話になってしまいます。それだけは避けなければならない。あまり迷惑かけたくないし、多分いい加減映姫も怒るし。まあ毎回説教はされてるんだけど。



「十個」

「え?お前多くね?」

「……二十個」



増えた!?そのお腹のどこに二十個も芋が入るんだよ!絶対無理だろ!今までそんなに食べたことないだろ確か。最高五個ぐらいじゃなかったっけ?



「まだ本気だしてないだけよ。どうせ姉さんも食べると思うし」

「私も!?いや、食べるけど」

「食べるのかよ!」

「あ。じゃあ私も食べる」

「みすちーも食べるのか?」



いやその前にお前、今日店を開けるんじゃなかったっけ?芋掘り起こして焼いて食ってたら、枝豆収穫する時間ないんじゃないか?

これでも俺は心配しているのだ。だって店の売上げが、霊夢と魔理沙のツケに回されるわけだし。



「うっ。そうだった……じゃあ今回は諦めるわ」

「すまんな。多分俺は帰れそうにないから」

「ええっ!何でよ!」

「だってさ……最後まで付き合ってやらないと、来年の収穫が何もなくなるかもしれないんだぜ?それだけは避けないとだろ?あいつ結構ワガママ娘だし」



ボソッとミスティアの耳元で呟いておく。

一応今は従業員だし、ちゃんと店長に休暇理由を言わないとな。



「神様なのに?」

「そうね。神様だけどあの子はワガママね」

「ほら。姉の静葉も言ってるし」

「うう〜……しょうがないわね。だけどツケはなくならないからね!」

「分かってるよ。穣子。枝豆ってどこらへんに生えてる?」

「えっとね。向こうのほう」



そう言ってビシッと指を差す。アバウトな解答をしてくれたが妖怪の山周辺のどこかにあるだろうし、ミスティアは結構飛ぶのが早いからすぐ見つかるだろう。

因みにサツマイモは、毎年この場所よりは妖怪の山から離れたところにある。ミスティアは不満顔ながらも飛び去っていき、焼き芋メンバーは俺と静葉、穣子の三人だ。



「じゃあサツマイモを掘りにいくわよ!こっち!」



どんだけ食べたいんだよ。と思う程のテンションで叫ぶ穣子。って待て待て!飛ぶの早いって!俺が飛ぶの下手なの忘れてるだろ!

俺の静止の声にも気付かず、穣子は芋が埋まっているであろう場所に飛んでいってしまった。その姿を見て後ろにいた静葉が溜息。



「本当。あの子はせっかちなんだから」

「毎年な。いや、お前からしたら毎日かもしれんが……それより静葉。手伝ってくれるよな?」

「しょうがないわね。また穣子が不機嫌にならないように手伝ってあげるわよ」



他の人(人ではないが)にもやってもらっているように、静葉の手にぶら下がって一緒に飛んでいく俺。今さらだが、この姿って傍から見たら情けないような気がする。

……まあ迷子になるよりマシか。















「遅い!」



静葉と共に降り立った場所には、足もとにたくさんの芋の葉が生い茂っている。そこに待ち構えていた穣子は、大変ご機嫌斜めのようだ。

だが俺も一言だけ言いたい。



「いや、お前が早すぎるんだよ。俺は人間だぞ?」

「神社の巫女とか白黒魔法使いとかも人間でしょ?」



あいつらと一緒にするな。もはや人間じゃないような霊力とか魔力持ってるやつらだろ。知ってたか?魔理沙って本気だすと八卦炉を箒にとりつけて、マスタースパーク噴射しながら飛ぶんだぜ?一回見たけど加速が半端じゃなかった。アレには乗りたくないな。絶対。

そこで静葉が穣子を叱るためにか、二人で少し離れた場所へ移動する。まあ俺のところでも声が聞こえるぐらいの距離だが。



「そうよ?今回は穣子が悪いわ」

「むー!」

「怒らない!そんなにワガママだと嫌われちゃうわよ!」

「それは嫌!」



即答!?いや、それはそれで非常に嬉しいんだが。というかさすが静葉。姉としての威厳を存分に見せつけているな。

ただ俺はちょっとワガママ言ったぐらいじゃ嫌いにはならないぞ?むしろ可愛いと思う。



「本当?本当に嫌いにならない?」

「当たり前だろ」

「じゃあ……可愛い?」

「このくらいならな」



静葉のところからこっちに戻ってきた穣子は、俺に色々と聞いてきた。可愛いと自分で言うのは少し抵抗があるのだろうか。ちょっとだけ顔を赤くした穣子に可愛いと言うと、パタパタと静葉のところに戻っていく。

そして静葉に色々と言いながら、手を高く上げたりしている。何か小動物みたいであれも可愛いな。

話が終わったのか、今度は静葉も一緒に戻ってきた。穣子が笑顔になっているので機嫌取りは成功したようだが、今度は静葉の顔が不満顔である。どうしたどうした。



「もう!楽冶も少しぐらい怒りなさいよ!」

「そうか?少しくらいワガママなほうが可愛いんじゃないか?」

「またそんなこと言って……優しすぎるのよ。もう」



そんなこと言われても……前にも言ったが、幻想郷のやつらは可愛いのに性格がアレなんだよ。その中で考えると穣子のワガママなんて、それこそ本当に可愛いもんだ。まあ、実際に可愛いけど。



「ちょっと……正面から言わないでよ」

「つまり穣子は可愛いけど私は可愛くないってこと?」

「いやいや、静葉はアレだ。幻想郷では珍しい、普通で可愛い女の子だな」

「ばっ!……まあ、それならいいわ」



いや、自分で聞いといて赤くなるなよ。あれか。自分が可愛いという自覚がないのか?そういえば幻想郷のやつらは皆そうだよな。赤くならなかったのは……紫とか?妖怪に男が少ないから褒められたこととかないってことなのかもしれないな。



「と、とりあえず芋を掘りましょ!」

「そうね。焼き芋のために」



というわけで、とりあえず芋掘り大会の開催だ。今年はいいサツマイモが生っているだろうか。


秋姉妹ってこんなんだっけ?

とりあえず次回は過去話(予定


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