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東方楽々記  作者: COPPE
第五章 三途の川。渡ります
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傍観者たち in博麗神社

小町を覗いてた者たちの物語。


繋ぎと言われたらそれまでだから言わないでくれると嬉しいかな?




俺はどうなった?

いや、それよりもここはどこだ?

周りが暗い。 闇 といったほうが正しいかもしれない。前後左右どこを見ても、この世界は闇だった。

一瞬ルーミアを思い浮かべるが、妖気が全く感じ取れないので違うだろう。それよりも、身体が自分のではないようにフワフワと浮遊しているような気がする。しっかりと地面であろう場所に立っているのに。


だがこの感覚はどこかで感じたことがある。覚えていたり覚えてなかったりするんだが……そうか。これは













「夢の中だ!!!」

「きゃあ!」

「ひゃん!」



起きたら布団の上だった。横にいるのは



「小町に山田。おはよう」

「あ。おはよう楽冶」

「おはようございます……楽冶。今何ていいましたか?」

「おはよう」

「そこじゃないです!」

「夢の中だ!!!」

「分かっているでしょう!楽冶!いい加減にしなさい!」

「小町に映姫。おはよう」

「……本当ですか?」



失敬な。俺は生まれてこの方嘘をついたことがないんだぞ?



「っていうのが嘘だろう?」

「まあな」

「……もういいです。浄玻璃の鏡を覗きますから」

「ええ!?」



なんという職権乱用!閻魔がこんなことでいいのか?

自分が何と呼ばれたか確かめるためだけに、閻魔アイテムを使うなんて……俺が映姫の上司だったら説教してるぞ。


もちろん浄玻璃の鏡で映姫が何をしてたのか覗いてな。



「やっぱり山田と呼んでるじゃないですか!」



ああ。こんなことを思ってる暇があったら逃げればよかったんだ。



「そこに正座してください!私からありがたいお言葉を送ります!」

「いわゆる説教だろ?」

「お説教ではありません。閻魔からのありがたいお言葉を貰いうけ、反省することが……



よし逃げよう。


目を瞑ってグダグダグダグダ何か難しいことを言っている映姫を置いて、俺は横をすり抜ける。

だが部下の死神がそうはさせてくれなかった。



「(何だよ小町。お前も一緒に逃げればいいじゃんかよ)」

「(そうはいかないよ。あたいは四季様の部下だから、いずれ四季様の元に現れなければならない。だから絶対あたいは怒られるんだよ)」

「(だからここで俺を道連れにすると?)」



そうだよ。と小町は頷くと、俺の手を掴んで



「四季様!楽冶が逃げようとしてますよ!」

「……だからですね。あなたは。え?」



未だに説教を続けていた映姫がこっちを振り向く。そうすれば勿論目に映るのは小町が俺の手を掴んでいる光景で。


ああ。これはまた何か怒られるなあ……



「小町!またあなたはそうやって!」

「え?」

「ええ!?あたいですか!?」



何故か小町が怒られた。



「あなたが先ほど何をしていたか、忘れたわけではないですよね?」

「し、四季様。それは言わないでくださいよ……」

「ん?小町が何かしたのか?」

「いい機会ですからお話しましょう」

「四季様!?やめてくださいよ!」

「うるさいです。黙りなさい小町」

「……はい」



映姫が一睨みすると、小町は蛇に睨まれた蛙よろしく縮こまった。

何があったのか本当に知らないけど、ご愁傷様。小町。













小町が林檎を手に入れたころ in博麗神社



「何か彼岸で面白いことが起きてるわよ〜」



と。紫の一言で集まったのは博麗霊夢と霧雨魔理沙。八雲紫と……四季映姫・ヤマザナドゥ。



「私は呼ばれてません。急に足もとにスキマとやらが開いて、ここに連れてこられただけです」



そう言うのは四季映姫・ヤマザナドゥ(以後四季映姫)どうやら彼女だけは、無理矢理だったようだ。



「いや、私もここでされたらいるに決まってるんだけど。というか何で神社でやんのよ」



またも愚痴を言うのは博麗霊夢(以後霊夢)どうやら博麗神社は彼女の家らしい。まあ 博麗 という苗字はほぼいないだろうし、当たり前といえば当り前であろう。



「私は面白いと聞いたから来たぜ!」

「ええ。本当に面白いことになってるわよ」



面白がっているのは霧雨魔理沙(以後魔理沙)と八雲紫(以後紫)。話を聞く限り、二人は面白いことに目がないようだ。

そして集めた張本人である紫が話を切り出す。



「因みに今彼岸で起こっている状況はこんな感じよ」



そう言って、何となくであろう。目の前の空間を開くように手を動かすと、目の前の空間が本当に割れ、その中は神社ではなく、違う光景が見える。

これが属にいうスキマである。紫はこのスキマで移動も行えるらしい。その方法で四季映姫は拉致された。


とまあ紫がスキマを開く前に言ったように、スキマには彼岸が映しだされている。

その中では死神の小野塚小町(以後小町)と楽冶(以後楽冶)が、三途の川の中洲に二人でいるところだった。



「小町……最近見かけないと思ったらこんなところにいたんですか。帰ってきたらお説教ですね」

「残念ながらこれはサボりな訳ではなく、本当に漂流したそうよ。船が見当たらないもの」



大当たりである。だがそれは、紫の頭がいいから船がないのに気付いて結論に至ったのか、前から覗いていたのか分からないのが非常に怖いが。



「へえ。あそこに中洲なんてあったのね。楽冶は倒れてるようだけど大丈夫なの?」

「結構ヤバそうだぜ?死後何日たってるんだ?」



興味なさそうに言っておきながら、楽冶のことを気にしつつスキマをチラチラ覗いている霊夢と、割と真剣な目つきの魔理沙。だが楽冶はまだ死んでいない。



「楽冶はまだ死んでないわよ……今日で漂流して七日目よ。まあ人間が飲まず食わずでギリギリ生きているところね」



大事なことだったので紫も言ってくれた……ではなく。七日目という単語を聞いて、紅白と白黒×2の三人は飛びあがる。



「な!?紫何してんのよ!早く楽冶を助けにいくわよ!」

「食べ物を持ってこなくちゃな!とりあえずキノコで大丈夫か!?」

「八雲紫!早く中洲へ連れて行きなさい!」



もの凄い剣幕で紫に詰め寄るが、まあまあと紫は制す。



「さっき林檎を送っておいたから大丈夫よ。もう少し様子を見てみましょう?きっと面白いことになると思うから。それにいざとなったらこのスキマに飛び込めば中洲にいけるわよ」



そういう訳で、四人はスキマで傍観することにした。


という四人。紫が悪趣味すぎる件

いつから覗いてたかは作者も知りません。


何だかんだ覗く霊夢と四季映姫でした。

魔理沙?覗くでしょ

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