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東方楽々記  作者: COPPE
第一章 紅魔館での奴隷生活……とは言い難い
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おかしな侵入者

さあ美鈴過去話です。

いや過去話考えるの大変だわ…

そして考えた割に短いという。


私は自室に帰って明日のことを思っていた。

明日は楽冶さんと自由に遊べる。


なぜこんなにも彼といるとわくわくするのだろう。

自分に問いかけて自分で答えをだす。

わくわくだけではない。ドキドキする。


これは完全に 好き なんだろうなあ……と思う。


多分これが正解だろう。

だがいつからだろうか彼に好意をもちだしたのは。

いつもかぶっている帽子を脱ぎながら少し思った。










お嬢様が紅い霧をだした夜。

私はそろそろ時間だと思い門を閉め仕事を終了。

館に入ろうとしたところで声を掛けられた。




「すまないが中に入れてくれ」

「いきなりですね……」




いつ入ってきたのか分からないが男はすぐ後ろにいた。

冷静に会話しつつ警戒する。




「そんなに警戒しないでくれ。怪しい者じゃない」

「自分ではみんなそう言うでしょう」

「怪しい者ではないがおかしい者だ」

「はあ?」




おもわず警戒が解ける。

男は私が警戒を解いてしまったのを見逃してはいなかっただろう。

だが男は何もアクションを起こさなかった。




「この時間に吸血鬼の館に遊びにきた。おかしいだろ?」

「……クッ。確かにおかしい人ですね」




目的も遊びに来ただけらしい。

だがしかし門は閉まっている。つまり侵入者。

今日はもう通せない。




「残念ですが今日はもう無理なんです。門を閉めましたから……」

「ああ……逆に門が開いてる時間からいるとしたら門番の職務怠慢だな」

「それもありますが……(ポフッ)なんですか?」




いきなり頭に手を乗せられた。なんなんだろうか……




「俺は楽冶だ。門番さん。お前の名前は?」

「楽冶さんですか。私は紅美鈴ほんめいりんといいます」

「美鈴か。いい名だな」

「……口説いてるんですか?」

「いんや。お礼を言おうかと」

「何を……」




頭に乗せられた手が動き出す。

男……楽冶さんの手は暖かく気持ちのよいなで方だった。




「俺がこのまま入ったら侵入者として捕まるから帰らせようとしてるんだろ?」

「……どうして分かったんですか?」

「なんとなくだ。やさしそうな顔をしてるから」

「そうですか……」




思えばこの時から楽冶さんに好意を持っていた気がする。

……名前で呼ばれたのなんていつぶりだろうか。


私は急に恥ずかしくなって下を向いてしまった。

さらに楽冶さんが声を掛けてくる。




「なあ美鈴。俺がここに遊びに来たのは理由があるんだよ」

「理由ですか?」

「ああ。楽しそうだから」

「……え?」

「この異変。紅い霧だしてるのここの主だろ?」




……この人は馬鹿なのだろうか。


ここの主が紅い霧をだしているのは事実だ。

だがそれを知ってて来るとは、正気の沙汰とは思えない。




「最近暇だったからなー。いい暇つぶしになるかと」

「はあ……あなた馬鹿なんですね」

「違う。自由なんだ」

「知りませんよ。そんなこと」




恥ずかしさを通り越して呆れてしまった。

暇だったからといって異変の首謀者の所へくるとは……



面白い人だ



そう思った私は彼を通すことにした。

たとえ怒られようともこの続きを見たかった。




「クスッ……分かりました。通っていいですよ」

「お?マジか?」

「ええ。止めても行きそうですから」

「よく分かってるな」




少し話せばその位分かる。


この人は自由ながらも曲げないだろうなと。




「さあ行きましょうか」

「あ、いや。侵入者って形でよろしく」

「……なんでそうなるんですか」

「侵入者のが楽しそうじゃん」

「そうですか……じゃあ私は先行きますんで」

「りょーかい」




楽冶さんは軽く返事すると私を促した。

そんなに侵入したいのだろうか……もしかして、一緒に入ると私が怒られるかもしれないから気を使ってくれたのだろうか。

そんなことを思いながら扉を閉めた。


呆れていながらも楽冶さんと一緒に行動できなくて少し残念だった。

一緒に入ってれば怒られても横にいてくれるからそんなにツラくないと思う。

いや楽冶さんならツラくないようにしてくれそうだ。


何故かそんな気がした。






私はまた会うのを楽しみにしながら自室へと戻っていった。


美鈴は作者のお気に入りキャラクターです。

いずれ描きたい!(下手だけど

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