100万PV達成記念小説〜宴会なんて騒げりゃいい〜③
ちょっと呼び出しくらって遅くなりました。すいません…
どんどんグダっていきますがご了承(殴
メキッ……ズウゥゥゥン
俺の頭が木にぶつかり、幹が折れて倒れる音がした。
「ちょっと楽冶!大丈夫!?」
そのままズルズルと下にへたり込む。
「しっかりしなさいよ!ねえったら!」
何とか落とさなかった霊夢が腕の中で叫ぶ。
あんまり耳元で叫ぶな。鼓膜が破れる……
と色々思うものの最初に出てきた言葉は
「……いってええええ!!!」
「キャッ!?」
頭いてえ!人間の頭で木の幹折れるって何!?幽香のやつ結構本気で投げやがったな……
右手で後頭部を押さえると大量の血が……宴会始まってすぐに流血事件かよ。
「楽冶!?すごい血じゃないの……もう中止にしたほうが……」
「ああ……「それには及ばないわよ」
さすがにやめようと思ったが、上から声が掛けられる。
「…………」
「運よくというか、ここは私達の場所ですよ?」
「永琳?どのくらいで治る?」
「このくらいなら三分もあれば」
「さすがウサ。師匠」
その声の主は永遠亭のメンバー。
話しながらも的確に処置を進めていく。
「あんた達!早くしなさいよ!」
「分かってますよ。三分と言ったでしょう?」
「霊夢も楽冶の事になると心配性ね〜」
「そ、そんなことないわよ!早くゲームを終わらせたいだけよ!」
「ウッサッサッサ」
「てゐ!笑うなー!!!」
腕の中で霊夢がジタバタする。痛い痛い。
というか別に降ろしてもいいんだろ?今は挨拶周りしてないんだから。
そう思い霊夢を降ろそうとすると
「はい。終わったわよ」
「早いな……」
「二分で終わっちゃいました。続き。頑張ってくださいね」
そう言って全員もとの場所に戻っていく……近くだけど。
なんとか霊夢をお姫様抱っこしたまま立ち上がる。座ってるからさっきと比べて重っ……
「重くないわよ!」
「痛っ!分かったから叩くな!何で分かったのかは分からんけど!」
「もうっ!女性に対してそれは禁句よ?」
「言ってはないだろう……」
そう霊夢と言い争っていると
「そこのお二人さーん!痴話喧嘩は後回しにして早くゲームを進めてくれないか?どんどん遅くなっちゃうぜ!」
「何が痴話喧嘩よ!殺すわよ!」
「おお怖い怖い……」
態々拡声器を使って言ってくる魔理沙。
最後の部分は拡声器で言う所じゃないけどな。
「あいつ絶対殺す……」
「まあ落ち着けって。それより次行くぞ」
「……分かったわよ」
そうして何とか罰ゲーム終了。
無事ではなかったよ?結局永遠亭メンバーからも仕打ち受けたり、燃えかけたり、剣で切られかけたり、槍で貫かれかけたり、躁鬱状態になりそうだったり……写真は何に使うのかは知らん。
まあ何とか戻ってきた。
「魔理沙。戻ってきたぜ……」
「おおう……これで死なないとは流石だな」
「殺す気だったのか?」
「そういえば魔理沙を殺すんだったわ」
「まっ!待て待て!まだ終わってないぞ!ホラ!」
「何よ……全員終わったでしょう?」
そう言いながらも霊夢は振り向き……そして固まった。
なんだ?と思いながら俺も振り向き……同じように固まる。
その先にいたのは
「四季様。早いですよ……」
「小町弛んでいますよ。日頃から怠けていなければ、これぐらいどうってことありません。それより今はできるだけ早く博麗神社に向かいなさい。それがあなたにできる善行です」
「はい。四季様」
大きな鎌に赤い髪を上の方で二ヶ所纏めている女性。小野塚小町
そして
小さめの身長に緑の髪。その頭の上には冠を乗せ、手には悔悟の棒。初登場の四季映姫・ヤマザナドゥ(しきえいき・やまざなどぅ)
何故二人とも固まったのか。若干分かると思うが、小町は死神である。その小町が様付けで呼んでいるのだ。そうなれば大体の目星がつくと思う。
そう彼女……四季映姫・ヤマザナドゥは閻魔である。
「お久しぶりですね。楽冶」
「ああ……山田」
「山田じゃありません!ヤマザナドゥです!その前にそっちは名前じゃないんですから!」
「だって呼びづらいんだもん」
「だからといって山田はないでしょう!」
「じゃあ映姫」
「えいっ!?」
「え?映姫だろ?」
「確かに私は映姫ですけれど!……分かりました。あなたがそれで呼びたいのならそれでいいです。山田よりはマシですから」
何か、どもって顔赤くして焦って自己完結された。
いや、いいならいいんだけどさ……
「四季様〜。楽冶との距離縮めすぎですよ?」
「うるさいですよ小町。これは楽冶が勝手に言ったことです。私の所為ではありません」
「その割には嬉しそうですね」
「小町。黙ってなさい。それが今のあなたにできる善行です」
「はーい。四季様」
どうやら二人の話も終わったようで、隣でまだ動かない霊夢を見る。
そしてさらに魔理沙が続ける。
「というわけで、今来たお二人さんにも罰ゲームを見せてやってくれ。ギリギリセーフだ」
「はあ!?嫌よ!」
「チッチッチッ。まだ王様は私だぜ?」
「くうう〜!」
「しょうがない。霊夢。やるぞ?」
「……本当にやるの?」
「更なる罰ゲームはやりたくないだろ……」
「罰ゲーム?」
「魔理沙。来たばかりで分かんないから説明してくれないかい?」
「ああ。そうだな……ゴニョゴニョゴニョ」
魔理沙が小声で説明していくと……映姫の表情が消えた。
因みに小町はニヤケ顔だ。忌々しい。
「おっし。説明は終わったから実行してくれ!」
「何でそんなにウキウキしてるんだよ……うざいわ」
「……殺す。魔理沙絶対殺す」
「ニヒヒ。何と言われようが罰ゲームは実行してもらうぜ?」
「分かってるよ」
そう言って霊夢を再度お姫様抱っこして二人と向き合う。
映姫こわっ……
「あのだな……」
「何ですか?」
「いや……(言いづれえー……)」
「なんだいなんだい?早く言っちゃいなよ楽冶」
「そうよ楽冶。早く言って終わらせるわよ!」
「いやいやいや!あの表情にサラッと言える程俺の精神は図太くないぞ!?」
「「「それは嘘ね(だろ)」」」
「全否定!?」
何だコイツら!こんな時だけ息合わせやがって!
いーですよーだ。言いますよ言いますよ!言えばいいんでしょうが!んで俺がボコボコにされればいいんだろうが!お約束だよこのやろー!!!
「私達!結婚します!だから映姫。神父役頼んだぜ!」
「あなたは黒です!!!」
「意味が分からん!」
「ねえ楽冶。あんたが川渡るとき、どれだけ時間がかかるか教えてあげようか?」
「やめろ!縁起でもないだろうが!どうせ滅茶苦茶かかるんだろうが!」
「向こう岸に辿りつけないよ」
「さらに酷いだと!?」
映姫にはいきなり悔悟の棒を突きつけられて黒を宣告され、さらに小町には三途の川の案内をされるという……罰ゲームこええ……普通に羞恥より恐怖が勝るわ。
そう考えていると、腕の中の霊夢から腕を引っ張られる。
「どした?」
「は。早く降ろしなさい!恥ずかしいでしょ!」
「あー。すまんすまん」
霊夢を降ろすと、そのまま霊夢は伸びをする。ついでに俺も。
「あー。何か開放された気分だ」
「本当に。じゃあ楽冶。もう一回やりなさい」
「ああ……はあ!?何で!?やめたがってたじゃねえか!」
「いいから!今度はするだけでいいから!」
お願いっ! っと手を合わせられる。
霊夢からお願いされることは中々ないし、内容は恥ずかしいけれど無下に断るほどのものではない。
そう思った俺は、霊夢をもう一回お姫様抱っこをすることにした。
「いくぞー」
「う、うん」
「よいしょっ!」
うん。今回は体勢整ってるから軽いな。
しかもさっきみたいに罰ゲームとかで動揺してないからか、女の子特有の柔らかさとか匂いとかもう幸せである。死んでもいい。
俺は一生こんなのとは無縁と思ってたからなー。そういう点では罰ゲームに感謝だな。
「ちょっと楽冶。もう降ろしていいわよ」
「ああ。そうか?」
そうして霊夢を降ろすと……
ピュー
霊夢は逃げた。
「え?」
「楽冶さん……ちょっとお話がありますのでこちらの方に」
「え?え?ちょ!映姫!?」
「あなたは少し優柔不断すぎです。それを少しでも改善する為に、私自らがありがたいお言葉を送りましょう」
「自分でありがたいお言葉て……痛い痛い!」
「分かりましたか?」
「はいよ……」
そうして。俺は映姫に連れ出された。
「いいですか?大体あなたは…………って聞いてますか?」
「zzz……!ああ。聞いてるぜ?」
「……まあいいでしょう。それでですね……」
映姫の説教は長くて小言が多いと有名であり、先ほど一緒に睨みつけてきた奴らも周りにはいない。
俺だけグダグダと怒られているのであった。
宴会の内容なら聞いてたんだがな。魔理沙VS文で幻想郷一周らしいぞ。
「ふふふ。人間が私に勝てるとでも?」
「ふん。今日こそ幻想郷最速の名は頂くぜ!」
という会話は妙に印象的だ。
「絶対聞いてないでしょう!!!」
「聞いてる聞いてる」
「絶対嘘ですね。目が泳いでいます。本当ならしっかりと私の目を見ながら言ってください」
「聞いてるぜ」
ふ。嘘が大好き楽冶君は真正面から見て言えるぜ。
閻魔が怖くて嘘が言えるかってーの。
「上海アリスに連れて行きますよ?」
「聞いてませんでしたごめんなさい私が悪うございました!」
何で謝ってんだ俺。つか上海アリスって何?
よく分からないが名前を聞いた途端土下座をしてしまった。俺が土下座なんて……身体に悪い。
「全くあなたは!そういう所がダメだと言っているのです!もう一回最初からです!」
「い、嫌だー!!!」
映姫の怒りの説教からどうにか逃げ出そうとしていると、魔理沙から声がかかった。
早いなあいつ。さすがといったところか……
「楽冶ー!またお前の番だぜ!」
「だってよ」
「……仕方ないですね。今回はよしとします。次は反省するまでやりますからね?」
「うーい」
「返事が軽い!」
「はいっ!」
「何そんなに胸はってんだ?ほら。次のお題も中々面白いぜ?」
「ええい!お前の面白いは大体悲惨な結果になるんだよ!だがまあ折角の大人数だし参加してやるよ!」
「さっすが楽冶。因みに罰ゲーム確定だからな?」
「はあああああ!?」
「ああ。あと山田もだ」
「魔理沙!私は山田じゃないと何回言ったら……って私もですか!?」
逃げようと思ったものの、魔理沙に襟を掴まれてクジの前に連行される俺であった。
あひゃひゃ☆




