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東方楽々記  作者: COPPE
第七章 月の裏側へ飛ばされたらしい
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最初に言ってよ!

レイセン過去話終了!

寝起き効果が炸裂中。絶対どっか間違ってる。


少しだけ重要なので後書きもよろしくお願いします。


楽冶がここに来てから一週間程たった。月は大体三十日程で、地上でいう満ち欠けがおこる。楽冶が帰る予定は次の満月。と言っていたので、あと三週間程しかいないということになる。

今から寝る時間。私以外の兎たちは大部屋で寝ているが、私は監視という名目から一緒の部屋で寝ている。最初は異性ということから若干の抵抗があったものの、今は特に何もなく……どちらかというと寝る前の会話を楽しみにしている自分がいる。何というか……日頃も暇があれば冗談を言いあったりする仲で、たった一週間だがパートナーといってもいいような気がするほどだ。他の兎たちに変なこと言われるかな?と思っていたら、「レイセンと楽冶って仲いいねー」と受け入れられてしまった。うーん。自分で思うのはいいけれど、他の人(兎だけど)に言われると何か複雑……



「ああ。そういえばレイセンって何で耳が他のやつと違って垂れてるんだ?」

「う。それは聞かないで」

「聞かないでと言われたら聞きたくなるのが人間だ。さあ言え。言うんだ!さもないと」

「いやこれは本当にっキャー!ちょっ!」



何といきなりくすぐり攻撃をしてきた!特に何も構えていなかった私は両脇に伸びてきた手に対処できずに……



「ちょっ!あはははは!やめっやめっ!」

「うりうり。どうだ。言う気になったか?」

「わかっ!分かったから!言うからやめっ!ふう……」



やっと解放された。はー。はー。と息づかいが荒いのは仕方ない。深呼吸しよう……うん。落ちつけた。



「で?何だ?」

「急かさなくても教えるわよ。もう……私はね。一回地上に逃げたことがあるのよ」

「へえ。そりゃまたどうして?」

「それは……」



私は話してみた。元々私は歌を歌い、餅を搗いて毎日暮らしていた。昼はひたすら餅を搗き、夜はお酒を呑みながら将棋などをして過ごす。とても平和だったけれど、とても退屈だったのを覚えている。

詳しく言うと長くなるので少し省くけど、この餅つきは嫦娥じょうが様という方の贖罪の為に行われている。そう、自分の利点になることなんて一つもない、ただのルーチンワークであった。

私は他人の罪のために永遠と餅を搗くのが嫌だった。達成感なんて感じられず、身体を動かすだけ。

そんなところから私は逃げたのだ。しかし仕事から逃げただけでは、すぐに捕まってしまう。だから私は迷わずに地上に逃げたのだ。



「それで、地上に逃げたから地上の兎と同じになるように変装をしていたのよ」

「成る程。それで耳は?」

「服は変えただけだったからよかったけど、何故か耳だけは直らないのよ……」

「ふーん……つまんねー」

「そっちが聞いてきたんでしょ!」



あーもー調子狂うなあ!

だけど 逃げた ということに何か言われるかと思ったけど、何も言われなくてよかった。何も言われなくてよかったはずなのに……心の中ではどうなっているのか気になって……聞かなくていいのに聞いてしまう。これも調子を狂わされたからだ。そう自分に言い訳をしておく。



「あの……さ」

「ん?」

「逃げた私を……どう思う?」



ドキドキしながら聞く私



「別にいいんじゃね?知らない他人のために何かをするなんて俺だって嫌だし」

「……え?」

「だからいいんじゃねえの?この垂れたウサ耳も可愛いし」

「はわっ!いきなり頭に手を乗せないでよ!」

「おかしいな。俺のなでなでは地上では好評なのに……」

「別に嫌な訳じゃないけど……」



結構恥ずかしいのよ……とまでは言えないけど。

今日は依姫様が稽古中ずっといたこともあり、一日中真面目に稽古をしていた。そのせいで身体はとても疲れている。だからすでに眠気が襲ってきていたし、頭をなでられるというのは動物としての本能なのだろうか?とても気持ちよくて……もう寝そ……おやすみ。














「(……意外と大きい。それに暖かい)」



私が起きると、何故か楽冶の胸の中で寝ていた。思わず悲鳴をあげそうになったが、楽冶を起こしては悪いと思い何とか踏みとどまった。

それよりも私が楽冶の背中に手を回していることに気が付いてしまい……顔の温度が高くなるのが分かる。動かしてみると、別に楽冶が固定した訳ではなかったのですんなりと抜けた。もしかして、私が抱きついてた?

いつもは違う布団で寝ているのに、今日は同じ布団で寝てしまっている。その可能性は大いに考えられる……けれど考えないことにしよう。これ以上顔を赤くしたくはない。

こっそりと上半身を起こす。その時何か寂しく感じるのは、少し肌寒い朝方だからだろうか。こんな時は布団からでたくないと思う。時計を見てもまだまだ朝食まで時間があった。ここは二度寝をすることにしよう。


そして私は二度寝を実行したのだが……むう。何かが足りないような気が。チラリと横を見てみると楽冶はずっと変わらない体勢で眠っていた。そーっと私が起きた時と同じ状態にする。大丈夫大丈夫。楽冶より先に起きれば問題ないのだ。

楽冶の胸が見た目より大きく感じるのは、やはり男女の体格差だからだろうか。けれど楽冶もそんなに大きいという訳ではないので、私が小さいというのは間違いないが……



「(ん〜。恥ずかしいけど気持ちいいしこれでいいかな?先に起きればいいんだし)」



大事なことを二回思って寝る。それじゃあ



「おやすみ楽冶」

「おう。おやすみ」



…………え?



「なん「やかましい」むぐっ」



驚きのあまり顔を上げようとしたが、言葉を遮るように私の顔は胸に押しつけられた。



「因みにお前が上半身を起こしたとこから起きてた」

「んー!んー!」

「まあ見なかったことにしてもう一回俺も寝ることにする。おやすみレイセン」

「んー!!!」



恥ずかしさのあまり蹴りをいれてしまった私は……悪くないと思う。














うーん。恥ずかしいことを思い出してしまった。楽冶にバレないように、ずっと顔を前へ向けたまま歩く。



「レイセン?あとどのくらいだ?」

「え?えーっと……」



気が気でない私は少しどもってしまったが、何とか受け答えに成功する。ええとここは……あれ?



「あ、あと十五分くらいよ!」

「長いな」



頭は思い出すことに専念していたようで……道を大幅に間違っていた。


今度の月曜日(おそらく2月4日)は東方楽々記をほぼ100%の確率でおやすみさせていただきます。


理由としては『大⑨州東方祭』への参加です。遊びにいくだけですけど。

今から学校があって明日は起き次第出発するので。3日が大⑨州東方祭当日。恐らく帰るのは4日です。3日の夜に帰れれば……?いや体力的にさすがに厳しいです。申し訳ありません。


一緒に回れる人挙手!(おい

冗談ですよ?


次回は恐らく2月6日投稿となります。ご了承くださいな。

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