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東方楽々記  作者: COPPE
第五章 三途の川。渡ります
145/223

映姫様お姫様…姫しか合ってないよ

もう少しだ!頑張れ!


えーき様結構勇気をだしています。



「さて。今日はこれくらいにしておきましょう」

「お。終わったか?」

「本当あなたは変わりませんね……」



そりゃあ説教受けたぐらいで変わってたら、自由人なんてやってられないっての。

できれば説教中に逃げるくらいをしてもよかったんだが、さすがに映姫が可哀想なのでやめてあげたたけだ。うん。


映姫からどのくらい説教されていたか正確には分からないが、意外と時間は経っている気がするな。多分一時間ぐらい。ということはそろそろ飯食って風呂入って丁度よく寝れる時間だな。



「さて。そろそろご飯にしましょうか……楽冶。ど、どうせ食べていくのでしょう?私の部屋で食べることを許可してあげます」

「おお。悪いな。じゃあ俺が今日はご飯を作ってやろう。小町は?」

「私が呼んできます。どこにいるか見当はついていますので。あ。鍵です」

「そんな簡単に渡していいのか?」

「あなたは不本意ながらそれなりに信用しています。食材は使いすぎなければ何を使っても問題ないですよ」



それはありがたい。というか俺。映姫に信用されてたんだな。よかった。

いつも怒られてばっかだから、結構そういうのは心配してたんだぜ?いくら俺でも、嫌いです。って言われたら結構ヘコむ。てか、もう絶対来ない。嫌がらせ以外の目的で。



「それではお願いしますね」

「あいよ了解」

「期待していますから」



最後にそう言うと、映姫も扉から出ていった。うーむ。期待されると結構難しいんだよな。何とか期待以上のものを作ろうとしてしまうから。


しょうがない。とりあえず映姫の部屋に……そういえばこの部屋どこだ?














「ふーむ。どうやったらこんな風になるのか不思議です」

「相変わらずだねえ。楽冶。宴会の時ぐらいしか食べたことなかったけど、普通にこっちの料理も美味しいよ」



結局あの部屋からでても、全く場所が分からなかったので近くにいた死神に恥ずかしながら聞くことになってしまった。

そして何とかたどり着いた俺は、二人のために少し豪勢めに……と思ったのだが、食材が俺のじゃない為、無くすのは嫌だったから少し質素だけど量を調整して種類を増やす作戦にした。


好評なようでよかったよ。うん。



「もしかして料理人でも目指してるんですか?」

「いや、特にそういう訳ではないんだがな。一人暮らしながいからなー……しいていうなら咲夜のスキルに近づきたい」

「咲夜っていうと……吸血鬼の館のメイド長だっけ?」

「そうそう。つってもあいつはちょっとズルいからな。追いつくのは無理だろうな」

「「時を操る程度の能力」でしたね。それは確かに無理でしょう」

「だろ?」



何といっても、こっちが前日から二、三十分かけて行う下拵えを、あいつは当日一瞬で出来る訳だからな。しかも一人暮らしどころか、あれだけの人数の食事をほぼ一人で作っているんだから、容量も俺なんかよりずっといい。


よし。次は久しぶりに紅魔館にいこう。



「どうしたんだい?全然食べてないけど」

「次に行く場所を決めてただけだ。んで。今決まった」

「紅魔館ですか?」

「ああ。まあ家ないしな。どこか点々としようかと」

「別にここにいてもいいんですよ?」

「それはダメだ。ずっと居候して迷惑をかける訳にはいかないしな」

「そう……ですか」



映姫は諦めたようだ。小町も何も言わない。多分俺が決めたら変えない人物だと知っているから。本当いいやつらだと思う。



「さあ。飯食うか!」

「何言ってるんですか?私はもう食べ終わりましたよ?」

「あたいも」

「何だと!?……まあいいや。片付けは俺がするから。先に風呂入ってこい。レディーファーストとはこの為にある言葉だ」

「分かりました……覗かないでくださいよ?」

「誰が裁判所で裁判になりそうなことするか!」

「ははっ。じゃああたいは部屋に戻るよ。四季様おやすみなさい……頑張ってくださいよ」

「(かああっ)このバカ小町!早く部屋に戻りなさい!」

「ひゃあ!おやすみ楽冶!」



また逃げていく小町。人数は少ないがここは結構賑やかだなあ。と思う。

さて。俺はもう少し食べて、映姫が上がってくる頃には片付けを終わらせますかね。














「さて寝ましょう」

「ぶっ飛ばしたなおい」



いつの間にか風呂から上がっている俺。

まあ男だから飛ばされてもいいけどさ。やっぱ女性が入りに行ったのは書かないとダメだよね。

書かれなかっただけで俺もちゃんと入ったからな?不潔!とか言うなよ?



「何を言っているんですか?」

「いや。こっちの話だ。気にするな」

「そうですか……そ、それでですね。あの。寝るのですが……その……」

「はいはい。一緒に寝るんだろ?分かってますよ。お姫様」

「ひめっ!?わ。分かってればいいんですよ……お姫様(ポソッ」



さっき言われて許可しちゃったしな。いやだって、あんな言いかたされたら許可しちゃうだろ。なんつーか橙を許す藍の気持ちが若干分かったような気がしなくもない。


さて。寝るのはいいんだが、映姫の布団は本人に合わせたせいなのか、あまり大きくはない。だから必要以上にひっつく必要があるのだ。ちょっと苦しい。



「いいですか!変なことしないでくださいよ!」

「信用されてるらしいから大丈夫だって。ほら疲れてるだろうから早く寝ろ」

「……分かりました」



という会話があって数分。映姫のほうから規則正しい息遣いが聞こえてくる。

閻魔の仕事はハードらしいからな。やっぱり疲れてるんだろうなあ……どれ。小町の時にやったように少しだけ寝顔を……ううむ。お説教をする時はあんな小難しい顔をしているのに、やはり寝顔は可愛いのか。これは……頬を突きたくなりますな。


いやいや。それは明日の朝早く起きてからだな。



「おやすみ。映姫」



小さくそう言って、俺は久しぶりに安眠できるなあ……と思いながら寝るのであった。


CDケースカバーが欲しい

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