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東方楽々記  作者: COPPE
第七章 月の裏側へ飛ばされたらしい
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男の背中はどんな感じ?

インフルエンザですよー。治ってないよー。



結局特に何かを話すわけでもなく、隣の部屋から持ってきた布団を含め二枚の布団を敷いて寝る。

さて。明日も早いのだし、さっさと寝ないとね。



「電気消すわよー」

「今さらだが俺ってここで寝んの?」

「本当に今さらね。一人で寝かせたら監視じゃなくなるじゃない」

「……まあいいんだが」



電気を消して私も横になる。そういえばこの部屋で誰かと寝るのは何年振りになるだろうか。八意様がいなくなるより前だと思うので、すでに千数百年以上は経っていることになる。

一緒に寝た人との記憶も、すでに妹の依姫と八意様くらいしか思い出せないし……あれ?私ってそんなに周りに誰もいなかったかしら……ちょっとショックだなあ。

とまあここまで思い出して一つだけ気になったことがある。それは



「ねえねえ楽冶」

「何だ?寝むいんだが……」

「ちょっと背中触っていいかしら?」



男の人の身体に触れたことないなあ……って。もちろん握手ぐらいはしたことあるんだけど。

書物などに書かれている、大きい背中とか頼れる背中とか落ち着く背中とか……それは本当なのか若干興味があるのである。



「……頭でも打ったか?」

「頭打ったぐらいでこんなこと言いださないわよ。実は……という訳なの」

「文章で表せる小説にしか使えないことをするのはやめろ!それにそれは俺の専売特許だ!」

「まあまあ。それで大丈夫?」

「お前はダメだと言ってもやりそうだからな……好きにしてくれ」



許可がでたのでとりあえず指でつついてみることにする……うーん。よく分からないわね。

仕方がないので手のひらで触ってみる……あ。ちょっと温かいかも。そのまま手を動かしてみる。



スベスベスベスベ

「……寝れんわ!」

「キャッ!いきなり何よ!」

「触るのはかまわんが寝かせろ!睡眠の邪魔はするなよ!」

「えー。だって気になるんだもの」

「それでももうちょっと気を使ってくれませんかね!?」

「う〜。いいじゃないのよ〜」



私の最後の言葉には答えず、私に背中を見せて寝転がる。何だかんだ文句を言いつつもこちらの言うことを実行させてくれるのは、楽冶が優しいからなのか。それともただ不器用なだけなのか……なんとなく後者のような気がする。



「じゃあ気を使って一発で終わらせるわ」

「……本当だろうな」

「本当に決まってるじゃない。私があなたに嘘を吐いたことがある?」

「そもそも会ってからそんなに日が経ってないだろ」



ああ。そういえば確かにそうだ。何故か楽冶と一緒にいると、昔から一緒にいるような気分になってしまう。私がおかしいのかしら?

私がもうやらないと思ったのか、楽冶は寝息をたてだした……ふふふ。油断したわね。



「とりゃ!」

「のわっ!何しやがる!」

「何って……見て分からない?」



私は今、顔を楽冶の背中にくっつけている。といってもまだ頬だけど。さすがに腕は脇腹を押えるぐらいしかしてないけれど。とりあえず恥ずかしいことに変わりはないので、注意だけはしておく。



「言っとくけど。後ろは見ないでよ?」

「いや。見えねえから……」

「そういう問題じゃないのよ。返事は?」

「はいはい」



何か軽くあしらわれたような気がするのは……気のせいじゃないだろう。もう!何かムカつくから思いっきりやってやる!

そう思って正面から思いっきり背中にくっつけてみた。



「……あれ?」

「何だ?今度はどんなワガママを言う気だ?」

「いつワガママなんて言ったのよ!じゃなくて、これ。楽冶の背中よね?」

「……ボケたか?やはり歳おごっ!」



何かとてもイラッとしそうな言葉が聞こえたので、グーパンチを思いっきり顔面に叩き込んでおく。私は悪くない。悪いのは明らかに女性に対して失礼なことを言おうとした楽冶だ。


あ。感想言ってないわ……まあ別にいいでしょう。別に楽冶は感想なんて求めてなさそうだし、そもそも私も恥ずかしいし……というか『楽冶の背中よね?』って確認してしまったのが恥ずかしい!何か意識してるって感じじゃないの!


うー!と若干赤くなった顔を冷ますのと、これ以上赤くしないために楽冶に背中を向けて寝ることにする。おやすみ!



「(……チラッ)寝てるしいいかしら?」



この後結局、楽冶の背中にくっついたのは……皆。内緒にしてて頂戴ね。














やっと私の部屋に着く。部屋にいる分にはいいのだけれど、こうやって歩きまわるとなると広いから大変ねえ……それが稽古に行くのを邪魔しているともいえるわ。

パタンと楽冶が襖を閉める音がする。換気のために少しだけ開けていた窓からは桃が見え、そよ風が桃の匂いを運んだのかうっすらと桃の匂いがした。



「あ。そうだ!」

「何だ?」

「楽冶。桃とってくれない?」



ちょっと恥ずかしいことを思い出してしまったから、仕返しに落としてやろうかしら?なんてね。


内容?てきと(ry

実はここじゃまだ好き(恋愛的に)までいってないよね。何とかしてくれ。

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