死神と遭難?んなバカな
タイトル通りいきますぜえ
だがこの先どうしよう
急に肌寒くなって目が覚める。
確か小町の船で寝ていたハズなのだが……
「何故俺はこんなところで寝ていたんだ?」
右を見れば川。左を見れば川。いわゆる中洲というところで俺は寝ていた。
因みに後ろを見ると小町。とりあえず起こすことにしよう。
「おーい。小町起きろ」
「くかー……」
うん。思った通り寝起きが悪い。コイツが起きるの早い時は仕事が溜まった時と、映姫に起こされた時ぐらいだな。
ということは
「おい小町!映姫がきたぞ!」
「ひゃんっ!ししし四季様!?あたいは寝てないですよ!?」
うん。これも予想通りすぎる。慌てるさまは可愛いけどね。映姫がいないのにずっと弁解している小町が少し可哀想だったので、そろそろ教えてやる。
「おい。小町」
「な、なんだい!?あたいは今四季様に!」
「いや映姫いないから」
「だからその四季様に!……て。え?」
そ〜っと目を開ける小町。右見て左見て後ろ見て……もう一度右見て前を向く。
「ぶっ!」
それがおかしくて思い切り吹き出してしまった。
「ちょ。小町。それは……やば。面白すぎて。くふっ」
「…………」
「いくらなんでも焦りすぎっていうか。くくっ……あ。映姫に言えば意外と笑うかもしれないな」
「…………(ワナワナ)」
「いや、それよりも文に言って……くそ。カメラがないのが惜しまれるぜ」
「……こんの」
ん?何かあまり聞きたくない言葉が聞こえたぞ?
例えていうならば殴られる直前みたいな……あはは。気のせ
「バカ楽冶!もうちょっと起こし方を考えろー!!!」
バキィッ と顔面を思いっきり殴られた……やっぱりか。
「いや。俺悪くないよね?いつも昼寝してて映姫に怒られてる小町が悪いよね?」
「うん。よく考えればそうだった」
いや。よく考えなくてもそうなんだが。
まあ、もうこの話はいい。問題は……
「ここ。どこだ?」
「さあ」
ここがどこか。ということである。
小町に聞いたところ、三途の川に中洲があるなんて知らなかった。と言われてしまったし。本当にここはどこなんだろうか。
けど別に小町の能力で帰れるんじゃね?
「それは無理だよ……」
「何でだ?」
「知ってるだろう?三途の川は船がないと渡れないんだよ……」
そういえばそうだった。忘れてたわーははは……って
「船は?」
「ここにはないね」
「あー。そうなんだ」
「ああ。そうだよ」
「「…………」」
「船ええええええ!!!どこおおおおおお!?」
危機的状況に気付いた俺は、中洲を走り回る。
船!船!船!今の俺の頭の中はこれでいっぱいだった。だって船がないとどこにもいけないのだから。
見つからなかったらマジでヤバい。
そう思い中洲を一周したのだが……
「ない」
「よねえ……」
見つからなかった。
「これからどうするよ」
「まあ……待つしかないんじゃないかな。いずれ助けにきてくれると思うよ?何回か『行方不明の死神保護』って新聞を見たことあるし」
「この世界にも新聞あるのかよ……」
つっこみどころはそこじゃないか。まあ助けに来てもらえる可能性があるだけよしとしよう。
だが助けにくるのは、いつになるのだろうか。人間である俺は水も食料もなければ約一週間。長くても十日でこの世からおさらばだろう。しかも餓死なんてしたことないから、それから復活したとしてもどうなるか分からない。もしかしたら 死ぬ→復活→死ぬ→復活 の繰り返しかもしれない。
「それは……嫌だなあ……」
「何がだい?」
「いや。餓死するのは嫌だな。って思っただけだ」
「そうか。人間は一週間くらいで死んじゃうからねえ」
「ああ。小町は大丈夫なのか?」
「あたいは一か月くらいなら大丈夫だよ?だから楽冶が死んだらしっかりと運んであげるさ!」
「無駄な気遣いをありがとう!それよりも死なないように願っててくれないかな!いつものように!」
「いつものように妖怪にやられてるなら心配するけど、寿命とかなら大歓迎だよ。四季様も喜ぶね」
何故そこで映姫がでてくる。しかも も ってことはお前も喜ぶのか。さすが死神。
だが残念ながら、俺はここで死ぬ気などないわ!どうやってでもここから生還してやるぜ!
「どうやって?」
「それを今から考えるんだよ!」
相方がこれで、俺は無事に生還できるのだろうか……
メンテナンス日どうしようかな…逃げるか(キリッ
(キリッ(キリッ(キリッ
こまっちゃーん!




