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東方楽々記  作者: COPPE
第五章 三途の川。渡ります
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死神は魂を奪うと決まって…ないよ?

あ。気が付いたらこまっちゃん過去話だ…


え?グダグダ?今に始まったことじゃ(殴




男はあたいの言葉など気にもとめてないような感じで、団子を頬張っていた。

あたいは珍しい人間を見て、少しの間ぽけーっと固まってしまう。

そんなあたいに気付いたらしく、今度は男から声をかけてきた。



「どうした?」

「え?いや。何でもないよ」

「そうか?」



ただそれだけ言葉を交わすと、また男は団子を食べだす。

あたいはこの人間に興味を持ち、少し観察してみる。


特に秀でたところもなさそうで、特に変なところもない。見た目は本当に 普通 といえるような感じだった。


だが中身はどうなのだろうか?あたいが死神だと聞いて内心ではどう思っているのだろうか?あたいが死神だと言っても、普通に団子を食べている風を見て思った。



「あんたは……」

「ん?」

「あたいが死神だと聞いてどう思った?」



気が付けば聞いていた。自分自身でも何で聞いたのかよく分からない。

もしかしたら、男の態度が変わらないのを見て少しでも多くの人間に受け入れて貰いたかったのかもしれない。今となってはどうだったか本当に思い出せないけど。


ともかくあたいは聞いてしまったのだ。もしかしたら突き放されるかもしれなかったのに。



「別に……種族なんてどうでもいいだろ」

「へ?」



男の返答に呆けた顔をしてしまったのが自分でも分かってしまうぐらい、男の返答は意外だった。いや こうであって欲しかった という希望はあったけれども。

願っていた通りの答えを貰うと、やはり唖然としてしまうものなのだ。



「だから。死神だからどうしたよ。ってことだろ」

「いや……そう考えてくれる人間は中々いないよ?」

「だろうな」

「だろうなって……」



このように答えてくれたのは嬉しいけれど、中身は変だった。自分が数が少ない方の人間だと自覚しているやつなんてあまりいないのだから。



「どうしてそんな事聞くんだ?」

「いやー……」



今日会ったばかりだけど、さっき言っていたことを本当だと思ったあたいは、死神の偏見について話してみることにした。













気が付けば周りに人はいなかった。聞こえてくるのはドアの外から人里の喧騒と、団子屋の夫婦が食器を洗ったりしている音。そして自分の声だけだった。


そんなに話は長くなかったけれど、男はその間ずっと無言だった。この話で男の考えが変わってしまうかもしれない。それでも聞いてくれるなら全部話してみた。



「まあ……死神っていったらそういうイメージがあるのは分かるんだけどね」

「イメージはあるけど別に。大体そういう存在が普通にいて、見えるのが幻想郷だろ」

「確かにそうだけどね……まあそう思ってても受け入れれる人間は少ないってことさ」

「それに俺は今まで色々なやつに会ってるからな……今さらだよ。マジで」

「色々なやつ?」

「吸血鬼とか魔女とか幽霊とか亡霊とか不老不死とか色々」

「……本当に色々だねえ」



内心は相当びっくりしている。ただの人間が本当にそんな者たちと会っていたら生きているだけで相当凄い。

だが男の雰囲気を読み取った限りどうも本当のことのようで、しかも……何か疲れてるような感じだったのがとても気になった。



「……どうしてそんなに疲れてるような感じなんだい?」

「おお聞いてくれるか!実はな……」



ここで男は間を溜める。

あたいは一体どんな答えが返ってくるのか興味津津だった。さっき言ったような者たちがどんな感じなのだろうか。もしかしたらとてつもない答えが返ってくるのかもしれないと思って、あたいは唾を飲み込んだ。


十秒ほどたっぷりと溜め……



「あいつら……」

「うん……」

「めっちゃワガママなんだよ!」

「……はあ?」



思わずそう言ってしまったあたいは悪くないと思う。


そんなあたいを余所に男はさらに話を続けた。



「あいつらな……マジでワガママなんだよ」

「それはさっき聞いたよ」

「いきなり拉致りやがったり、掃除手伝わせられたり、料理作らされたり、薬の実験台にされたり、新しい呪文試されたり、あげくの果てには遊んでくれと言われたり、添い寝してくれと言われたりするんだぞ!」

「……前半はまだしも最後二つは別にいいんじゃ」

「遊ぶのは下手したら死ぬし、添い寝は皆が喧嘩して巻き込まれるのが目に見えてるから嫌だ」

「死んだらあたいが案内してやるから安心しなよ」

「団子屋でサボってるやつを信用なんてできるか!」



そう言って泣き崩れる男。


気が付けば団子屋の夫婦は食器も洗い終わったようで、男の泣き声しか聞こえなかった。



「あ。だけど彼岸は行ってみたいかも」

「切り替え早っ!?」

「つーわけで彼岸連れて行ってくれ」

「……別にいいけど。特に何もないよ?」

「いいからいいから。行ったことないから行きたいだけだし」



とまあ男がそう言うので彼岸に行くことになった。













「何もねえな」

「そういっただろう!?」



やっぱり……変なやつだ。


ヤバい!今月の出費が激しい!

給料日まだあ?まだー…

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