だって暇だもの
てきとーになった。今更だけど。
儚月抄データ少なすぎてあばばばば
この前私たちの所為で、大量に消えてしまった部分の修理が終盤になってきたころ。私はまた自室でのんびりと過ごしている。
楽冶がきてから約一週間。妹の依姫は稽古の指導の他にも色々とやることがあるし、レイセンたち兎はその稽古中だ。そしてレイセンに一応監視させている楽冶も稽古に同伴している。よって私は暇だったのだ。
「あ。そうだ。楽冶の監視をやめさせればいいじゃない」
故に、こんな結論になってしまったのも仕方ないと言えるだろう。
という訳で今日の夕食時。
「あ。今から楽冶の監視はしなくていいわよ。レイセン」
「へ?いきなりどうしたんですか?」
「だって特に悪意があるわけでもないもの。ずっと監視されるのも肩身が狭いだろうし。ねえ楽冶」
「ん?そうだな……だがレイセンが今までしっかりと監視していたかって聞かれると、正直言って微妙だったが」
「それはどういうこと?」
楽冶の答えに反応するのは依姫。そしてその言葉を聞いてビクッと反応するのはレイセン。んー。聞かなかったほうがよかったのかもしれないわね。
「だって稽古中は俺か仲間の兎と談笑してたし、部屋でも談笑してたし」
「レイセン?」
「そ、そんなことないですよ!何言ってるんですか!」
「じゃあお前が監視を始めてから何か豊姫か依姫に報告したことあるか?」
「それは……」
「何も聞いてないわ」
「私も同じです」
「う……」
自分の耳のようにうな垂れるレイセン。まあこれで楽冶の監視を解くことに成功したわね。
「じゃあ次はどうするのですか?私は色々あって忙しいのですが……」
「それなら私がやるわよ。基本暇だもの」
「……お姉様?」
「ちゃんと仕事は済ましてるから、そこは安心しなさい」
依姫のジト目に余裕顔で答えておく。そうでもしてないとこの子は疑う癖がついているから。私は悪くないわよ?稽古以外はちゃんとしてるもの。
「その稽古に来ないから疑うんですよ」
「だから行ってるじゃない。偶には」
「だから休みの日を狙ってるでしょう?稽古日でも兎たちと話してるだけと聞いていますが」
「レイセン?」
「わ、私は言ってませんよ!?」
「まあまあ。言ったって変わるわけじゃないし落ちつけよ」
確かにその通り……あれ?これって私がバカにされてる感じ?
「そうですね。お姉様は言っても変わりません。諦めましょう」
「(そうですねー。とは言えない……)」
「ふーんだ!依姫とレイセンまで私をバカにするのね!いいわよ!楽冶の監視を完璧にやってやろうじゃない!」
「私は言ってません!」
兎が思っていることぐらい当てられるわよ。というか楽冶の依姫の言葉に対する曖昧な笑みが、私をバカにしていた何よりの証拠だ。
「ごちそうさま!今日から楽冶は私の部屋に来るように!」
私は少し怒ったように食器を置くと、その場を後にした。
「……すでに監視としてアウトじゃね?」
「そうですね。それに私は監視じゃなくて稽古に精をだして欲しいという意味でしたし」
「(う〜ん。これも依姫様の手前、同調できないなあ……)」
部屋に戻って一時間。中々楽冶は来ない。依姫とレイセンと話でもしているのだろうか。
あ。というか私が監視してるのに近くにいないっておかしいんじゃない?……まあ、いないんだから仕方ないわ。
「おーい。豊姫。襖を開けてくれ!」
どうしようか考えていると襖の向こうから楽冶の声が聞こえる。
「何?どうしたの?……って桃?」
「いやー。喜ぶかなって」
「バカね。さっき夕食食べたばかりじゃない」
「……と言いながら食べてるじゃねえか」
はっ!いけないいけない。勝手に手が伸びてしまったわ。恐るべき桃ね。
「いや、食いたいなら食っても、というか食うと思って持ってきたからいいんだが……テーブルの上でいいか?」
「ふぇふぇ。おいふぉいて」
「……言うのは食い終わってからでいいぞ?」
そう言いつつも私の言っていることは伝わったのか、テーブルの上に桃を置く。
さて、今からどうしようかしら……とりあえお風呂に入りたいのよね。レイセンはお風呂は仕方なしに部屋に一人にさせてたって言ってたけど……しっかりと監視をすると言った以上、お風呂も一緒に入るべき?いやでも、さすがに男性と二人でお風呂っていうのは少し恥ずかしいから……うーん。
「あー。風呂入らないのか?」
「一緒に!?」
「え?」
「え?あ……」
思ってたことを言われたから間違えて言っちゃった!どうしよう!
「……一緒に入るのか?」
「じょ、冗談よ!何言ってるのよ!」
「何言ってるのはお前だが……じゃあ風呂入ってこいよ」
「え。ええ……」
男性と二人きりなのを想像したためか、初めてと思うくらい動揺してしまった私だった。顔が赤かったかもしれない……珍しく楽冶が気を使ってくれたのかと思うと、くやしさか何かでまた顔の熱が上がった気がした。水風呂に入ったほうがいいかもしれない……
その後、私と入れ替わりで風呂に入りに行った楽冶を見送ると、監視といっても何をしようか……と考える私であった。
うーん。何も思いつかないわ……
最近投稿時間遅くなってすみません。
来週の水曜投稿できないかもしれない。その時は連絡します




