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東方楽々記  作者: COPPE
第六章 二回目の紅魔館では執事生活
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フランと一緒!

ほのぼのすぎて鼻血が……いや。でてないですよ?



フランと手を繋いで歩く。俺はフランに合わせてゆっくりと。それでもフランのほうが歩幅が小さいため、トコトコと歩いている印象を受ける。

風呂に入る前に俺の部屋にいき服を取ってくる。まあ後は寝るだけだろうからTシャツと長ズボンにした。



「さあ。風呂にいくか」

「うん!」



ただそれだけの会話をすると、また手を繋いで廊下を歩く。フランが場所を覚えているため見取り図を持ってこなかったが、大体俺の部屋から歩いて十五分はかかるらしい。本当に広いな。


珍しく会話もなく、歩き続けて……二十分は経ったんじゃないか?まあそれはフランの速さに合わせてたからかもしれない。

ここの風呂は前回と同じように男女分かれてはいない。だからこそ「一緒に入ろう!」が実現できるんだけどな。



「じゃ。フランが先に入ってくれ」

「えー!一緒に入ろう?」



むう。そうは言われてもなあ。さすがに裸の見せ合いはダメだろう。そう思って言ったのだが、フランは駄々をこねる。



「お兄様逃げそうだから嫌だもん!」

「じゃあ俺が先に……」

「フランはお兄様と一緒がいいから待たないよ」



結局一緒に入るしか選択肢がないようだった。あ。そういえば俺がフランの教育係だってこと完全に忘れてた。しかもまだ言ってないな……まあいいか。寝る前の別れるときに言おう。

結局一緒に服を脱いで入ることになってしまったので、できるだけフランのほうを見ないようにして服を脱ぐ。そしてタオルで前を隠す。いくら仲がよくても、小さい子にアレを見せる訳にはいかない。

しっかりと結んで……と。準備完了。



「じゃあ先に入ってるぞ〜」

「あ!ちょっと待って!ん〜……脱げた!」



フランが服を脱ぎ終わり走ってくる……のを止める。



「こら。走ってはいけません」

「ぶー。ちょっとくらいいいでしょ」

「こけたら危ないからダメ。あとほら。タオルをちゃんと巻きなさい」



裸でタオルを手に持っているだけのフランに、バスタオルを渡してやる。



「いらないもん!」

「いるわ!男と女なんだから当たり前だ!」

「だって巻けないんだもん!」



そういう問題か!まったく紅魔館の住人はいったい何をしているんだ……あ。女性しかいないからあんま関係ないのか。



「お兄様が巻いて?」

「しょうがな……くないな。巻くのは自分でやりなさい。最後だけ手伝ってやる」

「ちぇー」



あのな。「ぶー」じゃなければいいというものではないんだぞ?



「ぶー」

「ちぇー」

「ケチー」

「ふーんだ」



おやおかしいな。今一気に四つの声が聞こえた気がするぞ?

さすがに気になって振り返ってみたが、フランは一人。まだタオルを巻いてる途中だったので顔を元に戻す。うーん。何だったんだ?幻聴か?



「お兄様ー。巻いたけど落ちちゃうよ?」

「ああ。ちょっと待ってくれ。ここをこうしてだな……」



タオルが落ちないようにするのは簡単だ。巻いたタオルの一番上を、身体の外側に巻けばいいだけ。これだけで中々落ちない。

といっても人のをするのは難しいな。



「こら。動くな」

「キャハハッ!くすぐったいよー!」

「今度から自分でするんだから覚えなさい」

「えー」



当たり前だ。俺はフランの教育係だからな。まだ言ってないけど。



「ほら。できたぞ」

「歩きにくい……」

「我慢しなさい」

「おんぶー」

「わがままだな!?」



そう言ったものの、フランが背中に飛びつき、首に手を回してきたのでおんぶしてやる。だって苦しいもの。というか飛びつけるならそんなに歩きにくくないんじゃ?


ガチャっとドアを開ける。



「「「お兄様ー!!!」」」

「入りたいならタオル巻いてこい!」



飛びついてきた(本当に飛んできた)フラン×3をかがんで避け脱衣所に入れると、ドアを閉めてガチャリ。結局入れる気などないんだよ。どうせ分身だしな。



「お兄様ひどいよ!」

「いきなりスペルカード使ってまで飛びかかってくるやつに言われたくないわ!さっさと分身を消しなさい!」

「せっかく待ち伏せしてたのに……」



そう言いながらも、ドアの外から騒がしい声が消えたので、フランもわがままだけじゃなくなったなあ。と思う。

久しぶりになでなでしてやろう。俺がやりたいだけというのも否定はしないがな!なでなで。



「う」

「よし。ついでに頭は俺が洗ってやる」

「いいの?」

「どこかは洗わせようとしてただろ?絶対」

「バレちゃったー……」



身体をお湯で慣らした後に、フラン専用シャンプーハット……はもう卒業したぜ?シャンプーを手にとり広げ、髪につけてワシャワシャする。シャンプーする時には弱くでいいので頭皮も洗ったほうがいいぞ。作者の友達は髪しか洗ってなくてフケが!とかあったらしい。それは嫌だろ?

そして髪は柔らかく、傷つけないように。女の子だし特にな。



「ほら。目瞑れ。泡流すぞ」

「うん。いいよ」



ザバーっと髪についた泡を流す。シャンプーのカスや汚れが残らないように何回か流し、軽く髪を拭いてやれば終わりだ。



「ほら終わりだ」

「うん!じゃあ次はフランがやってあげるね!」

「お。いいのか?じゃあ頼むか」

「えへへ。頑張るから。痛かったら言ってね?」

「ああ」



こんな感じで、俺とフランの風呂の時間は、結構穏やかに過ぎていったのだった。

というか永夜抄…咲夜&レミリア優秀な気しかしない

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